紙ペーパー師匠のぺらっぺらジョグ日誌

ホイミンとマラソンするおっさんの日記

岡山三大河川横断ウルトラマラニック

四万十川ウルトラマラソンがオンラインになり、Reiさん3度目の100kmウルトラチャレンジも兼ねて参加しました。

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コースは「四万十川」にかけて岡山三大河川を横断するもの。フラットかつコンビニ多めの要望を受け、慣れたルートを繋げた比較的ストレスのない100kmを作ってみました。

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時計のバッテリーが切れるとオンラインマラソンのデータが取れずにリタイア扱いなので、80キロで一度スタート地点に戻り充電する作戦に。さらに交換用シューズも準備しました。リアル大会のドロップバッグの代わりですね。

スタートは東区役所の南、緑化公園から。6時ちょうどに出て制限時刻である24時TATTA同期完了を目指します。

設定ペースはしまなみと同じ。走行時キロ7分。7キロをキロ7で49分。1時間につき停止11分で合計60分。つまり、

7キロ地点7時通過

14キロ地点8時通過

21キロ地点9時通過

というわかりやすい基準。

7キロを14区間、ラスト2キロ栄光ランを加えて全15ステージ。スモールステップにして、目標を小刻みに達成し100を積み上げます。

80キロ地点での充電&休憩タイムや終盤の減速を見越して、Stage12.13.14は最速で1:15かかると判断。最速でフィニッシュした時の予定時刻は21時です。

装備品。シューズはおなじみ青&黄ライトレーサー2。履き慣れていること、手持ちの中で最も大きいことが決め手。インソールが紙みたいにペラペラになっているためNIKEライバルフライのインソールと入れ替えてます。Reiさんはクリフトン。こちらはウルトラ完走請負シューズですね。

寒さ対策でカイロを貼り、レインジャケットを持ちます。ザックには暗くなることを見越してヘッデン。補給は全てコンビニなので緊急用のマラソンジェルとツーランのみ。後は薬系でした。

 

Stage1 東区役所〜西大寺鉄道跡遊歩道〜百間川河川敷

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まだ暗い駐車場でアップと装備確認をしてスタート。

緑化公園を北上するとすぐに遊歩道。朝の散歩をされる人が多い区間。ひんやりとした空気の中、アップを兼ねたジョグペースです。

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チャッピー探しで初めて走り、ココレカフェを訪問したり、なにかといきもの舎とつながる遊歩道。砂川を越えて、百間川に出ます。

コンビニに寄ってドリンクを買いましたが、それでも貯金5分。さすがに順調です。

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Stage2 百間川河川敷〜旭川〜県営グラウンド

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河川敷は前夜の水溜りを避けて上の土手をラン。まだ風も弱く、スイスイ進みます。体も温まり、ペースは快調。

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岡北大橋で旭川を渡ります。県営グラウンドを過ぎ、補給タイム。デニッシュをかじり、早め早めにエネルギーを入れていきます。消化から吸収まで30分〜数時間かかるそうなので、先回り。

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吉備路自転車道に入ります。パン屋やコンビニでやや貯金放出。でも取り返して貯金5分。

 

Stage3 県営グラウンド〜吉備路自転車道吉備津彦神社〜吉備津神社

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吉備路自転車道の序盤です。時刻は8時台。明るくなり、気温も少し上がります。

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吉備津彦神社では流鏑馬神事の準備中。中を通していただきました。そして、吉備津神社へ。車で行くと遠く感じるのに、走るとほんとすぐそばなんですね。

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風も弱く足も軽い、もしかしたら一番楽な区間だったかな?川の看板を写真に収める余裕もありました…。

貯金6分で、吉備津神社へ。

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Stage4 吉備津神社〜造山古墳群

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この辺りから北風が強くなります。ペーサーの本領発揮?風除けになってるんだかなってないんだかわかりませんが、綺麗な一列走行でエネルギー消費を抑えます。

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足守川を越えて、一路総社へ。コンビニがない区間ですが問題なし。むしろ貯金が増えます。15分ほど余裕をもって造山古墳群へ。

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このマラニック最大の貯金を記録…。

 

Stage5 国分寺総社市街地

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秋の吉備路を散策する観光客と思しき人たちの群れやツーリングを楽しむサイクリストなど、賑わう区間

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秋空に五重塔が映えますね。

貯金14分をもって総社市街地へ。35キロ地点で肉まん投入です。

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Stage6 高梁川往復

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総社駅南の跨線橋を越え、いよいよ今回の最西端、高梁川へ。

吹き付ける北風はキツいですが、それでもあまりある気持ちのいい景色。

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土手を南下して新総社大橋で東に引き返します。

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なにやら美味しいパン屋さんがあるそうで立ち寄って補給。食べたいものを食べたい時に食べるのもウルトラでは重要ですね。デニッシュ系はカロリーも高く、サクサクと軽く食べられるので補給にピッタリ。コンポートやクリームと合わされば即効性のあるエネルギーも摂れて効率的効果的です。

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農マル園芸あたりでフルの距離通過。

補給に時間を割いたので貯金はほぼゼロに。

 

Stage7 狸岩山峠〜倉敷

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今回最大の高低差がある狸岩山峠(正式名称は不明)を南下します。この山はReiさんがトレランで鎖場を攻めてる写真でおなじみですね。

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まずは補給。日差しを受けてなかなか暑いのでひんやりとしたフルーツで気持ちよく糖質補給。レモンティーも喉越し爽やか。気合を入れて峠へ。

2,3キロ登るわけですが北風が押してくれるのでそれほどキツくなく登れました。下りもスイスイ…だったのですが、ここで前腿を使ったかもしれない…。100キロに対しては短い数キロ区間ですが、足には堪えますね。

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日曜日のイオン渋滞?を横目にほぼ中間地点の49キロ。貯金1分に戻しますが、むしろここは抑えるべきだったのかも。

 

Stage8 中庄〜撫川

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あの名言が生まれた倉敷ラーメンマラニックで通った道。「麺が伸びるから早よ」走りたい。

しかし、少しずつReiさんの口から足の痛みが聞こえ始めます。たしかに50kmを超えていますから、いつ痛みが出てもおかしくはありません。若干のペース抑制をしつつ走ります。北風を左から受け、右を踏ん張る走りがどうしても続くので、知らず知らずのうちにダメージが蓄積していたのかもしれません。

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この辺りから補給にジェルを増やしました。我らが即攻元気も投入!エネルギー切れはフォーム維持が難しくなり、余計な負荷がかかったり、別の故障につながりかねないので要注意です。

最速予定時刻より5分遅れでStage8完了。

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Stage9 大安寺〜野田地下道

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痛みが出始めてすでに10km。その間も容赦なく北風が吹きつけます。当然、負荷はかかりますから、いよいよ痛みも強くなり、歩いてやり過ごす時も現れはじめました。60km手前でストレッチのために公園に立ち寄ります。

素人判断ですが、腸脛靱帯が骨に擦れている可能性を考え、靭帯の全体をじわっと伸ばすストレッチ。これでまた少しずつランを戻します。

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さらにツーランでミネラル補給、ローソンでの補給は肉まん+ポカリ&塩気のある煎餅。前半の発汗で失われた塩分やミネラルを取り戻そうというチョイスです。足攣り状態で走ると、さらに悪化しますからね。

その後も痛みが強くなったらストレッチでほぐして走るという流れができました。

この辺りは信号が長い。とにかく信号がたくさんある上に、青になるまで待ちぼうけ。足が固まります。この間に距離稼ぎをしておけばよかった。

そして、あっという間に野田地下道。もっと先かと思っていたので驚きました。もしかしたら、これくらいで血糖値が下がってきていたのかも。ガス欠寸前で思考力低下ですね。でも、基本的に体脂肪で走るので、ランからはなかなか気づかない。カロリー管理は今後の課題です。

信号ストップの多さもあり、最速予定時刻から27分遅れで野田交差点に到着。

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Stage10 大雲寺〜京橋〜旭東

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予定では清輝橋から桜橋経由で旭東に抜けるルートでしたが、距離調整のため新京橋から東山経由で南下。オンラインのめんどくさいところですが走り慣れた場所なので比較的余裕を持って調整できました。

日差しが徐々に弱くなり、レインジャケットを脱ぎ着して体温調節。汗冷えは絶対に避けます。そして寒くなる前に羽織る。これをめんどくさがらずに続けたのも勝因になっていきます。

ストレッチタイムは取りましたが、耐えて走り続け、遅れを30分で抑えて70km。

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Stage11 江崎〜沖元〜政津

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痛みは波のように襲ってきます。キツい区間、疲れの強い区間がきますが、その波を超えたらラク区間が必ずくる。そう信じて耐えます。(楽な区間にならない場合は本気のケガです)

ここでたまらず糖質補給タイム。

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うわさのクレープ自販機でチョコバナナクレープを投入。いいえ、私の発案です。

甘いものが美味い。バナナのミネラルもありがたく吸収。ご機嫌で再スタート。

田んぼの中を走り、静かな道でランに集中…と思ったら意外とクルマがやってきて交わしながらの走行に。さらに清内橋に歩道があると勘違いしていて、ここも車と近いラン。いらないところでストレス…。下調べ不足が露呈…あぁ

政津に渡ったところで薄暗くなり、ヘッデンをつけました。

綺麗な夕焼けの中77キロ。54分遅れになったのは足の痛みもありますが、クレープ休憩や車のすれ違い待ちが多く、信号にもしっかりかかったから…。

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Stage12 君津〜金岡〜緑化公園〜吉井川

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暗い住宅地を東へ走ります。コンビニがなかなかないですが、その分止まらずに走れました。ラクなウェーブがきて、サクサクと前へ。

ジェルを摂りつつ粘って緑化公園=スタート地点に戻りました。

ReiさんGarminのバッテリーはまだ46%なので、モバ充は持ちません。シューズや靴下も違和感がないため替えない選択。一つ失敗したのは、私が夜行タスキを忘れたこと。ザックに反射材がありますが、夜行タスキの明るさが欲しいところ。大きな反省です。レインジャケットをもち、ジェル補給をし、再スタート。

予定のコースは、連続30km走で使った道。しかし夜に行ってみると街灯がなく真っ暗な上に交通量が多いんです。これはコースミス。予定変更です。一筆書きを諦めて、永安橋から長船方向に走り、10kmを往復してフィニッシュすることにしました。

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84キロ地点。車でのドロップバッグ休憩がほぼなかったので、予定より45分遅れで抑えました。粘っています。

 

Stage13 西大寺門前〜邑久町大富往復

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真っ暗な中、痛む足に鞭打って走ります。気温はかなり下がり、ジャケットがないと体温を奪われる危険な寒さに。ペースは上がらないし、燃やすエネルギーもないですからね。

瀬戸内市に入り、そのまま進みたかったんですが、路側帯走行になってしまって危険性が高いと判断。他で距離を作ることにして引き返します。その途中でヘッデンがバッテリー切れ。明るさを落とし、時間を長くするべきでした。

ただただ走るだけなので書くことがないですが、とにかく1キロが長い。なかなか距離が増えないです。気力との戦いでした。

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そして、ついに91キロ地点。残り1ケタになるとカウントダウン気分になりますね。

 

Stage14 西大寺駅周辺〜距離調整

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7キロ区間のラスト。長い長い7キロです。

途中、ミネラル系ジェルを補給し、気合を入れます。

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岡山三大河川を制覇。しかし、もはやそんなことにも意識がいきません。惰性で写真だけ撮りました。

その後は、明るいところで安全に走ろうということで、西大寺駅前の通りを延々と往復。何往復したか覚えてない…。

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98キロ地点。予定より1時間遅れでの通過になりました。

 

Stage15 西大寺駅〜緑化公園

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あとは2キロで終わり。緑化公園に戻ります。栄光の2キロだ、なんて言ってましたが、辛い辛い2キロでした。

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22時16分。グロス16:16でフィニッシュ。

ふらふらのクタクタ。しかし、しまなみの時とは違い、達成感が溢れます。

時計を止め、スマホに転送、TATTAに同期。四万十川ウルトラマラソンオンラインチャレンジ、成功!

Reiさん、初の100kn走破。リアル大会ではないから「仮免」だと本人は言っていますが、100走り切ることに「まぐれ」はないでしょう。

 

その後、近くのココスへ。Reiさんは着替えたんですが、私はめんどくさくて、そのまま入店。他のお客さんもほとんどいないからいいだろう、と。

ステーキをガッツリと食べ、さぁ帰ろうと外に出た時、その外気の寒さにガタガタと震えがきました。Reiさんではなくて、私の方。完全に低体温でした。食事をしても、すぐにエネルギーになるわけでなく、もはや燃やすものがない。体温維持ができなかったようです。

食べて、室内にいたのに、ハンガーノックからの低体温症…。ウソのようなホントの話。

病的かつ身の危険を感じるほどの極度の寒気で動けなくなりました。そういえばラン中に空腹を何度も感じていたんですが、低血糖で判断が鈍り、食べなくても大丈夫な気がしていたんですね。走るのをやめたので脂肪燃焼も止まり、そのまま生命活動も止まりそうでした…。しまなみに続き、2度も低体温になるとは…田舎者…もとい情けない。

 

まとめ

岡山三大河川を横断でき、4市を走る壮大なスケールのランを満喫できました。大会としては四万十川ウルトラマラソンオンライン1day完走ですからメダルが楽しみですね。

Reiさん、おめでとうございます。50キロに及ぶ痛みとの戦いに打ち勝っての完走。かっこいいですね!さらに、フィニッシュ後の体調管理も徹底していました。汗冷え対策もですが、速やかな補給、風邪をひかないための漢方や栄養、睡眠などかなり計画的。整体も事前に予約しておき、リカバリーできたそうです。

 

反省点は多いですが、

・摂取カロリー管理。空腹を感じること自体が危険。ジェルを摂りつつ走る。こまめな補給で低血糖を避ける。

・コース策定。終盤のコースは、暗くなることを見越して選定する。距離調整のしやすさもポイント。

・装備品チェック。夜行タスキ、ヘッデンなど事前に確認。

 

シューズ選択や摂った食事内容自体は成功でした。今回の成功点、反省点を踏まえ、今後のウルトラマラニックに活かしていきたいと思います。