紙ペーパー師匠のぺらっぺらジョグ日誌

ホイミンとマラソンするおっさんの日記

長野マラソンを棄権します

結論から言うとシンスプリントのためサブ3ペースでのフルマラソンを走ってしまうと大きな故障を引き起こす、もしくはサブ3は不可能であると判断し、長野マラソンを棄権することに決めました。

備忘録を兼ねて反省を記しておきます。

まず、走りたくてもエントリーすら叶わない人がいる中で、自己都合で棄権することを申し訳なく思っています。

シンスプリント自体は昨年12月下旬に一度悪化し、ランの踏み込み時にズキズキくるほどの痛みがありました。また左アキレス腱付着部炎もランにこそ影響がないとはいえ、毎朝ストレッチしないと痛みがある状況でした。

そこから練習強度を落とすと共に1月はジムでのスイムとバイクによるトレーニングメインに切り替えて、愛媛マラソンに照準を併せていきました。

結果、ギリギリで愛媛は走れそうだと思えるところまで回復しましたが、大会は中止に。

次の照準をとくしまマラソンに切り替える中で、「ケアの質と量を高める」ことに力点を置きました。この時点で痛みもかなり治まっていたので、「シンスプリントの原因はケア不足である」と推定してしまっていたのです。

それまでのアップにウォーキングを加え、体を十分温めてからストレッチ。アップジョグを必ず2キロ以上入れてからのスピ練。ラン後のウォーキングにストレッチ。アイシングと温冷浴の習慣化。フォームローラーによるふくらはぎのほぐし。

こうしたケアの増量によって、さらに走れるようになった気がしており、実際、過去最高速のガチユルやキロバルの安定感など充実したメニューがこなせるようになった「気でいました。」

ただ、そうしたスピード系のハードな練習の翌日はアキレス腱付着部に違和感を覚えることもあり、またふとした瞬間、とくに脚のひねり動作の時に右スネにイヤな感じにピキッとした痛みを感じることもありました。

アキレス腱付着部炎は徐々にコントロールできてきたものの、シンスプリントが完全に治ったのかどうかはわからず、ほんのり疑問に残る中で練習量を元に戻していました。治っていると信じたい正常化バイアスにやられていたように思います。

とくしまマラソンが開催されるなら、名古屋ウィメンズ並走応援は無理なくのんびりジョグで走ると決めてのロング走にするはずでした。ところが、とくしまが中止になり長野まで期間が開いたことで、遠慮なくクルーズインターバルからのロングジョグのような46キロ走をしてしまいました。また翌週にはテンポ良く44キロ走。ケアが十全ならダメージもそれほどなく進められると思ってしましたが、翌日、踏み込み時にスネにズキっとした違和感。これにはすぐに対応した結果、痛みはすぐに引きましたが、シンスプリントの再発の可能性大です。それでも、ケア十分=原因は取り除けているのだから、と再発を自分では認められませんでした。

長野まで3週間となり、30kmペーランを企画していました。そこでボディワンで相談したところ「この脚の状態なら1週間はスピ練を控えるべき」とのアドバイスが。基本的にランナーの気持ちを汲んで、走れる方向に話してくれる先生からのストップ提案。これは重く感じました。その前日、入浴後にスネにズキズキとした違和感があったことを伝えると、炎症がおさまってないのではないか、とも。

それでも長野は走りたいので、整形外科の受診を決めました。治っているというお墨付きが欲しかったんですね。不安を抱えたまま30km走はできません。スピ練も及び腰になる。ならば大丈夫だという保証が得たい、と。

10枚レントゲンを撮るなどし、詳細な診断をいただきました。左右のレントゲンの差は素人目にも明らかでした。左にあるはっきりした部位が右にはなくぼんやりしている。ここに「何かある」というわけです。それが骨膜炎なのか疲労骨折になりかけなのかは、MRIを撮らないと鑑別できないとのこと。予約しました。

そして、医師から股関節の可動域?を確認されました。先生の口からは「めちゃめちゃ硬いな…」が連発。とにかく股関節が硬く、自由に足が動かないというのです。

簡単に言うと仰向けに寝て、片足だけを膝を伸ばしたまま上げていって、普通はカカトが真上に来る(90度程度開く)ところ、私は45度もいかない程度。この状態で走っているとハム、膝裏、ふくらはぎに大きな負担がかかる、とのことでした。

スピード練習をした後にふくらはぎが張り、張った状態で走ると痛みが出る流れが明確にわかったように思います。カカト、ハム、腓腹筋、ヒラメ筋のストレッチ、そして股関節のストレッチもしていたつもりでしたが、ここは盲点でした。

すかさず、ことぶき先生に頼りました。攻めのストレッチはことぶき整骨院の十八番ですからね。

先生によれば、ランナーによって硬さは十人十色で硬くても走れる人はいる、しかしどちらかで言えば硬い、と。十人十色なので、少しでも股関節の自由度を上げるか、股関節の自由度がないままでも走れるフォームにするか、と。

そして、股関節の自由度を上げるためのストレッチをいろいろ教わりました。

 

ここで大きな勘違いに気付きました。シンスプリントの原因が

・ほぐしや休息などのケア不足

だと思っていたものが、

・股関節の硬さ

だったわけです。これは、

・ケアをすればハード練後も回復する

のではなく

・股関節を柔らかくする

・股関節が硬いままでも走れるようなフォームにする必要があるということ。

これまでは「ケアを十分行えば、長野でキロ4:15で,走っても問題ない」と考えて(思い込ませて)いました。つまり、ラン後にケアが足りていればこれ以上の悪化もないだろう、スネの違和感も気にする必要はないと。

しかし、原因が股関節の自由度の低さとなると話は変わります。これを解消しておかないとフルマラソン後に、シンスプリントが悪化する可能性が非常に高い。最悪、疲労骨折になるかもしれない。そうなると、今後のラン計画は全て不可能になってしまう。長く走れなくなる。

ここで無理をして「タイムが出ない可能性が高いサブ3チャレンジを遠く長野の地で行う」のか「棄権して、股関節の自由度を上げつつシンスプリントを完治させる」のかの2択を、やっと考えることができるようになりました。

認めたくない現実でしたが、答えは明白でした。恥ずかしい限りですが、感じていた数々の違和感を気のせいで済ませてフタをし、現実から目を背けていたことは否めません。棄権を想定してみると、はっきりわかるんですね。明らかにスピ練後に右スネと左カカトの違和感が出ているし、こんなおっかなびっくりのペーランしかしていない状態で一世一代の大勝負を仕掛けるなんてことはどう考えても無理です。

 

ことぶき先生からの提案は、股関節の自由度を上げつつ、スネに負担の少ないフォームに修正していき、夏に思い切りスピ練をして秋に再度チャレンジをすることでした。これを全面的に受け入れようと思います。

また、クッションのいいシューズ、とくにカーボンプレートのあるシューズで「蹴らずに」進むようにすることで負担を軽減するアドバイスをいただきました。

薄底にこだわりがありますが、当面ロードはズムフラでのウォーク&ジョグで調整することにします。

 

「足が折れても公認レース走れるならサブ3してやる!」と息巻いていましたが、現実問題、疲労骨折の可能性を示唆され、原因をはっきり示されると、さすがに走ることはできないと決断するに至りました。

恥ずかしいかぎりですし、中止続きで公認レースを走りたくても走れない人が大勢いる中で、棄権するのは大変申し訳なく思います。

秋には再度、サブ3チャレンジができるよう、全面的な改善をし、トレーニングに励んでいきたいと思います。それまではトレイルなどスローなレースを主戦場にしていきます。

駄文、失礼しました。