水戸黄門漫遊マラソン2025 〜ロトの紋章より水戸の印籠
水戸黄門漫遊マラソンは10周年記念!黄金色に輝く印籠メダルに目が眩み、気づけばエントリーしていました。

日程的におかやまマラソンの2週前。下手にオールアウトしたら重責が果たせなくなる。タイム狙いはよろしくないので、ここはペースランナーの練習をすることに。というのも時計がEPSONからGarminに替わりまして、手動ラップの取り方も変わったので事前に実際のレースで確認しておこうという魂胆です。
考えたのは4:14で巡航するきっかりサブ3か、トレーニングにもなりそうな4:00巡航するサブエガのどちらにするかということ。
悩んだ挙句、リアルペースランナーのいないサブエガ設定で行くことに。そして、せっかくなのでホイミンで走ってホイミンサブエガも同時達成してしまおうと決めました。
ロトの紋章は手に入らないけど、水戸の印籠はほしいぞ。

大会前日、岡山空港から羽田に飛び、電車で水戸へ。Suicaでの特急の乗り方がわからず四苦八苦しましたが、なんとかホテル着。チェックインしてから会場下見に向かいます。

駅を降りると歓迎垂れ幕。良いですねー。前日受付はないのでとくに案内やボランティアなどの配置はないですが、幟の立っている方に歩いていけば良さそう。散歩がてら進んでいくと、見えてきました。スタート会場。


まだEXPOも始まってないので、とりあえず噂の激坂を下見に行きます。


おお、おぉ…これはヤバい…。
残り1kmに壁が…。
でも距離は短いので最悪キロ6に落とせばなんとかなりそうです。
さて、スタート会場に戻ってEXPO屋台のお蕎麦をいただきます。手打ちそば同好会?のみなさんのお蕎麦、ごちそうさまでした。

また、水戸にはなんとセイコマがあります。道マラかよ!
あれこれ限定商品…というかPB商品を買い込んでホテルに戻ります。

さて、ホテルで準備。
ガッツリしっかりカーボローディングとウェア準備。天気予報は雨。ホイミンには撥水スプレーをてんこ盛り吹きつけてきましたが、さらにシャワーキャップをかぶせます。うん、カッパ着てるっぽくて良い!

早々に就寝します。比較的余裕のあるペースとはいえホイミンではベスト更新のかかるレース。万全の体調で臨みたい。

当日。
毎度恒例の起き抜けおにぎり頬張りながらの静的ストレッチ。
ウシでもホイミンでも、常に自己ベスト出すつもりの準備は心がけます。
後泊せずに帰路につくため、全ての荷物を荷造りをしてホテルを出ます。この辺は車中泊が楽なんですよね。
さて、外に出てみれば雨じゃない。確認した天気予報は…曇り!
なんと、あれだけ降水確率100%だったところが降ってない!ラッキー!
電車の中はランナーでいっぱい。いいですね、この雰囲気。水戸駅を降りるとほとんどランナーじゃないかという景色です。
予習通りに会場へ。

雨でドロドロなんですがシューズカバーあるので気になりません。メタスピードの初戦なのであまり汚したくないというのも本音。
さて、会場では茨城出身のラン友と再会したり、トニオさんご夫婦と会えたりしましてテンションも上がります。トニオさんの奥様は私のウシマラソンの専属カメラマンなんですよー📷


そして、コリドーレさんのシューズ円陣にも参加させてもらい、気分あげあげ!
さぁレースです。
スタート地点まで向かう途中には郵便局バンド?の応援演奏。こういうの嬉しいですね。
そして、スタートブロックに整列。ゲートが見えるのでけっこう前の方。セレモニーでは増田明美さんが「横浜は雨でーす。金沢も雨でーす。」みたいな同日開催の大会をdisる煽りあいさつで盛り上げてくれました。
さて、スタート。
街中の賑やかな通りから駆け出します。
雨も降ってないため、応援もたくさん出てきてくださっててありがたいですね〜
そして、さすがのメタスピード。さして蹴ってもないのに、すいすい進むんですね。キロ4で入る予定が気づけば3:50辺りになるので慌てて落とすの繰り返し。
1kmラップは3:57。例によって手動ラップです。まあ悪くない。
コースは千波湖に向けて下っていくんですが、2kmで4:05。あれ?ペースダウンしてる?と思ったら周りからも距離表示おかしくない?のような声。ちょっとズレてましたね。60mくらい。交差点みたいな場所だから看板スタッフ立たせるのは難しいのか。
3.4.5と看板は正しい位置らしく感覚通りのラップタイム。ただ読み上げるタイムはキロ4まで落とせません。とにかく進んでしまうんです。なんて恐ろしいシューズ…。
水戸の街中を走るので応援が多くてうれしいですね。ホイミンもしっかり応援されます。スライム!といういつもの応援もありますが、「かわいい!」とたくさん言ってもらえて気分あげあげ。
6kmくらいから県庁近くの広々とした通りを走ります。カーブはもちろん奥まで回って、できればハイタッチ。仮装ランナーはこれやるためにいるんですよね。今回はタイム狙いではないので、できるだけ。
先頭集団が折り返してきて声掛けできるのも楽しい。そして私設エイドの多いこと。でかい私設エイドが次々と現れます。しっかりテントを張って、スタッフがたくさん立ってるんです。公式エイドは公式の幟が立ってるんですが、それのないあくまで私設エイド。水戸の人たちに歓迎されてるんだなって感じで嬉しくなります。県庁ゾーンを抜けて10km過ぎるとケーズデンキスタジアム方向へ。J1昇格することになる水戸ホーリーホックのホームグラウンドなのかな?
この辺りになると集団もばらけて、静かなマラソンになってきます。市街地からはずれて、応援としても穏やかに。ラップ読み上げは続けますが、やはり何度か看板ズレがあって、もはや平均ペースなどはよくわからなくなってきます。
…もう、キロ4ペーサーやめよう。
そんなわけで、細かいペースは気にせずは走ることにします。ざっくりキロ4くらいでいくことに。
郊外の道をゆくと、老人ホームがあって、その前におじいちゃんおばあちゃんが大勢すわって応援してくれてるんですね。身を乗り出して、必死で応援してくれてるんですよ。もうね、これは応えるしかない。奥まったところにいるおばあちゃんのところまで回り込んでハイタッチ!エネルギーを激チャージしてもらいます。
さて、そんなこんなで20k過ぎて、跨線橋越えるとイオン前で折り返し。もう少し手前で折り返しにしてくれると跨線橋往復がなくなってラクなのに!とボヤいていたら近くのランナーさんからも激しく同意していただきました笑
25キロくらいだったでしょうか、右手にテントやスタッフらしき人が見えてエイドかなと近づくと太鼓のバチを手渡されます。…!これが噂のランナー参加型アトラクション、「ドライブスルー太鼓」か!
キロ3:55ペースで叩くと上手く叩けないけど、なんか楽しい!そしてバチをカゴに放り込む!これはゆっくり叩きたかった笑
そのあたりから後半戦のアップダウンがスタート。下って、上って、下って。大きくゆったりとしたアップダウンですが、後半に来てこれは大変かも。途中でむっちむちのピカチュウおばちゃんに応援されたり、巨大な私設エイドに驚かされたりしつつ、気づけば千波湖に到着。
まず公園の中を走るんですが、ここには水戸黄門の御一行がいたり、納豆巻きエイドがあったりと水戸感つよつよ。のんびり走る時はぜったい楽しいリカバリーゾーンですね。
この千波湖。景色がめっちゃいいんです。噴水があったり、湖畔の自然と都市のコントラストが素敵だったり。路面はタータンなのか走りやすく気持ちよく湖を一周…?あれ、まだ千波湖回るの?折り返しがあって1.5周。なかなかガッツリめの千波湖ツアーを堪能します。
湖を抜けると橋を越え、道はトンネルへ。きこえてくるのは、聞きしに勝る大声援!黄色い声の応援が鳴り響く驚きのトンネルなんです。ずらっと並んだスタッフさんたちがライト振りながら大音量で「がんばれー!」と。もう、耳が痛いほどの声援を受けます。トンネルが下りであることもあってペース上がります。もはやワープゾーン。
夢のような空間を抜け、折り返しを過ぎると、ついに見えてきます。そう、下見で確認したあの激坂!これはマラソンコースじゃないぞというとんでもない坂。歩くのがデフォルトだろというクラスの斜度が待ち構えます。ペースをグッと落として登っていくと、どこかで聞いた声…!増田明美さんじゃないですか。ヒャッホイ!テンション爆上げでパワーをいただき、サクッと激坂クリア!距離がないからそんなにキツくはなかったですね。なんともドラマティックな後半戦コース!
坂を登り切ると残り数百メートル。気持ちよく飛ばしてフィニッシュです。
終えてみれば2:46。ホイミンベスト更新!気持ちよく楽しく走ってフィニッシュできて、爽快なレースになりました。
ちなみに、おかやまマラソンで一緒に3時間ペーサーしてる南さんもほぼ同着。仲良しかよ!笑
そして、念願の印籠メダルゲット!
めちゃくちゃ良い!

初マラソンのおかやまメダルに次ぐプレミアメダルですね〜。他にもお土産をてんこ盛りいただきました。
フィニッシュ後はトニオさんご夫婦と再会してワイワイしたり、ラン友と感想戦したり、コリドーレさんたちとメダル円陣したり!


そんなわけでロトの紋章は逆立ちしても手に入らないホイミンですが、見事、仲間とともにミトの印籠を手に入れましたとさ🪼
ほんとは後泊したかったんですが飛行機の時間があるので退散です。サヨナラ、水戸。
水戸黄門漫遊マラソンは参加費激安なのに高性能オシャレTシャツや印籠メダル、オリジナルゼッケン止めなど参加賞が妥協なしのクオリティで、こんなに安くていいのかなというお値打ちの大会でした。
街の歓迎ムードもすごくいい。看板とかランナー向け割引のお店とかもそうですし、ボランティアのみなさんの対応などもそう。県庁所在地なのにあたたかく人を迎えてくれてる雰囲気がいいんですね。
特に私設エイドの多さと豪華さ。公式を凌駕するサイズのテントやテーブル、スタッフ数で、ランナーを迎えてくれてました。応援や私設エイドが充実してると、その街に歓迎されている雰囲気をひしと感じ取れます。来てよかった、走ってよかったと感じながら走れる。これはランナーとして幸せなこと。
単に42キロを走るだけではなく、街の人とランナーとがお互いの生活に少しだけ彩りを添えている。そんな空気を感じ取れました。こういうことが積み重なって、マラソンが街や人を元気にしている、そんな気がします。
素敵な大会があると、遠くからもランナーが集まる。だから、また新しいラン友と知り合える。つながる喜びも増してくれる。そんな好循環。これはおかやまマラソンで岡山が目指すべきところかなと思いました。
ランの狙い、ペーサー練習としてはガーミンの動作・使い勝手チェック程度になりましたが、タイムがついてきたのでよしとしましょう。余裕をもってホイミン2:46台はガチレースから遠のいていた身には安心材料でしたしね。
そうそう、これで、
ホイミンウルトラ・サブ9
ホイミン富士登山競走サブ4
ホイミンフル・サブエガ
を達成したので、これをもって
「ロイヤル・グランド・スライム」と
呼称したいと思います。
グランドスラムとスライムをかけたダジャレのために随分とまぁ鍛えたものですね笑笑
ホイミン記録の追求は、これにてひとまず完了。おつきあいありがとうございました。


2025年まとめ
去年は母の脳梗塞でテンヤワンヤでできなかった年間オレ的イベントランキングまとめてみます。

約7年24000km以上一緒に走ってきた相棒がサーバ停止で引退😢4月からGar民の仲間入り
第13位 お仲間たちとアホトレ

今年もラン友さんたちにたくさん遊んでいただきました。ちゃんゆー&めぐさんと金山走したり、かめらんさんと階段ダッシュしたり。チームメンバーとも元日の番長ランから始まって、るーさんと復活ひまわりランも。ラン・パートナーReiさんとのしまなみ77Kはかなり鍛えられました。
写真は峰山高原。ねごさんゆきさんと猛暑登り返しランできたのは総合力アップに相当効きましたね。
第12位 ウルトラマエストロ認定!

4大会完走しマエストロ認定いただきました。
なにより母が誇らしげに喜んでくれたので
あのキツい沖縄走って本当に良かったと思いましたね。
第11位 🐮で応援📣ラン

母のことがあってエントリーを見合わせていたため、応援ランがたくさんになりました。1月には星の郷、2月には愛媛マラソン、4月は津山加茂郷と🐮で会場を荒らしました。
いきもの舎のロゴつけて走っていたため、それを見てお客さんが来てくれたのに何故かマスターから叱られるという🤣
第10位 🐮でレース!

🐮でローカルレースも走りました!
備南たましまでは小原怜さんとお話しできて感激。かがみのThe Finalでは88分切りの大爆走。来年はたくさん走りたいなぁ
第9位 豪雨のさいたまマラソン🐮

初サブ4達成の地、さいたまに今年も🐮参戦。
豪雨の中で完食ランしました。
しかしゼッケンを落としてしまい、実質失格😫
スタッフの許可を得てのフィニッシュに…。
ただ相木さんと一緒ゴールできたのはラッキーでした!来年は姫路城🐮サブ3がかかるので参戦は見送り…
第8位 えきそば満喫🐮姫路城マラソン

豚汁にえきそばにチョコパンに甘酒にチーカマに…とにかく食べまくりの姫路城マラソン。
しかし、しっかりとコース確認。
そう来年は前牛未到の大記録をここで達成してやるのです!
第7位 天満屋リレマラ【チームうし】総合12位

今年はメンバーをガラッと入れ替え、さらにレジェンド吉光和恵を擁して総合12位に食い込む好レースを展開。男女混成チームとしてはかなり上位では?

今年は3回遍路に行きました。チャリ並走につき一気にペースアップでかなりのトレーニングに。これで年初に落ちた走力を取り戻した気がします。
第5位 北海道マラソン🐮で生還

去年、道マラサブ3達成で🐮解禁!
超たのしー!道マラになりました。
そして、クラシックで酔った勢いで別海パイロットマラソン出走を快諾。来年は道マラではなくて別海に出ます🐮💨

絶対40カットしてやると豪語して臨んだ松江城。中盤までは順調でしたが、単独走、逆風、坂、そして差し込みに戦意喪失。ジョグだな、これ、と失笑しながら走る弱弱メンタルを晒す失態。完全に心を折られ、そこから立ち直ろうとすることもしないという情けなさすぎる結果に。
やはり自分に負けたんだなと思います。反省を込めて第4位…
第3位 おかやまマラソン、ペーサー完遂

ランナーたちを笑わせようと仕込んだネタを次々と放つものことごとく滑りまくり、励ましてんだが邪魔してんだかわからない3時間…
それでも感謝の言葉をかけてくださったみなさん。ありがとうございました。みなさんはすでのその走力をお持ちだったわけで、楽しませてもらったのはこちらです。
ラスト1kmすぎで、次々と後ろのランナーたちが横に並び「ありがとうございました!」「おせわになりました!」と加速していくのを見送れたのは幸せすぎる時間でした。
ほんとに楽しい42キロだったなぁ

おかやまの練習を兼ねた水戸黄門。スーパーカー「メタスピードTOKYO SKY」を駆って楽しく走り抜け、余裕をもっての2:46。
そして、ホイミンでのサブエガ、サブ9、サブ4でロイヤルグランドスライム完成🪼
水戸黄門、運営も応援も素晴らしい大会でした!

坂トレ山トレを重ねるうちに脚を痛め、前日にはお腹を壊すという大ピンチの中で臨んだ富士山。それでも、このコンディションの中の最善を尽くしてやると挑んだ結果、まさかのPB!
フィニッシュして口をついたのは「なんだよ!やればできるじゃんかよ!」でした。
ほんとにキツくてキツくて、もうやめたいもう止まりたいと崩壊しかけのメンタルにムチ打って辿り着いた山頂の景色は最高でしたね。
そして山頂カプヌとコーラの美味いこと!
ランナーたちの歓喜の涙が溢れる山頂は一度は体験してもらいたい特別な空間です。
そんなわけで、2025は1.2.3位とホイミンランでした。母の回復もあって、「回復」が2025を象徴する言葉となりました。
来年は、「できっこない」を「やる」1年にしたいです。
応援、よろしくお願いします🙇♂️
北海道マラソン2022総集編
忙殺と怠惰と老眼その他アレコレでブログから遠ざかってましたがメモは残してたのでボチボチまとめていきます。
さて、去年の話になりますが北海道マラソン。2022が三年かがりでやっと終わりました。
私の恥ずかしい失敗レースと、支えてくれた人たちのことを書きます。

はじまりはじまり(今回もAI生成画です)
ことのききさつ
シンスプ、長野DNS
2022年のはじめのこと。それまで、いわゆるコロナ禍とかいうやつで公認大会がなく、フル非公認ベスト3:06でくすぶってた私。徐々に大会の再開が聞かれ始め、久々の大会として長野マラソンにエントリー。目標は当然、サブ3でした。
しかし、気合いだけムダに入って、走りすぎ…気づけば疲労骨折寸前のシンスプに。ドクターストップで長野は失意のDNS。せっかく大会が復活したというのに走れない日々。
それからケアや練習のクオリティを上げ、ウルトラ参戦で足を作り、秋大会での記録達成に向けて質の高い練習を心がけるようになります。
その頃エントリーしたのが北海道マラソン2022。亡父が月寒生まれだったり、私が学生時代を過ごしたりした地ということもあって、当時の学友と毎回出走するようになったレースなんです。北海道とは言え真夏なのでタイムは出ませんが、秋の本命レースに向けて前哨戦としては最高のタイミングなんですよね。
北海道マラソンの目標は、故障復帰後ということもあり当初は3:30。しかし、走り込むにつれて調子が戻り、3:15、いや、3:06を切って自己ベスト…いや、もう一声いけるんじゃないか。そんなふうに思えるようになっていました。
「マラソンには応援が必要だ」
さて、チームメイトのハッチさんと言えば
「マラソンには応援が必要だろ」の人。
ここぞというところで現れて、一番ほしい声援を送ってくれる頼もしい仲間。
なんとそのハッチさんが北海道マラソンに応援に来てくれるというんです。これが燃えないわけがありません。
そこで思いついたのが、北海道マラソンでなんとかサブ3して「ハッチさんが応援に来てくれたから、なんかサブ3できちゃったよ。やっぱりマラソンには応援だね」というツイートするという究極のネタラン。やったろやないかい。
他方、自分の中で、こだわりもありました。
「初サブ3は、ターサーで達成したい。」
NIKEズームフライも履いていましたが、マラソンを始めた頃に聞いた「ステップアップしてターサーを履く」ことへの憧れや、カーボンプレートの助力の凄さに対して、初サブ3はターサーで、と決めたんです。厚底カーボンプレート登場前のランナーさんたちに認めてもらいたいという気持ちもありましたね。
そうなると、この北海道マラソン2022、ターサーで行くしかありません。ただですら難しい道マラサブ3をターサーで、しかも中年スタートランナーがチャレンジする…端から無謀ではありました。
2022/8/28 北海道マラソン2022
以前のブログに書いたままですが、序盤は順調でした。ハッチさんの応援も受けつつ淡々とペースを刻み、新川通を折り返す。ただひとつ大きなミス。給水で飲むことより体にかけることを優先しすぎたこと。
表面は冷えているのに、脱水が進む。復路で気づけばフラフラになり、2度目のハッチさんの声に答えること能わず。新川通を終える頃には徐々に意識が曖昧に。給水を取ろうにも、視線が定まらず紙コップをなぎ倒す始末。もはや北大以降ははっきりとは思い出せない。そんな状態でした。
ゴール前、50メートルくらいでしょうか。ここで意識を完全に飛ばします。盛大に転んで起き上がれず、地面に四つんばいになっていた模様。
そこで、どうやら誰かに起こしていただき、フィニッシュしたような、車椅子に乗ったような。断片的な記憶。
意識が明確になったのは医務テントのベッドの上。熱中症でした。迷惑なランナーです。
タイム 3:00:45
サブスリー、失敗。
フィニッシュ後、行方不明となってしまい、ハッチさんを喜ばせるどころか心配かけて終わりでした。
助けてくれたランナーは誰なんだろう。お礼を言わなければ。
倒れたままだと救護スタッフが駆けつけてDNFだったはず。
覚えているのはオレンジ色?のウェアのランナーだったような気がすること。
それ以上のことはわかりません。
グロスタイムがほぼ同じ人がその人のはず。すぐにお名前はわかりましたが、連絡先がわかりません。
Twitterで情報提供を呼びかけました。同じチームの人がTwitterしてたら気づいてもらえるかもしれない。大勢の方にリツイートしていただき、いろいろ情報や写真をいただきました。しかし、判明せず。
しばらくして迷惑承知で北海道マラソン事務局に問い合わせました。本来の業務ではないことに快く応じていただいたこと、感謝です。
数日後、事務局の方から連絡が。ご本人に連絡を取ってくださり、電話番号を伝えていいとの許可を得た、と。
仕事を終えた車の中からすぐに電話しました。お礼を伝えることができて、本当によかった。
連絡先を交換し、いろいろとお話をうかがいました。それは主に北海道のランニング事情。相木さんのお話しに気づきが2つありました。
ひとつめ。北海道のランナーは根雪の季節には走れないため、雪のない時期のマラソン大会を貴重なものとしてとても大切にしているということ。就中、北海道マラソンは地域最大のマラソンにして8月唯一の公認大会ですから、ここにかける意気込みが違います。冬場こそシーズンでフルマラソン走り放題の内地とはまったく違うんですね。
ふたつめ。貴重なフルマラソン大会だからこそ、倒れているランナーをフィニッシュさせてくれた、ということ。
恥ずかしい話ですが、私なら貴重な大会では自分の記録を優先し、倒れてるランナーなど見て見ぬふりをします。だって、自分のことをコントロールできてない、トレーニングも経験も不足している、勝手に自爆した、そんな迷惑なランナーを助ける義理がありますか?私はよくわかっています。ネタに走って無謀なチャレンジをし、経験不足から脱水症状を起こし、それに気づかず熱中症になって倒れたんです。自己責任ですよ。
でも、彼は違っていて、この貴重なフルマラソンにおいて、ゲート目の前でDNFはもったいない、と、自分の記録はそっちのけで立ち止まってくれたんです。
申し訳なくて涙が出ました。
そして、練習再開。気合いが入りましたね。助けたランナーが鳴かず飛ばずでは意味がない。そこそこのランナーを助けたことにしなくてはならない、と。
キツい練習もキツくなくなりました。そして迎えた11月、おかやまマラソン2022。シューズはもちろんターサー。
結果、2:56:02
sub3達成。涙は雨が隠してくれました。
翌2023年。東京マラソンの応援で相木さんと初対面。言葉が出ませんでしたね。
そしてリベンジレース。北海道マラソン2023へ。同じミスは2度とするものかと炎天下ジョグを増やし、暑さに強くなって8月を迎えます。30度でもサブ3できる自信がありました。
しかし、ありえないミスをします。土曜日にカーボローディングどころか、昼ごはんを食べ忘れたんです。荷物抱えて移動し、夕方にはきっちりジョグ。しかも、その空腹を理解できず、食べ過ぎは良くないと控えめに夕食。頭の中はレースプランや天気予報のことでいっぱい。去年の借りをどう返すか、そればかり。肝心要のエネルギーを蓄えずレースへ。
狙うはサブ3ではなく、相木さんの道マラ記録、2:54。キロ4:05あたりで攻めます。スタート時は29度。それでも呼吸にも足にも余裕がありました。しっかり水分は摂って脱水を防ぎます。
しかし、15キロすぎで異変を感じます。急激に足が重くなり、ペースが落ち始めたんです。いやおかしい。この気温でこんな距離、何度も走ってきたぞ。失速するはずがない…まさか、熱中症なのか?
頭が回りません。持参していたOS-1パウダーを給水で飲みますが回復せず。るーさんに撮ってもらった動画では20キロあたりでフラついている状態。そして悪寒にも襲われます。
やってしまった。今年も熱中症か。回らぬ頭でリタイアを決意します。倒れてはいけないということだけは肝に銘じていました。救護所に飛び込みメディカルチェックを受けます。熱中症の兆候…なし。走るかと聞かれたら当然こたえは「はい」。再度コース上へ。
そこに雨が降り始めます。雨粒に打たれて、ガタガタ震え出すんですね。もうだめだ、リタイアだ。回収バスはどこだ、と。しかし、リタイア続出で回収バスが遅延のアナウンス。とりあえず進みます。
そこで気づいたのがハンガーノック。エネルギー切れて寒いのではないか。おかしい、なぜだ…あ、……昨日昼飯食ってない。
そうかそういうことか、と持っていたジェルを全て飲み、私設エイドでコーラをもらい、とにかくカロリーを摂ってジョグ。しばらくして走れるように。
記録は3:21あたり。2023もサブ3失敗…。
今年できたのはペースダウンだけ、そんなぼやきにチームメイトは「それ、成長だよ」と。2023年も北海道は涙でした。
一年かけてトレーニングすれば、あと45秒くらい簡単だろうと思っていましたが、蓋を開ければ惨敗ですからかなり自信をなくしましたね。
北海道マラソン2024
さてさて、ここからがいつものレースまとめ。
トレーニング
2月、フル自己ベスト2:40:52達成
3月、🐮フル3:05=暑さと空気抵抗に負けずサブ3肉薄
5月、🐮100k完走=対熱中症トレ
7月、富士登山競走=Vo2maxトレ
各レースを足がかりにして、北海道マラソンのために鍛えてきました。合言葉はやはり「30度でもサブスリー」。
しかし、今年は暑かった…。塩と砂糖で経口補水液パウダーもどきを作って給水しながらジョグ…。日中ランがメインでロングやペーランがワンウェイな私にはこれがキツくて、練習は短いスピ練や坂練ばかりに。
富士登山競走から1ヶ月あったのに、ろくに何もできないままレース前土曜を迎えます。不安…。
しかし、酷暑の割に天気予報は大会当日それほど暑くない予想。助かったか。
今年は食事にはとても留意しました。去年の二の舞は避けたい。グリコーゲン貯金逆算の土曜朝から特にお米をきっちり詰め込みます。
移動は岡山空港から直行便。今年は羽田でカロリー無駄遣いしません笑
出場するチームみんなで新千歳へ。空の上でもおにぎりをしっかり食べてカーボローディング。

札幌についたら、まず大通り公園で受付です。今年も会場で相木さんご夫妻と合流。

あとから相木さんが「番長さんって女性だったんですね…」と笑
ええ、私も同じことを思ったんですよ…。

そして、相木ご夫妻からファイターズ土産をてんこ盛り盛りいただいてしまいました。チーム全員といきもの舎で仲良くいただきました!
さて今回、ホテルは値段より立地で選択。クラークの方が超フレンドリーでした。なぜかよくわかりませんが、空いていたツインの部屋を手配してくれるという…。ランナーサービスらしいです。マラソン応援されてる感いいですね!
一応、ジョグで体を動かしておきます。ショッピングついでに平岸方面を走ります。札幌に住んでた頃もあまり足を踏み入れたことのない地域。父の住んでた方面なんですけどね。

おにぎりやら弁当やらを調達してホテルに戻ります。

そして、早めのディナー。しっかりたっぷり食べます。今年はミスしませんので。

夜になって旧友が札幌入りし、お土産渡しに再度ジョグ。

まぁ、これくらいは大丈夫でしょう。
レース当日

ターサーに足を通します。このシューズのラストレース。決めてやるぜ。
朝、去年ほどの寒暖差を感じません。やや暖かな雰囲気といったところ。
大通り公園まで歩き、芝生で各種準備。
相木さんと合流します。

気づきました?
そう、私と相木さん、ゼッケン番号が連番だったんです!
すごくないですか?
これは推測ですが、去年のタイムが近い、目標タイムが近い、年齢が同じで誕生日も近いから、なのかな。ついでにいうと背格好も近い!…これは関係ないか。
荷物を預けます。ここから写真なし。
大通り公園側に移動してアップ開始。日陰だし、ストレッチもしやすくて、すっかり毎年のルーティンコースですね。
去年は急上昇していった気のする気温もそれほど上がってこない雰囲気。
適度なところでスタートブロックへ。今年は誰とも会わないし、話もなし。集中できる反面、リラックスはしてきませんね。
最前列の方まで移動はしませんでした。キロ4-4:15あたりでの巡航になるので、前すぎてもペースが作りづらいかな、と。
あっという間のカウントダウン開始。名物の電波塔電光掲示板がスタートを盛り上げます。なんというか、心の準備?暖機運転?できぬまま、スタート。
稼ぎの序盤
つっこむと簡単に潰れるので、スタートは前すぎないように=流されにくいところと思いましたが、Aブロック後半は意外とゆっくりスタート。結局、前に出る走りに。みなさん、慎重ね…。

涼しい前半に貯金して、暑い後半の落ち込みに備える戦略ですから、キロ4程度に加速していきます。ターサーでキロ4はオッサン的になかなかハード。序盤からキツい感触で進みます。やや緊張しているのを感じたので、YouTuber?のみゃこさんに話しかけたりしてリラックス。
新設置の2キロ給水はスルーし、5キロから給水開始。飲むことに力点を置き、体への水かけは後回しに。この辺りの配分は2年連続失敗レースの経験が活きますね。
南部一周をサクッと終えて、トンネルへ。ここでくまさんと再会。富士下山競走ランデート以来の再会。キツいんですが、そのまま抜いて前へ。
トンネルを抜けるとミストシャワーゾーン。これって、序盤には不要な気がします。新川通に設置してよ!笑 スポンジは確実に使って冷やします。

あっという間に北24条。住んでると札駅から24条って地下鉄使う距離なのに、走ると至近距離ですね。
一旦新川通に出て、コの字ゾーンに進むわけですが、15キロ過ぎても去年のような失速はないのでエネルギーは残ってる様子。キツいんですけどね。キロ4辺りで巡航します。涼しいうちに稼げ稼げ。

それにしても新コースのコの字は長い。道マラのキツさは暑さだけでなく単調なコースから来る気もしますね。

去年よりはラクに到達した新川通。SITバンドの曲はちょうど大会テーマソング「新宝島」。重厚な前奏がお腹に響いて気持ちいいですね。
ジェル補給も忘れず、順調な中間地点突破。キロ4ですので貯金5分確保。これでキロ4:30に落ちてもサブ3達成。涼しいままなら、このペースで行っちゃえ。
しかし、やはり新川通は暑い。折り返して26キロすぎでもう暑さにやられ始めます。ま、貯金が6分ほどあるし、無理せず行こうと決めます。
途中、氷をもらって帽子の中へ。頭から冷やしつつ給水は飲むこと優先。当たりでした。陸連登録なので私設エイドには頼るわけにはいきません。道マラは新川通の私設エイドがあるから走れると言っても過言ではないんですが、グッと堪えて南下です。
帰りのSITもまた新宝島の前奏部分。今年はありがとう!を叫べました。すっかり道マラに欠かせない存在になりましたね。

晴れてきちゃいました。去年は曇って雨降って後半劇的に涼しくなったのに、今年はじわじわ暑くなり、見事な晴れに。日差しにもやられ始めます。キロ4:15の維持すらしんどくなります。残り距離とタイムを計算しては、サブ3するのにあとどこまで落とせるかを考えるという情けないランに。でも、確実にサブ3するには戦略として正しい、はず。
なかみちゅさんから応援ナビでメッセージいただいてました。うれしいですね。後から「置きに行った」と揶揄されましたが、ええ、まさに置きに行ったんです。無理して倒れるより、確実なサブ3。1秒削り出すより、1%でもサブ3の可能性を高める。おっさん市民ランナーにはおっさんなりの目標。
徐々にペースダウンしつつ、平均4:10あたりに着地しようと調整ラン。やがて北大へ。
通い慣れた18条あたりから文系棟への道。今日はビクトリーロードです。ここまでくれば、サブ3は確実。丁寧に給水、スポンジ。ミスはしません。

赤レンガも大通りへの道も気持ちよく走ります。タイムなんて気にしない。3時間を切って、元気にゴールするのが最大の目標ですから!
あの日、意識を飛ばして倒れたフィニッシュゲート前。一瞬で通過です。
フィニッシュ。2:57:18
3年越しの道マラサブ3達成。
薄底、公認、グロス、私設エイドなし
目指してきた通りの結果が残せました。
そして、もちろん、熱中症で倒れることもなく無事にゴール。ゲート前で応援してくださっている救護スタッフの皆さんに2年前のことを含めてお礼を伝えられたのも良かったです。

相木さん、るーさんも次々とフィニッシュ。カンカン照りで真夏の大通り公園で、サッポロクラシックをプシュっと。くーっ!
人生で一番美味いビールを飲みました。
いや、ほんと痛快な美味さだったなぁ。
ちなみに、相木さんの奢りでした。…逆じゃね?🤣🤣🤣
思い切り晴れたのでワッフル番長のクリームは溶けちゃっただろう=リタイアじゃね?と危惧しましたが、見事に好タイム完走。暑さに強いじゃん笑
teamいきもの舎は今回も無事に全員完走でした!
夕飯では番長がビール奢ってくれました。サブ3がんばってよかった笑
翌朝は番長とデカい橋を見に行ったり、
海鮮朝ごはんに舌鼓打ったり、
コーヒーソフト食べたり、のアフターレースを満喫できました。
まとめ
道マラは何度走ってもキッツいレースですね。
私には第二のホームみたいなところなのでカッコよく走りたいと思ってますが、カッコ悪いレースばかりやってます。
その中でも1番カッコ悪い迷惑かけまくりレースが自分を1番成長させてくれたのも事実で、迷惑かけたぶんだけ、なにか恩返ししたい。
そんな気持ちがあの日からの2年間のランを充実させてくれたように思います。迷惑かけたこと、助けられたこと、どちらも忘れずにランライフを楽しんでいきたいと思います。
第77回富士登山競走〜グランドスライム!しかし…

市民ランナーの大目標グランドスラム
=フルサブ3、ウルトラサブ10、富士登山競走完走
私のランニング正装
グランドスラム+スライム
=グランドスライム
という、バカバカしいダジャレから始まったこの企画。びわ湖2023で2:57、えびだい2023で9:32を記録。


頭にホイミスライムを乗せ、グランドスラムをキメてやろうという体を張ったダジャレネタランも、いよいよ残すところあと一つ!
ついに富士山頂でそれを決める時がきました。なお、トップ画はChatGPT画伯によるそれっぽいイラストです。
目標
当然、完走が目標です。ただ去年は後半の酸欠と失速が大きく、タイムは伸ばしたいと考えました。
A 3:40切り
B 3:46切り
C 3:51切り=自己ベスト
つまり、頭にホイミンが乗っていても最低でもPBを出すことを念頭に準備を進めました。
そして…
山頂で究極にして至高のコーラ&カップヌードルを食す!
合わせて1500円。1500円で味わえる世界一のクイジーン。絶対に今年は食べちゃうぞ!
トレーニング
今年は
5月…牛で100km
7月…富士登山競走
8月…北海道マラソン
という流れなので、暑熱順化が不可欠。とくに暑い今年ですから日中ランが基本の私は暑さの中で走る必要。暑さから逃げずに炎天下で走り、暑さに対応することが前提になりました。
対富士登山競走のメニューとして、今年は坂スプリントインターバルを取り入れました。環太平洋大の吉岡先生が提唱する、最大酸素摂取量を伸ばすトレーニング。坂を30秒ダッシュし、4分レスト。これを4〜7本という内容。去年は七合目あたりから低酸素で頭がボーっとしてしまい、うまく早歩きすらできなかったので少ない酸素を効率的に利用できるようになるだろうと、これをアレンジ。
そのまま実施もしましたが変化も持たせました。例えば金山6.2kでこれを行い、レストの代わりに早歩きで富士登山競走っぽさを出しつつ山頂まで12本など。坂も場所を変えて変化をつけ、いろんな斜度に対応させます。
また、おなじみのノーマル金山走、金山スキップ走、金山2登30kなど、金山を走り倒しました。6.7月で20登くらいはしています。
去年同様の自宅階段昇降も少し実施。今年は頭にビニール袋をかぶって低酸素状態もやりました。頭がクラクラするのはよかったんですが、視界が悪くて2回だけ。

トレランは最近は完全にトレ歩(トレポ)になっていて、走りはしませんがガシガシと歩くトレーニングは数回。これは足りなかったと思います。
全体として、坂スプバルを中心にVo2maxの向上に重きを置き、去年よりもハードなトレーニングを積むことができました。
何が正解なのかさっぱりわからない富士登山競走ですが、追い込めるまで追い込んだ、つもり…。
ギア


シューズ…ターサーRP
「ターサーエッジで走る」とツイートしたんですが直前になって、エッジは北海道マラソン用に回し、富士登山競走はターサーRPに作戦チェンジ。RPはつま先にグリップの良さそうな素材が使われてるのでそれも理由なんですが、完全に裏目に出ました…。
メット…公式と同一品
富士登山競走では、五合目からヘルメット着用が義務。無料レンタルもあるんですがホイミンが乗ってるためメットを後から被れない。
そのため、公式と同一のものを購入しました。普段は牛スーツの時に被って下からミニ・ホイミンを支えてるのに使ってます。
これをホイミンキャップに結束バンドで固定。スタート地点からメットも被って走るわけです。自転車用のデカいメットでウマ娘コスを作られているマラソンサニーさんには頭が下がります。
マルチポケットパンツ…アスフォーム
ジェル保持用
ウェア…エアリズム&UNIQLO速乾Tシャツ
曲がりなりにも富士登山ですからシングレットだけのような軽装では走りません。まぁ十分に軽装なんですが😅
ソックス…タビオ
レース定番の安定5本指ソックス。フィット感最高。
レインウェア…mont-bell
トレランレースのレギュレーションを満たすために買ったもの。万一のために。
ポーチ…ユレニクイ・プロ
レインウェアとスマホを持つためにポーチも使用。揺れないユレニクイ一択。
手袋…mont-bellのトレラン用
ネックゲーター…下山時の粉塵マスク代わり。ワークマン。
その他…シューゲーター、メガネバンド
補給…アスリチューン、メダリスト、M&Mケースに経口補水液パウダー
全体的に去年を踏襲しています。
水曜日
富士登山競走、決戦は金曜日です。
木曜受付なので木曜に出発でも良さそう。
しかし、スタート7時のため早寝する都合もあり、水曜夜に出発し木曜早朝について先に試走したい。去年と同じですね。
車中でモグモグタイムしながらの高速移動、楽しいですね。買い込んだパンとおにぎり、まんじゅうなどを満喫。あー幸せ。
木曜日

翌朝、見えてきました。富士山です。でかいなぁ。

今年も浅間神社に車を停めて、軽く試走。他のランナーもちらほら。有名選手も走ってました。

キリのいい500番!
るーさんも到着。健闘を誓い合います。
スーパーで食料買い出しののち温泉に浸かり、公式の駐車場へ。夕食は当然おにぎりとパン。無理のない分量にしました。
というのも、あまり食べ過ぎて体が重くなると「登山」競走には不利ではないかと、スレスレを突くことにしたんですね。
以前の計算で、富士登山競走での必要カロリーは、だいたいフルマラソン程度と推定しています。距離は半分ですが斜度がきつく消費カロリーは爆増。
そのためフルマラソンを想定しつつ、ギリギリ足りるくらいの食事量にしてみました。でもこれ、大失敗でした。
金曜日

今年も車中泊。去年の反省を踏まえて、スマホをぶら下げてライト代わりにし真っ暗な屋外の水道で洗面。徐々に夜が明けてくると、富士山のシルエットが浮かび上がります。ご来光目当ての登山客ヘッデンが今日のルートを示しています。さ、行くぞ。
4時までに食事を終えます。無理のない量にセーブ。着替えを済ませ、車内でストレッチ。そして装備品を丁寧に準備します。レースを脳内シミュレートしつつ確認。うん、ぬかりなし。
シャトルバス運行が始まると、すぐに乗り込んで富士吉田市役所へ。

上の写真ですが、スタート地点から見るとほんと遠く感じますね。でも、見えてるところは行けるとこ。山頂までたったの21km。行けるぞ行けるぞと自己暗示。
富士登山競走って、けっこうコスプレ仮装ランナーが参戦してるんですよね。ゴリゴリのランナーばかりなんですが、仮装にも妥協なし!

おなじみ初音ミクやルフィも参戦していました。

くまさんにもお会いできました!東京マラソン以来の再会。ホイミン正装だと気づいてもらいやすくていいですねー。知り合いと会えるとテンション上がります。
トイレ、荷物預け、アップジョグ、トイレ(ストレッチ)の黄金ルーティンをこなすうちに、スタート時刻が迫ります。
Bブロックなので、ギリギリまで日陰でアップしムダに日差し浴びないようにしつつ、スレスレのタイミングで整列。今年は感動の選手宣誓こそないものの、MCがしっかり盛り上げてくれました。おなじみ「えいえいおー!」をやって、いよいよスタート。
スタート〜浅間神社

前のブロックだけあって、そこそこスムーズに動き出しました。走り始めてしまうと頭のホイミンはほとんど気になりません。パフォーマンス低下は限定的。
浅間神社に向かう大通りはすごい応援!もちろん、ホイミンはしっかり応援されました。タコ!クラゲ!たまにドラクエ!ありがとうございます!
やや体は重いのですが、序盤と暑さのせいかなと気に留めずいきます。ターサーは足にピッタリで、自分の足で走ってます、という感覚。日差しが徐々に強くなり、暑さをはっきり感じる中、やっと3キロ、浅間神社。どうにかキロ4分台で到着。
浅間神社〜中の茶屋

ここからは林の中。一気に涼しくなってラクになる!はずがそうでもない…。今日はキツい。
最初の給水からしっかり飲みます。5合目まではスポドリが提供されますからそれを優先。
冷たくてうまい…足は重い。
ただただ登ります。この辺りでホイミを頼まれた気が。キロ5:30近くに落ちます。
中の茶屋〜馬返し

周りも落ちてくる急登区間。気合いを入れ直して粘ります。キロ6分を挟んだ攻防。
姿勢の維持がキツい。今思えばここでペースキープするためにふくらはぎを使いすぎた気がします。どんどん抜いて前に出るんですがしんどさも爆上がり。あれだけ金山で鍛えたのに去年よりはるかにキツく感じるんです。去年の苦しさを忘れただけ?
去年はあっという間だった馬返しがなかなか見えません。こんなにまだかまだかと考えたっけな。もちろん去年よりペースアップするつもりなのでキツくて当然なんですが…。
やっとの思いで馬返しが見えてきます。慌てて経口補水液パウダーをとり、ジェルの封を切る……切れてない!
ジェルの口をカットしたんですが微妙に上側が切れていて、肝心の中身が出てこない!思い切り握っても出てこないのでやむなく廃棄…。傷心のまま、給水所へ。
ここで、ボランティアさんたちが冷たい富士山の水をコップでランナーの頭にかけてくれるんですね。私がそのテーブルに近づいた時、若い女性のボランティアさんがコップの水を頭に…いや、頭にはホイミン…とっさに彼女は水を私の顔にバシャっと…。
若い女性からコップの水を顔にかけられるというなかなか貴重な体験をしました。それはそれ、これはこれ。悪かないね。
去年より1分ほど早く馬返し通過。
馬返し〜五合目

ここからウォーク優位なゾーン。ラクになるはずのトレイル区間ですが、なかなか呼吸が整いません。前の方で馬返しに到着すると、空いてる分だけ流れが速いんですね。少しでも走れるなら走るという人ばかり。この流れに乗らなくては。
ここでも素人ぶりを発揮。置いたつま先を固定せずにふくらはぎで登っていた気がするわけです。どんどん消費する小さい筋肉。
3合目あたりで少し呼吸は楽になりますが、調子に乗ってペース上げると当然にキツい。少しずつ前を抜きつつ、登り方を工夫します。しかし、徐々に足攣りの気配が。早くないか?と気付きますが、それが足首の使い方の悪さだったと気づくのはレース後の話。
それでも、ハイペースでグイグイ登ります。富士登山競走、たまに登山客やスタッフさんがいて応援してくださるんですが、今年はホイミンがいるので熱烈応援されます。とくに「かわいい!」をたくさんいただきました。ありがとうございます!
佐藤小屋に辿り着くと五合目関門。去年より数分早い到着!足は攣りかけても脚力は伸びてるぞ。
エイドでジェルと給水。ヘルメットレンタルでのロスは全くありません。スタッフに走りつつ手早くホイミン下のメットを見せてゼッケン番号をチェックしてもらい、駆け上がります。
ここで、なんと応援の方々から「ホイミっ!ホイミっ!」とホイミコールを受けます。こんなホイミン応援してもらったことないよ!泣
過去最大となる大声援を受け、完全にベホマ!
勢い込んで次のステージへ進みます。
五合目〜七合目

五合目関門を過ぎるとしばらく林の中なんですが、すぐに森林限界を超えます。六合目。よく見る富士登山らしい岩の景色。この辺りの給水から、水オンリー。経口補水液パウダーを口に放り込んでから水を…と思ったらフタが開いてて、粉がユレニクイの中に散乱…。南無三。ジェルを取り、先を急ぎます。
この辺りで気になる選手を見つけます。 明らかに足を置く位置が匠で、見事なコースどりをされるんですね。ほとんど足元しか見てないので特徴は忘れましたが、フジスピードを履いた選手。フジスピードっていうのはasicsのカーボン入り軽量トレランシューズですね。
好タイムのためには、これはついて行かねばと必死で後を追います。これは良かったのか悪かったのか…。
瓦礫のような足元、いわゆる礫場(ざれば)ですね。その九十九折り。ここを走りたいんですが、足が上がりません。やはり今年も無理か。
20数回折り返すと7合目です。
七合目〜八合目

標高は2600メートルを超えます。あと上に1キロ…。呼吸は荒くなり、足は重い。
しかし、気づいたことが。去年は意識が朦朧としてきて、まるで胃カメラの麻酔のようなぼわーっとした感覚に包まれたんですが、今年はまだありません。これは追い込んだ成果か?!
とにかく、前のフジスピードを真似る、真似る、真似る。徹底して追随。他の選手が割り込もうとしたらダッシュしてでもキープ。とにかくこの位置を守ることに集中。
これはいける。そんな確信が生まれていました。五合目での貯金に加えて今年は速い。左脚ふくらはぎは攣りかけていますが、一歩ごとのストレッチでキープできている。このまま粘り倒せば去年よりかなり速くなるんじゃないか。
キツい中にも、希望が出てきます。そして、たまにあるホイミン声援からさらに大いに力を得ます。
吉田ルートでは、ご存知かもしれませんが、八合目シリーズがたくさん登場します。いったいどこが本当の八合目なのかわかりません。八合目関門がポイントになるんですが、なかなか登場しない。
岩場を四つんばいでガシガシと登っている時、つま先が岩から外れ、ガクんっ!と踏み外すことが突然増えました。
当然、その度に足が攣りそうに。これはヤバい。なぜ踏み外しまくるのかわかりませんが、後から分かったのはシューズのアウトソールのグリップ部分が剥がれかけていたこと。

つま先は危険。なので、やや無理をしてでも足全体を持ち上げるようにして登ります。これならなんとかなる、かも。
八合目はまだか…キツい登りの中で、次はフラつきを感じます。去年の酸欠とは違う感覚。意識はハッキリしているのに、体が重く直立が難しい感じ。どうした?
今度はふらつきで踏み外します。数回踏み外すうちに、激しい足攣り。ぁあ!!と叫び、ふくらはぎを押さえ、足を腕で持ち上げます。なんとか動かしてそのまま前へ。いきなりの黄色信号。
岩場の連続にそんなことが頻発しはじめます。明らかにおかしい。しかし、なにも対処の方法がありません。とにかく動くしかない。
ふらつき、踏み外しからの足攣りが続き、ついに足が止まりました。動けません。以前にはなかった事態。
どうやらハンガーノックによるフラつきと足攣りが重なった模様。どんどんランナーに抜かれます。
なんとか脚を持ち上げ、動き始めますが、前のスピードが出ない。それからも、何度か足を攣っては岩場に寄りかかり、しのぎました。まだだ、まだ終わらんよ。
八合目〜山頂へ

体が思うように動きません。激しい足攣りの度に腕で足を持ち上げて足攣りロックを回避。動かしていないとゲームオーバー確実。止まったら終わり。
八合目を過ぎて、最後の連続九十九折りゾーンへ。焦ります。これではサブ4すら危うい。
気持ちと裏腹に体はいよいよガス欠。足攣りで止まると、情けないことに岩に両手をついて停止する事態に。登山客らしい人から、「そこで座ったら足を伸ばしてあげるよ!」と声がかかりますが、むしろ逆効果と思い丁重にお断りします。
嬉しいのは他のランナーからの励まし。がんばれ!いけるよ!もうすこし!そんな声をかけてくれるんです。
おわかりでしょうが、みんな、めちゃくちゃキツいんですよ。富士吉田市役所から全力で20キロ登ってきて、もう限界スレスレ。声を出すのもしんどいんです。それなのに、ミスで足攣ったアホなランナーに励ましの言葉。がんばらなきゃ。今思い出しても胸熱です。
まさに最後の力を振り絞ります。攣らないように大きな筋肉で、小さい歩幅で、攣らないギリギリの速さで。
白い鳥居を抜けると、見えました。山頂。
どんどん抜かれながらでしたが、どうにかフィニッシュゲートを通過。
…3:53
去年より2分悪化していました。
悲しみの山頂
それでも、富士登山競走、見事に完走。サブ4は達成。文句なしの「グランドスライム」!

前人未到の(いや、誰もやらないだけの)
大記録達成の雄叫びダジャレを山頂で叫びます。
「グランドスライムたっせーい!」
八合目以降はグダグダで情けないレースだったし、タイムは最低目標すらクリアできず…。あのキッツい練習はなんだったんだ。
それでも達成は達成。富士登山競走2年連続サブ4は我ながら立派!
さ、宴だ宴!
去年楽しめなかった山頂を今年は楽しむぞ!
世界一美味いコーラと世界一美味いカプヌ!
……!金持ってくんの忘れた!!!
お店の人にPayPayは使えないか尋ねると、困った顔で現金だけなんです、と。
山頂でうまそうにカップヌードルを啜る完走者たちを恨めしく眺めるしかできませんでした。
富士登山競走の後は、富士下山競走。のはずが
走れません。ハンガーノックなんです。しかも肝心のコーラがない。とぼとぼと歩いて降ります。途中、クマさんと合流でき、楽しいおしゃべり下山になりました。下山ランデートできたから、ま、いいか。
まとめにかえて
富士登山競走の難しさを思い知るレースになりました。正直、ちょっと舐めていたかなとも思います。
頭の中には、1ヶ月後に控える北海道マラソン、10月の四万十川ウルトラマラソンがあり、そちらの練習も兼ねて、という意識が強く、トレイル練習は皆無。それがやはり足を引っ張りました。足首の使い方もわからないようでは富士登山競走はまともに走り切るレースできませんね。
低酸素対策はできたものの足攣りに見舞われ、スレスレのカロリーで臨んだために後半にハンガーノック。ガス欠とのダブルパンチで失速でした。
シューズは使い捨てできてグリップの良いものをと考えたターサーが完全に裏目に。つま先が使えず足攣り誘発。シューズも選びましょう。
そして、…山頂で食べる究極のカプヌを逃す大失態…。
このまま終わるのか?
このまま富士登山競走を卒業するのか?
富士登山競走ベスト3:51:51で満足なのか?
日本一高いところで至高のカップヌードル食べなくていいのか!?
つづく。

えびす・だいこく100kmマラソン2024〜🐮ウルトラへの道〜

おなじみ🐮コスプレでフルマラソンを完走すること、早6回。
こんな重装備でガチにフルマラソンを走るランナーもそんなにいないだろうとたかを括っていたら、…いたんです。聞けば、
「えびだいを毎年全身ウサギの着ぐるみで完走している女子ランナーがいる」と。
ひ、100kmの起伏コースを、灼熱の島根路をモフモフうさぎが走ってるだと…。
こんなこと聞いて、燃えないわけがありません。そんなわけで、えびすだいこく100kmに今年もコスプレランナーとして参戦です。
しかも、4月の津山加茂郷マラソンで、そのウサギさんランナーのお友達という方に出会い、出来心で宣戦布告してしまいました…やるしかない…
ギア
牛スーツ自体、東京マラソンでほぼ完成形。
問題は2つ、給水とバッテリーです。
なにせ、牛スーツは温室です。極寒の大阪ですら発汗で給水追いつかないレベル。これまでも熱中症スレスレで走ってきました。
えびだいは給水エイドが5キロごとにある親切大会とは言え、後半戦の宍道湖畔以降は日差し受けまくりの猛暑レース。さてどうする?
給水
前半は涼しいし木陰も多い山の中。ここはエイドに頼ります。デポ受け取る中間地点に凍らせたハイドレを置き、背負って1.5リットル確保。
また、今回はチームいきもの舎からルーさんも出走予定。チームサポートも兼ねて、邪魔にならない後半の広い区間でReiさんに私設エイドを出してもらうことに。後述しますが、これ大人気でした。
バッテリー
牛スーツはファンで膨らましてます。これが切れると体に生地がまとわりつき、急激に消耗して走れなくなるのはさいたまで体感済み。フィニッシュ予想を12時間と想定。いつもの重厚モバ充がだいたい6時間もつので、DAISOの安いバッテリーに加えて、乾電池タイプのバッテリーと替えの乾電池3回分を準備。万全のはず…
そのほかは、東京マラソンと同じです。頭にヘルメットを被り、カサ増しして🐮アタマ。
サロマで私設エイドに助けられた汗拭きタオルの代わりに、冷感タオルを首からかけて汗拭きに。
ユレニクイにジェル、塩を持って万全の態勢。
シューズ
ズムフラ予定でしたが、お義父さんにタクミセンを買っていただいてしまったので、これで走ることに。ほかにクッションのいいシューズ持ってないので、ちょうどいいわけです。予備でハイパースピード2を準備。
土曜深夜に岡山を発ち、早朝に美保神社へ。
スタート〜10km

車の中で牛に変身。あれこれ整えているうちにじわっと汗ばんできます。まだ4時台だぞ…

美保神社まで歩いて移動。すると早速発見!


うさぎちゃん、本気でモフモフ…。しかもザックがひつじのショーン。蓄熱バツグンですよ。
さらにカッパちゃんも。mameta動画でお見かけした、こちらも常連さん。全身着ぐるみランナーたちと健闘を誓い合います。
スタート地点に行くと、おなじみの岡山ランナーがわんさか。アトムさんに、まーくん、クロさん、そして、我らがるーさん!
今年もwataru兄にくっついてスタートすることに。

今回のレース、wataru兄と並走が多かったので、YouTubeでWATARUチャンネルをご覧ください。私がツラツラ書くよりもよほどえびだいが楽しめます。
↓岡山から参加の仲良しメンバー
5:30スタート。夜明けの涼しい時間帯。気持ちよく走り始めます。気温が上がらないうちに距離稼ぎたいので、キロ5.5くらいを目標に。勝手知ったる🐮スーツ。ほとんどロスを感じません。
ワタル兄とおしゃべりしつつ走る中で口をついた「ウシで鍛えて、人で勝つ!」
これは名言?迷言?イカで泳いで人で撃つ、のパクりだけどね笑
それでは、let's go!
5キロほどで山登り開始。タクミセンが実に高性能でスイスイ走れます。
あっという間に日本海。ここはほんとにあっという間。楽しいえびだいのはじまりはじまり?
10-20km

日本海側を港から港へ走る区間。山と集落を繰り返す素敵コース。
たまに沿道の方から「うし!」「モーモー!」と声をかけていただきます。やっぱりおばあちゃんが特にウケてくれますね!牛で走ってきてよかった。
エイドに立ち寄っても、やはり牛はウケてもらえますねー。あれ食べてって、これ飲んでってと。ウルトラってエイドでの会話も楽しみの一つなんですが、「変なの来た!」って感じでウケてもらえるのが楽しい!
ほんとは片っ端から食べていきたいんですが先は長い。胃痛はハイリスクなのでドリンク以外はお断りさせてもらいました。
まだまだ,序盤。牛、気持ちよく駆け抜けます。
20-30km

20kmすぎの大型エイド笠浦ASで、イカの煮付けとスイカをいただきます。
甘い!うまい!
もっと食べたいけど、先を急ぎます。固形物のあとはすり足走法。胃痛は怖い。なお、今回は全体通じて胃痛なし!

写真撮影したポイントは正確ではないんですが、時間と共に海の色も空の色もどんどんビビッドになって、その変化も楽しみながらのランになります。
ここでチェリーロードへ。序盤のまさに山場。それでもスタミナには余裕あり。やや急登を越えると、長くくねった下り坂。ここもタクミセンに任せてハイピッチで。えびだいは、前半とても楽しいんですね。
30-40km
下り切ると、また大型エイド。リレーの部のサポートカーも多く、賑わっています。牛への応援、ありがとうございます!
ここでReiさんが応援に。まだまだ余裕です。忘れていたホイミンを受け取り、頭に装着。これで回復はバッチリ?!

港町を走り抜けると、急登前のエイド。この辺りから、給水はスポドリ、コーラ、麦茶を計4杯くらい摂ってる感じに。飲まないと倒れそう…。そして、ここでトイレに。ウルトラではだいたい30-60-90kではトイレの予定と考えてます。
トイレを出たところで後ろから「うしさーん!」と声。だれだ?後からわかったんですが、WATARU兄が近づいてました。にげろー

今回、スマホに紐をつけて取り出しやすくしていたので写真撮影しまくる予定だったんですが、ゴーストタッチでiPhoneがロックされてしまい、ここで残念ながら写真撮影は一旦休止。
スマホを持って走る場合、ゴーストタッチ問題もなんとかしなくちゃいけないですね。
40-50km

原発ゾーン。この人工と自然のコントラストがたまりません。どちらも美しい…。遠影は上の写真ですが、近くからの写真が取れなくて甚だ残念…。
コースは、フルマラソンの距離になる手前の急登がなかなかハード。ここでついにwataruさんに追いつかれます。そして、峠のエイドを超えたところで先行されてしまいます。競ってるわけではないんですけどね。なにせ日差しがあるとすぐに温室レッドゾーン。牛の顔のところから吸気しつつ走ります。
なお、えびだいは、フルマラソンの距離で終わると本当に楽しい大会になるなと感じます。だって後半がきついんだもん。
しばらく並走して、峠を超えます。ここで沿道の子供たちにwataruさんが牛を紹介してくれて、子供たちからの声援に手を振って応えました。そのまま下りカーブのエイドへ。
ドリンクをがぶ飲みしてると、さっきの子どもがママと一緒にやってきて、ハイタッチ!
めっちゃ元気出ます!その時の様子はワタルチャンネルで。ハイタッチは見切れてたけど笑
こういうの、最高にうれしいですね〜
その後もwataruさんと一緒に進みます。心強い!
50-60km

wataruさんがファミリーエイドに寄ってるところで、こちらもチームエイドに。ドリンクありがたい…。すでに汗だくです、牛の中。

この写真はどこで撮ったんだっけ?ま、いいや。
そして、ほどなくして52km鹿島エイド。えびだいのドロップバッグ受け取りポイントです。バッグを渡してくださるみなさんも、ウシにウケてくれました!うれしい!
ランナーのみなさん、着替えたり食事したりのステーション。後半に向けて切り替えます。山から街へとガラッと変わるので、前半と後半の環境がまるで違いますからね。
ここで、冷凍しておいたハイドレザックを背負いますが、せっかくなので牛を脱いでトイレに!
もう、これ大変です。しかし、脱ぐとめちゃくちゃ涼しくてびっくり。まるで春です!
…5月なんですけどね。
しっかり補給もして、再スタートします。行くぜ、後半戦。本当のえびだいはここから始まります。
鹿島エイドを出た辺りから気温と日差しがえぐいことになってきます。日焼けはしないんですが、温室効果で雄牛温暖化。ペースダウン…。
途中、野球少年たちから「ドラクエ!」と声援が。なんと牛の上のホイミンに気づいてもらえたー!
うれしいー!
ちょっと元気をもらってラン続行。暑くて補給がほしいんですが、なかなかReiカーに会えません。るーさんとこちらを交互に回ってくれているので、その中で見つけてもらうのは牛とはいえども困難ですよね。
60-70km

えびだいは、宍道湖半に出てからが暑いと思っていたんですが、すでにあつあつです。なかなか日陰がなく、上がった体温を下げられない。
神社前エイドで水浴びすればよかったんですが、なんだかスタッフさんが忙しそうな雰囲気なのでササっと退散。
途中、またまだwataruさんと合流。熱中症警戒アラート発令中だとぼやきます。

背中の冷凍ハイドレが解け、徐々にお湯になっていきます。でも、水分は水分。しかも中身ははちみつ入りスポドリなので、どんどん飲んでいきます。しかし減るのが早い。1500mLを50kmの補助にするのはちょっと少ない。
消耗戦になりつつあるなか、宍道湖半に出ます。いよいよ暑さは正念場。足にもかなり痛みが。膝やふくらはぎではなく、靴の中。タクミセンは…ハーフマラソンまでのシューズだと思い知ります。
一畑電車と並走する区間。ここでやっとサポートカーと合流。OS-1や保冷剤、スプレーなどの私設エイドが大人気でした。カルピスで気分転換。熱中症対策ジェルも入れて少し復活。
70-80km

キツいキツい宍道湖半。暑くてフラフラでエイドのたびに麦茶、スポドリ、コーラを満遍なく飲んでるはずが追いつかない…
wataruさんとは何度目かの遭遇。励ましてもらいながら走ります。兄貴も暑さで相当脚に来ている様子。ウルトラマラソンはやはり70kmからが本番ですね。
ペースはガタ落ちですが、まだ動いてます。それにしても75kmのエイドが遠い…。必死で走ってその津の森エイドへ。
津の森は、えびだい名物、しじみ汁ポイント。最高に染み渡る塩っぱいしじみ汁!…あれ、しょっぱくない。は!体の塩分抜けて、塩っぱさを感じないのか?!
ごちそうさまして、ここで上半身の牛スーツを脱いで水浴び…。もう暑くて暑くてやばいので、ムリクリ体を冷却します。脱ぎ着するだけで5分くらいロスしますが、もう熱中症で倒れないことが最優先。
そして、他のランナーさんからの撮影に応じていた時に気づきました。
…バッテリー切れてる…泣
DAISOのモバイルバッテリーはやはりあまりもちませんでした。萎んだ牛スーツが滝汗と共に体に脚にまとわりつきます。うげげ、走りにくい…。さいたまマラソンでは後半でファンが故障し、めちゃくちゃ苦しかったんです。あれの再来…。しかもまだ25kmは残ってます。またここから腿上げ筋トレのランスタートか。根性で走り始めます。大丈夫。サポートカーでバッテリー受け取ればすぐにふっくら牛スーツに戻る…と思ってました。
ところが、またまたぜんぜんサポートカーに会えない。基本的に私設エイドカーですから自分専用ではないし、るーさんとこちらを交互に巡ってくれているはずなのでわがままは言えません…。自分で持っておくべきだった、バッテリー…。
仕方ないので前のファスナーを開けて空気を入れ、冷却と膨らましを兼ねつつ進みます。もう、細かいことは気にしてられません。
80-90km
一畑電車の踏切前でwataru兄に引き離されました。ふくらんでない牛スーツではもう限界です。
街中に入り少し元気になりますが、苦行は続きます。脱水は進むし、足は痛む。そして、徐々に向かい風が出てきます。
コンビニ前でやっとサポートカー。助かった…。
あれ?誰かいる…るーさんでした。75kmでDNFしたとのこと。日差しの強さで消耗されたのでしょうか。おつかれさまでした。
ここでバッテリーを替え、シューズをハイパースピード2に。ゼッケンケースの磁石も外れてきたので、るーさんにゼッケン留めを借ります。息を吹き返した牛。走ります。
しかし、向かい風がいよいよ強くなり、まともに走れなくなります。牛スーツ最大の弱点は日差しではなく、風なんです。
しまいには、信号で止まると立ってるのがやっとの向かい風。後ろによろけるんです。
走れないので、強風の間はウォーキング。必死の早歩きで進みます。もう、なにやってんだかわかりません。
沿道の少年から塩タブをもらったのは、嬉しかったなぁ。キツい時の応援はほんとに力になります。ウシに声援くださったみなさん、本当にありがとうございます。
90km-フィニッシュ

完全に苦行になりました。1キロ10分以上かかる区間も出てきます。平均でもキロ8-9に…。半分は歩きです。でも、走るよりは速い。
時折り抜いていくリレーのみなさんから、牛さんファイト!など声をかけていただくたびに力をもらって、ただただ前に進むだけ。なぜ牛スーツでウルトラマラソンに参加したんだろうと激しく後悔。
エイドで、牛が来た!と喜んでもらい、あぁ、このために牛スーツなんだと思い直します。そして、「この後、うさぎがくるよ!」と。
そうだった。うさぎさんに勝たねば。
この暑さ、うさぎさんも相当疲弊しているはず。こんなレースを毎年走ってるのか…どんな変態だよ…。ええ、絶賛してます。もはや崇拝レベル。来年ウシで走るか聞かれたら即答しますよ。「2度とウシじゃ出ねーよ!」
ラスト10kmは出雲大社に向けて延々と西に真っ直ぐ走るんですが、これの長いこと長いこと。向かい風は止むことなく、歩いたり走ったりの繰り返し。
公式エイドとエイドの間にサポートカーの私設エイドをしてもらうんですが、ついにそこに寄る気力すら湧かなくなります。止まると辛い…。そして、脚を少しだけ残さねばならぬ。そう、「仮装ランナーなら楽しげに走れ」との忠告を守らねば。フィニッシュだけはスキップで楽しく走りたい。その脚だけ残す必要が。
残り3km。走れません。向かい風はやむことなく、もう頭の中はやめたいという気持ちだけ。残り1キロくらいで、やっと走る気力がほんのりと。
博物館前で、フィニッシュは確信。ラストの急登を登れば、出雲大社です。ついに来た…。
参道を下る石畳をとぼとぼと走り、右に折れると見えてくるのがフィニッシュゲート。
このために残してきた脚を使います。ラスト、ウシさんスキップです。
スタッフさんが名前を呼んでくださり、そしてフィニッシュテープも。両手で持ち上げ、ゴーーール!

長かった…涙
先にゴールしていたカッパさんと再会。
つえーわ、カッパさん。
そして、お待ちかね…えびだい名物、フィニッシュかき氷いただきます!熱中症警戒アラートの牛スーツで耐えに耐えた100km。最高のご褒美!
……売り切れ
は?どゆこと?
100km単独走して、制限時間より1時間以上残してフィニッシュしたのにかき氷ないの?!号泣。
まぁ、エイドはしょぼいと評判のえびだいですから、ね…笑 なおOS-1を一本もらえます。これはありがたい。
そしてえびだいは、メダルもタオルも完走証もありません。あるのは栄誉だけ。そう、おいさん、牛で100km走ったんだぜ!それだけなんですが、それでいいんです。
帰り道は、ランナーたちを全力応援!そこでお姿を発見します。

ウサギさんだ!
「ウサギさんファイトです!
牛の中の人です!」
声援を送れてよかった〜。
みんなで励まし合い、完走をめざすえびだいらしい素敵なエンディングになりました。
最終ランナーまで応援したいのはやまやまですが、あまりに疲労が強いのでおいとまします。
さようなら、えびだい。
素敵な思い出をありがとう🐮
まとめ
牛スーツで100kmチャレンジは、過去一キツいレースになりました。熱中症対策やトレーニングはそれなりに有効だったようでしたが、それでも後半はやはり暑さとの戦いでした。さらにバッテリー切れの纏わりつきラン、強風向かい風ランで削りに削られ、性格が歪みそうな苦しいランでした。最大の敵が向かい風だったとは…。
それでも、暑い中で応援してくださった沿道のみなさん、大会を盛り上げてくださったスタッフのみなさんには感謝です。
そして、今回はwataru兄とかなり並走できました。やっぱり兄貴がいると安心感が違いますね。全力で無茶ができるのは、安心感があるから。YouTubeでもたくさん🐮を登場させていただき、感謝に絶えません。
牛スーツは今回も子供たちやおばあちゃんたちを中心にウケてもらえました。マラソンの応援に行くと何だか楽しい!と思ってもらえたら嬉しいですね。牛スーツで走る理由は、そこですからね。
これでしばらく牛マラソンからは離れます。この暑熱順化で、富士山、北海道、四万十川と続くレースの基盤ができたかな?
次の🐮マラソンは…抽選結果次第で姫路城マラソン!当選したら、無謀の極み牛サブ3にチャレンジします。
四国霊場八十八ヶ所お遍路マラニック その10【土佐国編⑤】

前回、33番雪蹊寺まで打ちまして、土佐編もいよいよ中盤なんですが、この先からが「修行の道場」本格開始で、札所間距離がぐんと伸びます。
残りの土佐編の札所間距離を書き出してみると、
雪蹊寺←イマココ
6.3km
9.8km
清瀧寺
13.9km
58.5km
80.7km
53.1km
25.8km
こんな感じで終盤にウルトラ3連発。まず青龍寺から岩本寺の60kmを計画しなくてはならない。
岡山から朝移動して60kmとなると、札所「閉店」の17時までのフィニッシュが難しい。
そうなると、青龍寺を打ったら少しでも岩本寺への遍路を走り、60kを40kくらいに減らしたいんですね。
そのため、雪蹊寺から50キロ走して、60km
を40kmに減らすルートを作ったんですが、これも一気に50kオーバーでなかなかハード。
そのため今回は距離調整として、清瀧寺まで打って土佐市街地に戻るまでの20kmに設定しました。次回は土佐市内から青龍寺を打ち、できる限り岩本寺まで進んでおく、という計画です。
ああ、ややこしい笑
でも楽しいマラニックのルート作り。
今回はフィニッシュとなる土佐市内に車を停め、バスで雪蹊寺に向かいます。
バスに揺られること小一時間で雪蹊寺。途中、日本三大⚪︎⚪︎名所の一つとして知られるはりまや橋も見物。

雨の土佐路もいいですね。
土佐市の遍路案内看板、字が大きくてとても見やすい!老眼にはありがたいサイズ!


ほぼ迷わずに地図も不要でラン遍路できます。





あっという間に種間寺です。6キロですからね。
空海が唐から持ち帰った穀物の種を蒔いたので、種間寺。今なら植物防疫法やら関税やら向こうの種苗法やらで完全アウトですが、当時はきっと唐の皆さんが日本の人々のために種を持たせてくれたんでしょうね。荒唐無稽な超人伝説溢れる空海ですが、こういうエピソードはほっこりします。当時の人からしたらやはりスーパーヒーローですよね!

第34番札所 本尾山 朱雀院 種間寺
(もとおざん しゅじゃくいん たねまじ)
打ちました!
種間寺の納経所の方、つまり書いてくださる方はとてもフランクでした。高知の札所は静かというかなんというか、あまりお話しされる感じではなかったので、とても好印象。
さらに、この書を記してくださる筆の流れが34札所の中で1番丁寧!流れる筆使いをじっくり拝見。これを見るだけでも価値があります。
そうそう、4月から納経料が300円から500円に値上げ…。うむ。
さて、種間寺の次は清瀧寺へ。

雨の土佐路を進みます。とても快適。
何かと思えばヤギ小屋。遍路途中の気分転換になります。
やはり看板でかい!
いつもの矢印もありますが、なくてもわかるレベルで看板あり。

道路工事現場がありました。遍路道がリニューアル予定。そこにこんな素敵な貼り紙が!
遍路客にトイレを貸してくださり、素敵な情報まで。わざわざ調べて印刷し、ラミネートして貼ってくださる、その労力に感謝。
分かれ道にはでかい看板。
いつものシールもあり。
立て看板もあれば
アスファルトにこんな表示まで。たすかるー。
ここで、スタート地点の土佐市街地に戻ってきます。意外と近い…。バスは大回りをして雪蹊寺に行くので、ムダに時間かかりました。
国交省の石碑もあり。いわゆる世界遺産登録用ルートですね。ここ数回はこのルートをペースにしています。
遠くに見えるのが清瀧寺のはず。どれだ?

このクジラのキャラが清瀧寺のマスコットなんでしょうか?ナゾのまま?
さて、今回のハイライト、清瀧寺への登りです。
雨でぬかるんだ道を進みます。
ところどころコンクリート舗装がされていて、比較的楽に登れました。

そして、見えてくるのは
トレイル中の仁王門。車で登ると仁王門を通らないという素晴らしい構造。足で登ったものだけが味わえる達成感。
清瀧寺到着です。読経の声が響いてきます。
僧侶たちが数人でお経を唱えていました。きっとその筋の人にはありがたいものなんでしょうね。

第35番札所 醫王山 鏡池院 清瀧寺
(いおうざん きょうちいん きよたきじ)
打ちました!
こちらは高知の札所らしく?無言無表情の納経所。曲線を多用する筆使いが見事でしたね。

清瀧からは土佐市内が一望できます。天気が良ければ最高でしょうね。
スリップしそうな下りを耐えつつ、市街地に戻りました。

さてさて、お待ちかねは土佐の美味しいもの!
Reiさんが、たかゆきさんに聞いておいてくれたお店に行ってみます。写真撮り忘れたのでGoogle mapsから引用。

港にある「新漁丸」という食堂なんですが、外観は年代を感じます。老夫婦がやっている小綺麗なお店。
先客の野球少年風のグループが店を出るところで、しっかり挨拶してたりして、地元の愛され食堂感が伝わってきます。
海鮮丼と鰹のタタキ定食をいただきました。

見た目も美味しそうなんですが、女将さんが食べ方をレクチャーしてくれるんです。
なんでも焼きたての鰹のタタキはまだ表面が熱いので、熱いうちに小皿にとり、塩と薬味を乗せて手早く味わって、と。
なるほど!よくある鰹のタタキと違って、より強く薬味とカツオの風味を感じることができる気がします。
その後も女将さんが、今日のカツオの脂の乗り具合を説明してくれたり、味の確認に来てくれたり、なんともアットホームな食卓となりました。
魚も美味しいんですが、それ以上にこの出会いが素敵でしたね。次回の遍路道沿いなので、ランチに寄りたいなぁ。
おっさんのメモ書き〜やや反省文
なにやらメモ書いてたら長くなったけど、とりあえず書いておいてまたまとめます。反省文。
今回は距離も短く、「時間をかけて遍路道を走った」というより、「サクッとロードをマラニック」の雰囲気でした。
やはり、舗装されていないような山道を進みつつ、空海の生きた時代に思いを馳せながら走る遍路道が霊場巡りに相応しい気がします。走りにくいからこそ、空海の、また遍路を歩いた人々の一歩一歩を追感得しつつ、深く思考を巡らすことができますからね。
今回も、札所にはクルマ遍路の皆さんが多数訪れていました。もちろん、彼らを批判しようというつもりは皆目ありません。ただ、失礼を承知で言うと、札所から札所まで車で移動してしまうと、そんな遍路みちを楽しめないのではないか、と。あの貴重な体験を味わえるんだろうか、と。
ここで気づくことがあります。
霊場八十八箇所を巡ることで空海の足跡を辿るという遍路をどう捉えるか。 もちろん、お遍路に定義はありません。その人が「お遍路さん」といえば、冷えたコーラを飲みつつドローンで回っても、山伏のようなスタイルで経を唱えつつ一気に足で回っても、どちらも等しくお遍路さん、です。
では、私にとっての遍路とはなんだろうか。考えてみれば、それは遍路道を歩き、走り、空海の足跡を文字通りに「辿る」こと。道すがら人と出会い、話し、一期一会を楽しむこと。これを「遍路する」ことと言い換えます。
逆に、白衣に菅笠のお遍路さんスタイルになることや、納経、定型参拝といった典型的なお遍路にはさほどこだわりが出てきません。こちらは言い換えたら「遍路である」こと。これにあまり興味が湧いてこないのです。
この「する」と「である」遍路への区別や捉え方の違い。好む遍路タイプの違い。その差異の端緒は、遍路に求めるものの違いでしょうか。
私は遍路に何かの救済を求めてはいません。病気が治る奇跡や死後の世界の保証も望んではいない。もしそうしたものが目的で、しかもある様式を満たせば、すなわち遍路だと「結願」の状態になればその目的が叶うとすれば…。
そんな考えに立てば、藁をも掴む思いで八十八箇所を「所定の様式」で周り御利益を確定させようとするかもしれないなと思います。
「状態になれば」とあえて書いたのは、これまでの遍路において、「ここのお堂を全部回れば八十八箇所回ったことになります」のような、超ご都合主義の親切施設をいくつも目にしたから。つまり「回ったことになれば御利益がある」と考える人が少なからずいて、「である」遍路が一定の支持を集めているようなんですね。
それに比べたら車で回る遍路はかなり本格的。白衣を着て、所定の参拝動作をし、経を唱え、札を納め、納経する。移動手段はどうあれ、実際にお寺を回るんですから。
それでも、そこに私が魅力を感じないのは、いわば宗教観の違いなのかもしれません。救済や奇跡の取得条件を満たす状態になることに、自分の霊的な欲求は向かないんですね。
さて、問題はここからです。
にも関わらず、にも関わらずです。「する」遍路の最たる遍路ルートの選定において、とりあえず楽なルートを作っちゃってたんですね。一応はいわゆる「世界遺産登録ルート」なんですが、結局、歩きやすい大きい道沿いルート。
これでは、遍路ではなくて、ただのマラニックじゃないか。
そんなわけで、次回は丁寧に計画を練り「遍路する」ことを念頭にコースを決めたいと思います。
それにしても暑いので、いつ再開できるやら…😅
四国霊場八十八ヶ所お遍路マラニック その9【土佐国編④】〜虚往實帰
年明けから本命レース続きで行けなかった遍路マラニック。tazzo東京🐮PB、Reiさんも静岡で公認サブ4と結果が出て、気分よくサクラ満開の土佐路を楽しんできました。るーさんは今回も用事とのこと。そのうちtazzo&るーの高速ロング遍路ランで追いついてもらうのもいいね!
計画

前回は大日寺オンリーでしたが、今回は高知中心部で札所が近く、5つ回ることにしました。
途中、牧野植物園や、龍馬マラソンでおなじみの浦戸大橋、龍馬像のある桂浜など見所いっぱい。できればそろそろカツオのたたきも食べたいところ。全部楽しめるかな?
いざ、高知へ

朝5時に岡山を出発、7時に今回のフィニッシュ地点雪蹊寺から北5キロの駐車場に到着。1日停めて180円。ここからスタートです。
間近にバス停があり、揺られること1時間、前回フィニッシュの「のいち駅」に到着しました。

この、区切打ち移動コースを作るのも遍路マラニックの楽しみの一つですね。
ギア
ハイパースピード2に、遍路Tシャツ、短パンの夏スタイルになりました。
最近、ザムストのカーフゲーター使ってまして、+UNIQLOの5本指ソックス。
ユレニクイと7Lザックにドリンク、補給食、カメラ、納経帳その他マラニックグッズ。
今回は街中なのでそんなに構えてません。いわゆるトレラングッズはナシ。
スタート〜国分寺へ
いい季節になりましたね。暑くなく寒くない。爽やかな風に吹かれつつ北方向へ向かいます。前回はちょうど大日寺で終えたので、大日寺→土佐国分寺の遍路道の起点まで移動=大日寺の麓へ。

航空写真の最初の角、右手が大日寺ですね。そこから左手へ。
国分寺に向かう道を気持ちよくジョグしていると川と土手に見事な桜並木。満開です。
実は前


の日にチームの花見マラニックがあったんです。仕事で参加できず残念だったんですが、それを取り返して余りあるサクラ三昧スタート。どこに行っても高知はサクラ咲いてました。

爽やかな風の中、橋を渡れば遍路道は畑の中へ。何やら美味しそうな香りが漂います。ん〜レバーと合わせて食べたい感じ…そう、ニラの香りです!

スーパーでよく見る高知のニラ。ここで作ってたのか〜。もう一面がニラの香りなんです。最高。

お腹を空かせつつ進むと、小さなお堂が。「松本大師堂」です。航空写真の1番手前くらい。
お散歩中の方がいらして、いろいろ話を聞くことができました。なんでも、ここを作られた方はお手洗いもとても綺麗なものを作って、きれいに管理されているとのこと。

それならば、と寄ってみました。

たしかに、すごく綺麗な簡易トイレでした。お遍路道にはトイレが長距離にわかってないところもあるので、それを綺麗な状態で使わせてもらえるのはほんとにありがたいですね。
線路を越え、大きな道沿いに進むと見えてきたのは「へんろいしまんじゅう」の看板。立ち寄るしかないでしょ!こんなことしてるから時間がおすんですが…。
こんな佇まい。すごく綺麗で新しい。
素朴なおまんじゅうでした。これ一品でよくやっていけるなぁ、と感心。店の外には大型バスが停まる駐車場が数台分。なるほど。
ほどなくして川沿いに出ます。
土手を降りると田んぼの畦道。そして見えてきたのは国分寺。
見事な仁王門です。そしてお遍路さんの姿。高知まで来て装束が綺麗だと車遍路さんの印象。歩き遍路さんの装束はだいたいもうヨレヨレでくすんでるイメージ。

仁王門をくぐると静かな空気の奥にサクラと古刹の姿。
国分寺までは青空が明るくてきれいな桜を楽しめました。なお、写真中央奥の青い屋根は「酒断ち地蔵尊」。お連れしたいランナーが何人かいるような…。

土佐の苔寺とも言われる国分寺。美しい落ち着いた苔の庭園でした。
第29番札所 摩尼山 宝蔵院 国分寺
(まにざん ほうぞういん こくぶんじ)

打ちました!
ここから北東1キロほどに紀貫之が国司として滞在していたという国司館跡があるそうなんですが、先を急ぐので今回はスルー。土佐日記を満喫する旅はまたそのうち。
↑「歩るきへんろ」看板。こまけぇこたぁいいんだよ。看板があることに感謝。
国分寺を出ると11kmくらい。1/4ほど走破。まだまだ元気です。
田んぼの中を進む遍路道。あっという間に道に迷います。どっちに曲がるんだ?と道を調べようとしたら「ひだり!ひだり!」と声が。振り返ると農家の年配のお姉さんが道を教えてくださってました。きっと、お遍路さんが道を間違えるポイントなんしょうね。よくお礼を伝えて再スタートです。

畦道だったり
国道をくぐる地下道だったり
今回もアドベンチャー感を楽しみつつ遍路ラン。
とにかくどこも花でいっぱい。素敵な高知の景色を満喫しました。
高知大学の前を通過したり、いい雰囲気の小径をジョグしたり。ときおり早めの補給=おやつやドリンクを入れながら進みました。これでも一応フル越える距離を不整地、トレイル、急登込みで走るわけで、後半に備えておかないと回復が追いつきません。
今回も各団体が出してくれている看板を頼りつつ次の札所へ。
最初の山場、逢坂峠〜善楽寺

道は徐々に斜度を増していきます。最初の起伏、逢坂峠です。
じんわり汗をかきます。
途中、遍路小屋も。遍路小屋プロジェクトの綺麗な小屋ですね。
そんなに急ではないですがしっかりのぼります。
ここも桜がきれい。
やっと見えた峠。歩き遍路の外国人カップルがいましたが、坂を一気に走っていたのでお話できず…
ここまで南国市。峠を越えるとついに高知市です。
峠には街を見下ろす墓地がありました。そこから見えるこんもりとした林のようなところが善楽寺でしょう。
そのまま階段を下ると、そこにも遍路道の札が。遍路道に墓地ができたのかも知れませんね。
善楽寺に到着。

山門も仁王門も見当たりません。それだけで何かオープンな感じすらします。

お寺の中には、このアニメ調のイラストがたくさん。地元の絵師さんが描いたものらしく、すごく推されてました。グッズも種類が多く、バッジや納経帳は当然、イラストつきモバイルバッテリーまでありました。商魂たくましいですねー。

第30番札所 百々山 東明院 善楽寺
(どどざん とうみょういん ぜんらくじ)
打ちました!
今日は筆使いを見せていただける札所続き。ありがたいです。
17時までに雪蹊寺に到着しなくてはならないため先を急ぎます。次は竹林寺へ!

土佐神社は振り返って写真撮るだけ。
今回も「これ、遍路道?」という道が遍路道でした。その都度、遍路道ステッカーに助けられます。感謝。
土手もあれば
高速下の側道も。遍路道の上に新しい道が敷かれるんですよね。時代と共に変わっていく遍路道を楽しみたいところ。
やがて距離は21キロ。お腹も空いてきて、ローソンで補給。今年はウルトラ3本走りたいtazzoは食って走るトレーニング。

カップヌードルうまぁ
イートインがとても広いのはお接待文化でしょうか?…ここはインター入り口近いからでしょうね苦笑
五台山=牧野植物園=竹林寺へ!

お腹が満たされたら再スタート。五台山=牧野植物園に向かいます。

歩道橋にまで看板が。たしかにここを渡らないと大回りになるポイント。時間に追われている時は助かります。
なになに?「150メートル先の赤いポストを曲がれ」とな。こういう表示があると悩まず進めるのでとてもラクです。止まってスマホ開く時間も惜しいですからね。
というシチュエーションでもタンポポのわた毛飛ばしだけは譲れないRei…。こんなことやってるから毎回時間がギリギリになる…
赤いポスト、どこだ?
赤い………チューリップ…を右折。
すると階段が。
赤いポストはなくなったんでしょうね。
五台山に登ります。
やや遍路転がしな山道を登っていきます。
おや?
遍路道は牧野植物園の中へ入っていきます。
なんでも、竹林寺から敷地を譲り受けて作られたとかで、お遍路さんは素通り可能になってるんですね。

ご存知、朝の連ドラの影響なのか、植物園は大盛況。観光客にまみれて進んでいくと、見事に道に迷ってしばらく植物園内を彷徨いました。だって、南門が閉鎖されててどこいっていいかわかんないんだもん。決して無料で見物したわけではないです…
観光客の間を縫いつつ建物の中をぐるぐるして、どうにかこうにか植物園を脱出。すると目の前に竹林寺が!

脱出記念写真。竹林寺って、モダンにしてハイカラで驚きました。中にはタッチパネル式の案内とかまで。これって、牧野植物園の意匠に合わせてあるのかもしれないですね。奥の方は普通の札所でした。

竹林寺は土佐遍路屈指の名刹とのこと。文化の中心地だそうです。
比較的新しめの五重の塔がありました。どんな古いものにも始まりはあるんですよね。
第31番札所 五台山 金色院 竹林寺
(ごだいさん こんじきいん ちくりんじ)
打ちました!

さて、Reiさんの事前リサーチによれば竹林寺羊羹なるものがあるらしい。
発見!購入!おしゃれパッケージで上がります。さ、32番に向かうぞ。

ここは石畳とトレイルが半々くらい。なかなかの急斜面。こんなところを走るとおなかが空くので…
さっそく竹林寺ようかん!
底から押し出して糸でカットして食べられるギミックつき。 遍路つかれも癒される甘さ。お遍路さんのための羊羹でした。

これまた超親切な看板。ルート指示系の看板って徳島ではあまり見なかった気がします。
武市半平太!って誰?〜禅師峰寺

禅師峰寺へ急ぎます。走行距離は25kmを超え、いい感じに疲労感も出てきました。
緩やかな峠を越えているとReiさんが小洒落た古民家を発見。確かに雰囲気が一軒だけ違います。

どうやら国の史跡のよう。なになに、武市半平太…ぶし…はんべえ…た?誰?
誰だろう?
有名な人?
坂本龍馬と繋がりある人?
時代はかぶってそうだけど…
と、無知を晒します。
みなさんご存知でしょうが、武市半平太(たけちはんぺいた=武市端山)って、土佐勤王党を結成し、尊王攘夷の一大ムーブメントを起こした人。坂本龍馬も板垣退助もいるじゃないのって、そういえば今回のスタート地点にも…

自由民権記念館って看板あったわ…。
こうして人はまた一つ己の無知を呪いつつ賢くなるんですね…
ちなみに武市半平太の生家にはどなたかお住まいだそうで見学などはできません。
さて、遍路道は高知龍馬マラソンのコースと被ります。走った方ならわかるのかな?トンネルです。
そこを過ぎると禅師峰寺の石柱。
ここから80メートルばかりトレイルを登れば到着です。
いい雰囲気の山道。
遍路はこうでなくっちゃ。
登り切ると「おつかれさまでした」の看板。
旧遍路道を選択する歩き遍路以外は通らない感じでした。

仁王門をくぐり、境内に入ると奇岩が目にとまります。でも、あまり時間もないのでササっと参拝。
第32番札所 八葉山 求聞持院 禅師峰寺
(はちようざん ぐもんじいん ぜんじぶじ)
打ちました!

禅師峰寺から西に目をやると浦戸大橋が見えるんです。写真だとわかりませんが、遥か遠方にでっかい橋…。
他の歩き遍路さんが、納経所の方から「今からだと雪蹊寺には間に合いません」と断言されてました。浦戸大橋を渡らずフェリーで対岸に渡るとなると便もありません。しかし、我々にはランがある!
決戦!浦戸大橋〜雪蹊寺

トレイルをズリズリ下り返し、太平洋沿いを西に走ります。ここは高知龍馬マラソンのコースですね。
しばらくするとついに見えてきました。本日最大の難関、浦戸大橋です。
歩道があるんですが、人一人がどうにか歩ける幅しかありません。車道には降りないように注意書きも。交通量は多く、大変危険。
岡山で言うと児島湾大橋を1.5倍した感じでしょうか。

これを20km地点で駆け上がる龍馬マラソンはなかなかハードですね…
歩道幅はこんな感じ。正直こわい。ここを通りたくない時は、種崎渡船場からフェリーで渡ることもできます。航路も県道だから無料らしいですね。時間あれば船旅の方が昔遍路に近いかもしれません。
太平洋が見えてきました。晴れていれば絶景なんだろうなぁ。
毎度恒例、17時との戦い…

浦戸大橋を渡りきり、そのまま雪蹊寺に向かうこともできたんですが、浦戸大橋の南側ってご存知、桂浜なんですよね。

せっかく桂浜まできたので、坂本龍馬の像だけ見ておこうかとちょっと寄り道。これがそこそこのアップダウンでした。

時刻は16時を回っているのでサクッと記念写真撮ったらすぐに出発です。ところで坂本龍馬って何した人?

残り約4キロ。7分ペースでも間に合います。余裕〜
と,思ったら道を間違える…。よく見ると看板が。みんな間違えるポイントなんですね。
走行距離もやがて40km超え。気合を入れてペースアップ。感覚的にもキツい区間でした。
見えた!橋を渡ると雪蹊寺です。
時計は16:45…間に合った…。さすが修行の道場、土佐遍路。楽ではなかった。
雪蹊寺はこじんまりとした札所。
元々は高福寺という真言宗のお寺だったそうなんですが、廃寺になった後に長宗我部元親が再興し、臨済宗の、つまり禅寺になったのだとか。歴史をストレートに感じますね。
第33番札所 高福山 幸福院 雪蹊寺
(こうふくざん こうふくいん せっけいじ)

打ちました!
今回も無事、予定通りの札所を回ることができました。毎回、ギリギリになるのはなぜだろう…。
目指せ、かつおのたたき

駐車場まであと4キロ。のんびりダウンジョグです。締めて本日の遍路は47キロ。ちょうどいい距離ですね。
高知も長いのにまだカツオをいただいていません。今回こそカツオ食べたい。
るーさん情報でやってきましたひろめ市場!
観光客向けでもある、飲み屋系フードコートですね。
塩たたき!新鮮なカツオのうまみと藁焼きの香ばしさが立つ、高知ならではの海鮮ですね。
ねっとりとした食感も良い。これはまた食べたい!

あおさの天ぷら!滅多に食べない揚げ物なんですが、今日だけ解禁日。
ほかにもカツオ料理に舌鼓を打ってリカバリーとしました。ちゃんと探せば美味いものいっぱいですね,高知!
おっさんのごたく〜虚往實帰
虚しく往きて、實ちて帰る、と読むそうです。
竹林寺でいただいた参拝カード?に見つけました。唐に行く時は空っぽだったが、教えに實ちて(満ちて)帰ってきた…そんな意味でしょうか。カードによれば、みなさんの遍路もそのようであるといいですね、とのこと。
まさに遍路マラニックは自分の無知を恥入りつつ、目から鱗が落ちるような体験をして帰路につくのが毎度恒例になっています。(おっと、目から鱗じゃ宗教が違いますね笑)それが遍路マラニックを続ける最大のモチベーションかもしれません。
しかしながら、この言葉、よくよく考えるとあの空海が「からっぽ」で唐に渡ったとは到底考えられません。きっと、その礎となる様々な知識を深く身につけ、その上で覚悟を決めて唐に渡ったはず。そうでなければ1年経たずして密教の教えを体得し、さらには一番弟子に上り詰めるなんてことは不可能だったことでしょう。
つまり、この「虚往」というのは、空っぽでしたという謙遜か、もしくは得たものが遥かに大きかったというメタファーのようなものかなと思います。
また、もし空海が「私は日本でこれだけ学んで、修行してきた」と自負して臨んでいたら…唐の高僧もそんな相手に教えたくないでしょうし、空海自身も教えを十分に吸収し得なかったのではないか…
つまり、この言葉の行間からは十全の準備とそれを表に出さない謙虚さが読み取れそうです。
私の学生時代の指導教官は「論文は足で書け」というフィールドワーカーだったんですが、よく「百聞は一見に如かず」と言っていました。しかしこれ、文字通りの意味ではなく「百聞してから一見しろ」と。フィールド調査に行けばいろいろ発見があるんですが、事前に資料や書物を調べ尽くしてから現場に出よ、と耳にタコができるほど聞かされていました。それを思い出した次第です。
そう、空海の虚往實帰、実のところ、百聞しつつもそれを虚であると言い切るほどの謙虚さこそが本質ではなかったかと思うわけです。
空海はきっと万巻の書を読み、修行を積んで唐に渡っていたはず。それを空っぽと謙虚に言い切り、そして「実ちて帰る」。密教の教えとともに持ち帰ったのは、自分をなお低める態度だったようにも感じられるのです。
翻って、自分に当てはめてみると遍路マラニックがまさに虚往實帰であることは当然として、やはりこれまで以上に事前の予習をするべきだなと感じています。せっかくの遍路、2度目は不可能でないにしろ容易ではない。ならば一回の遍路を大切にするために従前の下調べをするべき。そして、決して知ったかぶりをしない。どれだけ調べていても「聞く」態度を忘れない。あくまで「虚往」を貫くこと。だからこそ知ること、吸収できるものがあるはず。
さらに言えば、ランニングにも当てはまるなと感じました。ランニングの情報はネットにもメディアにも溢れていていくらでも手に入ります。しかし、実践し、自分に適したものなのかどうか確かめて初めてその意味がわかったり、合う合わないの判断ができるのではないでしょうか。
市民ランナーは時間や予算に強く制約されますから、科学的手法をフル利用してトレーニングしていますね。ですから座学は必要にして不可欠。しかし、知識だけ溜め込んでも実践なくして走力は身につきません。頭でっかちになるのではなく「虚往實帰」。最後は自分の足と体で理解すること。それがトレーニングの本質の一部ではないかと感じるのです。
修行の道場、土佐遍路はいよいよ正念場。距離が長く、区切り打ちには難しいゾーン入ります。 虚往實帰にトレーニングしつつ、しっかりと下調べをし、そして實ちて帰れるように遍路に臨んでいきたいと思います。
次は種間寺!



