紙ペーパー師匠のぺらっぺらジョグ日誌

ホイミンとマラソンするおっさんの日記

北海道マラソン2023 〜お寒いレースと出会いと再会と

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試練の北海道マラソン

北海道マラソンは私にとってチャレンジのレース。

 

2018初参加初サブ5達成⭕️

2019初サブ3.5失敗❌

2022初サブ3失敗&熱中症で倒れる❌

 

という戦歴です。

去年の大失態については以下。

いやほんと、未だに悔しくも恥ずかしい限り。

あの時、ああしていれば…というタラレバを考えてしまいますね。しかし素敵な出会いがあり、その後の成長につながったんですよね。

おかげさまで目標としていたサブ3は地元おかやまマラソンで達成。ある程度の自信を持って真夏のマラソンに臨むことになりました。

北海道は厳しくも優しい場所。亡父の故郷でもあり、私が学生時代を過ごした地でもある。やはり特別な場所といえます。今年もチャレンジ。試される大地。

 

目標は明確です。

去年のリベンジ=真夏のサブ3達成。

倒れずに3時間未満で走り切り、あわよくば恩人たる相木さんに勝利&相木さんのベストを超える。そんな目標を設定して臨みました。

 

練習

4ヶ月連続月末ハードレースの最終レース。

ultra→ultra→富士山→full

という流れです。

ここまで坂バル+ジョグによる「登り&ロング」対策を増量キャンペーン中でしたから、3月のびわ湖以来となるフルマラソンに向け、スピードとスピード持久力は確認・調整したい。

まずはスピード。富士山疲労が抜けた頃には1kmなら3分前半は安定して走れましたし、バルは3:30を切ってこなせました。またズムフラながら自己最速の1km2'58"も記録。速筋やVo2maxは十分だと判断します。

あとはスピード持久力。給水所ありのレースペースロング走を企画し挑みますが、暑さと膝の違和感から途中棄権。これは不安要素でした。

結局、ガチゆるだけを実施するとともにトレイルを使った3時間走でお茶を濁す仕上げに。しかもユルの距離も負荷もやや低め。暑さにメンタルが負けて「故障したらダメだよな。脱水して攣ったらそれは微小な肉離れだからパフォーマンス下がるな」と早々に切り上げるorペースを落としまくる「ユル?」になってました。

さて去年と同環境でのリベンジが第一目標なので、おかやまマラソンを最後に封印したはずの薄底サブ3に今年もトライすることに…。ターサーと仲良くしようとしますが、すっかりハイパースピード2に慣れてしまっていて、接地の感覚の違いに足がもつれたり、シューズ内の指ズレで水ぶくれをたくさん作ったりしました…。しっくりきたのは札幌入り前日というスレスレ感。

全体としては、走力的に問題はないだろうから無理せず行こうという楽観視で調整したイメージです。

テーパリングとしては

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90-60-30と落としました。最終スピ練が1週前。痛みが出ても回復できるギリギリのところです。

 

ギア

去年を踏襲しています。

シューズ:asicsターサーRP。旧ターサーに近いアウトソール。自分の足で走ってる感覚が強いが、クッションもそれなりにある昔気質の薄底ですね。去年、初サブ3アタックだったため、こだわりの薄底=ターサーを選んでしまったので今年もターサーに。ほんとは薄底卒業したいんですが…。

ソックス:TABIO。もはやレースの定番。ターサーでの靴ズレ対策にもピッタリ。

下着:エアリズムブリーフ。速乾性とズレ対策。

ウェア:adidasシングレット。放熱最優先。

パンツ:今は亡きAFMのマルチポケットパンツ。収容力でレースの定番。

時計:EPSON

あとは、メガネバンド、貼るカイロミニ、キャップ。

補給は、アスリチューン3つとOS-1パウダー。アスリチューンはサロマ湖で余ったもの。一応マグオンも持ちましたがレースでは不使用でした。OS-1パウダーは富士登山競走から改良して、ラムネではなくBlack Blackの容器に詰めました。フタ開閉が楽。

ギアとしては妥協ゼロ。所持品のうち最高装備で臨みます。「1番いいのを頼む」。

 

いざ北海道へ

カーボローディングは金曜日からやや意識。といっても白ご飯をしっかり食べるだけ。米増量です。

土曜。朝は塩ご飯のみ。空港への移動中、ローソン駐車場でチョコチップスティック(スナックパン)、プロテイン飲むヨーグルト(ローソン)。

今回は羽田で乗り継ぐ便。岡山空港を9:55に発ち、羽田へ。

羽田空港での乗り継ぎ待ち時間を利用しておにぎりでも、と塩むすびを買い込んでいたんですが、到着ゲートからエアドゥの搭乗ゲートまでが長いことを忘れてまして、かなり時間がかかりました。トイレも並んでいて、食事はとらずに飛行機へ。

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ホタテスープでしっかり塩分チャージ。

お隣は歳上風の女性の方だったんですがシューズがリアクトインフィニティっぽいんですね。もしやと考えつつもまさかランナーではないだろうと思っていたら、そのまさか。あちらから話しかけてきてくださいまして、聞けば全日本マラソンランキングの常連というサブ4ランナーさん。最高位11位と言いますから相当の実力者です。その方とマラソン談義で盛り上がりました。で、途中、その方が断りの上でおにぎりを食べてまして、何となく私は一緒におにぎりを食べるのも恥ずかしくてこのブログの序盤を書いたりリプ書いたりしてました。

そして、健闘を誓い合い、新千歳空港でお別れしたんです。

さて、空港からは快速エアポートで札幌へ!

到着するとすぐに恩人たる相木さんに連絡。ご挨拶させてもらうアポ取ってたんです。あ、あちらから声かけていただいてたんですけどね…。

そして、札幌駅では学生時代の旧友に挨拶。ここでも健闘を誓い合います。

地下歩行空間で大通公園に出ると、もうそこは北海道マラソン一色!キター!

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受付はスマホかざしてゼッケンもらい、チップ検査の後にTシャツもらう毎年の流れ。待ち時間5秒の世界。スムーズ。スタッフからの激励に笑顔で応えます。

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相木さんと再会!

東京マラソンの時に一度お会いしてお礼はお伝えしてましたが、改めてゆっくりお話し。

昨年、フィニッシュしてすぐに車イスが出てきたつもりだったんですが、1-2分傍でうずくまってたらしいです。というわけで今年は倒れない!ということを鋭く意識していました。仲間たちからも言われましたが、命最優先。他人に迷惑をかけるランはしない。おかしいと思ったらすぐにやめる。うん。

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相木さんから旭川土産もいただいてしまいました。人類は麺類だ!を自認する私にとってこんなに狂喜乱舞なお土産はありません。いやぁ、やっぱり人助けはしておくもんだなぁ…あ、まてよ、助けたんじゃなくて助けられたんじゃん…。ありがとうございます涙

今回の戦略を伺いつつ、健闘を誓い合いました。

仲間たちの想いと

受付後はホテルへ。

今回、ご存知のように大型ライブやらイベントやらが被ってホテルは満室だらけ。ご多分にもれず私もホテル難民になり、当初は小樽のゲストハウスのはずでした。始発で電車移動覚悟。

さて我らがteamいきもの舎から、今大会にはハッチさんとるーさんも参戦予定でして、チーム内は真夏の死闘に向けて盛り上がってたんですが、なんとハッチさん、激務で道マラDNSに…。それにつけこんで、ハッチさんが予約していたホテルを譲っていただいたんです。


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その名も東急Reiホテル。Reiですよ。

我がチームいきもの舎の鬼軍曹…もとい聖母(ハッチさん命名)たるReiさんの名を冠する素敵ホテル。スタート地点まで500メートル程の好立地にしてお手頃価格。ハッチさん、本当にありがとうございます。記録達成を誓います。

そして、軽くジョグ。

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4キロほど軽く札幌をぶらつきます。帰路で夕食朝食を確保。

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チーズ雑炊にシャケと筋子の親子おにぎり、塩むすび、ビタミンジェルとカロリージェル、各種サプリ。何やらお腹が空きますが食べ過ぎて胃痛を起こさないためにやめておきます。

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ゼッケン、チップ装着。明日の準備を整え、ルーティンになっているお詫びツイート。第一回おかやまマラソンで交通規制にやられて仕事を遅刻しかけた怒りを忘れてませんよ。ほんとマラソンに興味ないみなさん、ごめんなさい。

タイム目標はもちろん去年失敗したサブ3。ただ相木さんの道マラベスト2:54を最高目標に据えます。キロ4:06で達成。これが明日の基本的なレースペースになります。

22時就寝。

 

当日〜完璧なスタートルーティン
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4時起床。寝覚め良し。塩増量の塩むすび2個とみそ汁、飲み物はジェル2個。今回は菓子パンや団子、カステラなどは摂りませんでした。胃痛を避けつつ、体を重くしたくないので残滓の少ないジェル増量。ストレッチしながら完食し、しっかりトイレ。ホテルが近いとこの余裕。ウェアに着替えて6:30くらいに出立。二泊するので荷物そのままってめちゃくちゃ楽です。
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台湾人ランナーに話しかけられ、おしゃべりしながら会場へ。楽しい! なお去年と違い肌寒さはありません。シングレットでもムワっとした生ぬるさを感じるほど。

大通公園につくとまず給水ブースのダカラにOS-1パウダーを少量入れて飲んでおきました。

手荷物はすぐに預け、スタートブロック確認へ。

ブロックはA。3:30より速いランナーは記録証のタイムなので前から走れます。ありがたいですね。ビル影でアップ開始。ウォークからはじめ、動的ストレッチを済ませたら一度トイレに並びます。

そして、再度ビル影になっているスタートブロック後方に移動し、ジョグ。気になる箇所をストレッチし、十分に粘度を下げます。そこで、サロマ湖で背中を借りたセーラー服にバニー耳の兄貴ランナーと再会!覚えてもらってました。うれしいですね!

そして、いざスタートブロック整列へ。ちょうどランネットチャンネルでお馴染みのカズ・ボンバイエさんがいたので話しかけながらお隣に並びます。ラッキー。

あの温度計は直射日光が当たっての温度だから実際は低い(30→29度)こと、カズさんのベストは49歳で出したことなど有益な情報を得ます。

そして、そろそろるーさんが来てくださるんじゃないかと沿道に目をやりますが、その姿見当たらず。何度か探しますがなかなか見つかりません。

その代わり、こっちを見て手を振っているような感じの女性がいるんですが、知らない人なので他の人の応援だろうとしっかりシカト。るーさん、まだか?

また目をやるとその方がスマホの画面をこちらにむけています。

その画面、

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ワシじゃん?

って、どちらさま?

まさか今年も番長サプライズ?しかも若返って登場?

その方、腕に力こぶ作って指差してるんです。

…あ、筋肉ちゃん!笑

Twitterで、見かけたら叫びますって言ってくださってたわ笑笑

それがわかって肩で笑いました。

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↑肩で笑うtazzo。

筋肉ちゃん、私はてっきり、

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こんな感じの方だと想像してたので、若くて華奢な方だったから気づかず…すみません。

びわ湖でのえちゅこさんとの瞬間邂逅劇も感動でしたが、非ホイミンで気づいてもらえたのは初めてで感激。ありがとうございます。リアル応援は異次元の力になります。やっててよかったTwitter

道マラ名物カウントダウン。MCのうまさが光ります。痛み、疲労、違和感、体調不良…何もありません。アップもトイレも万全。これまでにないスタートルーティンになりました。これなら、いける。

8:30、号砲。

スタート〜スムーズな5k

ロスは13秒。去年より1分は早いでしょうか。ブロックも前なのでとてもスムーズに加速。

何より今年はホラ吹きAブロックランナーがいません。つまり、持ちタイムも実力もないのに2時間台などを申請して前ブロックにくる迷惑ランナーがいないんです。みんな4分台くらいで入ってくれますから、危険な追い抜きをせずに済む。運営に感謝。ぜひおかやまマラソンでも導入してください。有森さん、お願いします。

さて、去年は左右に交わしながらの加速だったのに比べ、まっすぐ走れるのでかなり楽。なかなかエンジンはかかりませんが、暑いのでこんなものでしょう。すすきのに差し掛かるあたりでやっとそれっぽい走りと巡航の感触。最初のラップは4:07。悪くありません。

フォームをきっちりし、膝の上げ具合を調整して3分台まであげますが、暑さのせいかやはり体はやや重い。それでも、とりあえずペース目標を4:05とします。相木さんのベストに照準を合わせた格好です。

天気は予報と違い、晴れ。強くないとはいえ、はっきりとした日差しが降り注ぎます。予報が当たるなら曇ってくるはず、雨になるはず。それまで粘れば後はなんとかなる。

5キロでの給水は、いきなりしっかり飲みました。明確に喉の渇きは感じていましたが、十分飲めた気がします。ここまでキロ4:06。相木さんのベストラップに並んでいます。

巡航速度か、無謀速度か〜5km~10km 

北上していきます。7.5k給水でもしっかり飲んで、体も冷やしました。給水の勘が戻ります。

いつの間にか3分台に加速しており、落とせ落とせとストライドを緩めに。なにせ日差しが強く冷やしてもすぐに火照ってくる体。このまま曇らなければ失速は確実。相木さん対抗ペースはやめて、サブ3すれすれでいい。4:10に落とそう。

しかし、創成トンネルではまた3分台。やや飛ばし過ぎですが上りで相殺されると思い足に任せます。

トンネルを出たあたりでしょうか、るーさんから「tazzoさん!」という声援を受け、力をもらいます。まさに「マラソンには応援が必要だろ!」

気合い入りますよね〜。ほんとうれしい。遠方での仲間からの応援。なんなら並走してほしい。

ペースは落としたつもりが3:52〜4:02あたり。足は動いています。暑さはありますが35度付近でジョグしてきたんですから、30度なんざ序の口。給水とかけ水で冷やせば走れるはず。後半のことは後半の自分に任せて、今は楽に走れるペースで行こう。

巡航の10〜15km

日差しを避けるコース取りで距離は伸びますが、熱中症警戒を最優先にして万全を尽くしつつ、長い直線へ。給水ではスポドリを3杯。このノルマを確実にこなすことを明確に意識。この日の形ができてきました。キツいですが、粘り倒せばそのうち天候悪化で体は冷え、後は逃げ切るだけ。そんな考えで北24条へ。

空は徐々に曇り始めます。日差しは弱まり、やや楽に。しかし、同時に足の重さも感じ始めます。発汗が多いのか?

武蔵の北側を抜け、新川駅方面に向かうころにはさらに足の重さを感じます。なぜだ。

失速の15-20km

新琴似2条通りを北上する道。前回はなんともなかったこの道が長く感じられました。無理やり足を上げている感覚。

無理やりジェルを摂ります。

17km給水でついにフラつきを感じます。こんなに給水をとり、体を冷やしているのに熱中症なのか。なぜだ。

足が上がりません。呼吸には問題ないのに、足が動かない。

ツラい波の後には楽な波が来る。耐えろ。ペースは4:12辺りでいい。とにかく耐えろ。

そんな無理やりの走りでやっと新川通へ。

札幌国際情報高校のSIT bandによる素晴らしい演奏。しかし、それを聞く余裕がありません。ペースは4:30まで落ちていました。

真夏の悪寒。リタイアへ。20-25k

新川通。暑かったはずの札幌。吹き抜ける風を感じた瞬間、ブルっと寒気がします。寒冷前線の通過?しかし、周りにそんな気配なし。悪寒でした。寒いんです。なんだこれは。

ふと思い出したのは熱中症の症状に悪寒があること。いつ熱中症になったんだ?

見えた20km給水では、フラつきつつ、OS-1パウダー全量を水で流し込みます。

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↑るーさんが撮ってくださった動画から。

35度でペーランした時、ここまで冷やしてないのに走れていました。まだいけるはず。しかし、それとは裏腹に足はどんどん重くなります。おかしい。これはおかしいぞ。

なんとか中間点は過ぎます。このペース、この気温、この給水で失速するはずがない。しかし、事実、意識とは無関係に足が動かないんです。

よぎったのは去年の失態。また今年も倒れるのか。しかも、こんな序盤で。

倒れてはいけない。決めたはずだ。今年はペースダウン、また、万一の時はリタイアすると。せっかく北海道まできてハーフで終わるのか?フルマラソンリタイアゼロ記録が途切れるぞ。まだサブ3にギリギリ間に合うかもしれない。しかし、倒れたら去年から何も成長しなかったことになる。相木さんに合わせる顔がなくなる。それは許されない。

悪寒やふらつきの中、次の救護所で医療スタッフに相談することを決意。止められたらリタイアですから、事実上、リタイアの決断でした。私の北海道マラソン2023は、ここで一度終わりました。

25kmのランナーサポートエリアで、時計を一時停止し、救護所に飛び込みます。

ハンガーノック」25-30km

熱中症にしては比較的元気に?救護所に向かいましたので、え?という顔をされましたが、悪寒とフラつきがあると告げると問診の上で体温、血圧測定。体温は36度何分と聞こえます。

ドクターの判断は軽い熱中症の疑い。体温からの判断か、競技続行を許され、判断を委ねられたので迷わず「走ります」と答えました。

諦めきれない自分。医師のお墨付きがあれば、いけるところまで行きたい。おかしかったらすぐに中断するように念を押されたので、はっきりそれに従うことを告げ、お礼を言って救護所を後にします。そして、サポートエリアにある雪玉をもらいます。軽い熱中症、体を冷やさねば。

雪玉を握ると、その途端、ブルブルと悪寒が走り、思わず雪玉を捨てます。ガタガタ来る寒さ。そして、大粒の雨が降り始めます。雨粒が体に当たるたびに寒い。ゲリラ豪雨はまるで真冬の雨。

これでは走れない。折り返してみましたが、残り距離を考え、やはりリタイアせねばと回収バスや関門を探します。とぼとぼ走りながら、惨めな気持ちで歩を進めました。

なぜ、こうなったんだ…

前日からの行動を頭の中で反芻。睡眠時間は十分、無理な追加練習もしていない、ご飯は土曜の朝は塩ご飯にスナックパンにヨーグルト、昼ごはんは…昼ごはんは…?

昼ごはん、食べてない!

羽田で食べるはずが、移動に時間がかかり、飛行機の中ではおしゃべりで盛り上がり、快速エアポートでは失念。札幌ついてからは目まぐるしく受付や旧友との再会、チェックインにジョグ…。完全にランチを忘れていました。晩にお腹が空くはずです。

しまった…。何やってたんだ…。これ、ハンガーノックじゃん!

大慌てでジェルを残り全部とります。そして、北海道マラソン名物の私設エイドに片っ端から寄っては「コーラいただけますか?」「氷なしで」そんなわがままを言いながら、とにかく糖分を摂りました。インシュリンショックとか難しいことはわかりません。とにかくカロリーを確保。私設エイドのみなさん、ありがとうございました。

寒いので給水エイドはスルー。飲む気が起きません。そして、やっと回収バスが見えます。アナウンスも聞こえてきました。リタイアが大変多く出ており、回収に時間がかかっている、と。ここでリタイアしても、どうやら大通公園には早く帰れそうにない。そうか、ならばこの足で帰ろう。走っても15kmくらいしかないじゃないか。

結局、重い足ですが走り始めました。このゾーン、キロ6分台。

せっかくなので、感謝を。30-35k

30k過ぎて徐々に糖質が回り始めます。あれほど重かった足もそれなりに動きます。さすがに完全に元には戻りませんが、4分台には戻せました。もう記録は関係なし。陸連登録で私設エイドを利用したので、実際は失格です。なので、無理せず楽しく走りました。

SIT bandには全力で「SITband最高‼︎ありがと〜‼︎」と去年言えなかったお礼もシャウト!

エイドでも、京都マラソンのように「ボランティア〜ありがと〜‼︎」の連呼で掛け合いを楽しみます。もう、すっかり体は元気。ハンガーノックって、糖質が回復したら普通に元気なのね。(重症になるとこの通りではないと思うので、良い子はマネしないでね)

その後も私設エイドに立ち寄っては、「お姉さん、コーラ、うまいわぁ」なんて、歳上な感じの方と掛け合いしたり、他のランナーに声かけたり、楽しみつつ走りました。「埼玉のはるな愛」こと愛ちゃんにもスライドで会えてよかった。どうせなら、ガチ走りでは言えない感謝を伝えておきたい。

暑さ、戻る。せめてもの3.5へ。35-40k

徐々に札幌中心部が近づきます。そんな中、ムワッとした暑さを感じ始めました。そうだ、夏だった。

何度か寒さでスルーした給水エイドに飛び込み、スポドリを飲み、かけ水をする。いつもの道マラが戻ってきました。どうやら糖質が確保されたのか、体が普通の状態に。

時計を見ると残りをキロ4.5くらいで走ればフィニッシュタイム3.5は切れそうなところ。どうせだから、ロング練と思って走って帰ろう。

気持ちを切り替えて、グイっとペースアップ。それでもエイドでの「ありがとう!」シャウトは楽しみつつ、私設エイドはいただきつつ、走ります。

走っていると、見たことのある名前のゼッケンを発見。志喜屋さんでした!Twitterではよく知ってましたがお会いするのは初めて。ご挨拶して、テンションあげあげ!終盤に差し掛かる1番きついところでの志喜屋さんの熱い走りに刺激を受け、さらに加速します。まだリタイアしてないんだからちゃんと走らなきゃね。

お待ちかね「ここより北大構内」看板通過時にはコテコテの「北大入学!」をシャウト。沈んでいた気持ちを少し明るくして、構内を走り抜けます。40キロのラップは4:16まで回復。

フィニッシュ

去年はどう走ったかよく覚えてない北大構内を見渡しつつ、南門から卒業します。ヨドバシの隣通るんだな、赤レンガって工事中なのか、赤レンガテラスを抜けるのか。そんなお上りさん状態で大通公園へ。最後くらいはあげてやろうと3分台にムダに加速。

ラストは取りまくった糖を使い尽くすくらい加速してフィニッシュ。なんだかよくわからない意地で走りました。

3:21:26(参考記録。陸連登録競技者は助力を得た段階で本来は失格ですからね。)

いつもは晴れがましく振り返るんですが、今回は何やら申し訳ない気持ちで振り返り、一礼しました。オールスポーツのカメラマンにも、照れ笑いで会釈。

 

なにやってんだろ。ここまできて。

そんな虚しさや惨めさの中でメダルとタオルを受け取ります。いえ、もちろん、態度には出しませんよ。「ありがとう」シャウト、フィニッシュゾーンでも忘れずに。

そして、なんと目の前に相木さんを偶然にも発見します。私よりピッタリ1分先行してフィニッシュ。笑って敗北を告げます。今日は仕方ないでしょ。そんな慰めがうれしく胸に刺さります。今年はメンタルで支えられました。一緒に食べたフィニッシュアイス、めちゃくちゃ美味かったなぁ。

相木さんの奥さまがまだ走られており、応援のために一旦着替えて再集合することに。荷物を受け取り、iPhoneを開くと応援ナビ、LINE、TwitterDMに応援メッセージがたくさん。撃沈報告ツイートをし、チームメイトからのメッセージに返信しました。達成報告は嬉しくてたまらない時間ですが、お詫び報告は辛いだけ。この一年、いったい何をやってきたんだろうという思いに潰されます。

Reiさんからの労いに「今年できたのはペースダウンだけ」と報告すると「それは成長だよ。」と。何千キロも一緒に走ってきた戦友からの言葉に、溢れる感情を抑え切れませんでした。2年連続で泣き崩れることになるとは。

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低血糖に変わりはないらしく雨よけのポンチョを着てリカバリージェルを取り、体を温めます。相木さんと合流。赤レンガテラスで奥さまや友人を待ちます。

「飲みませんか?」と相木さん。サッポロクラシックでした。

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実はマラソン後に飲むのは初めて。こんなに美味いんですね。マラソン後のビールって。来年は2人でサブ3してサーバーから注いだクラシックを飲むぞと約束。

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サバイバルレースを乗り越えた奥さまもフィニッシュ。底抜けに明るい奥さまのおかげで、沈んだ心も再浮上。

ただ、気持ちの整理はつきません。足早に大通公園を後にしました。

食べろ。


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サロマ湖でお世話になった特攻野郎ペーteamで再会して、ラーメン。そして、


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佐々木のパフェで撃沈マラソンを締めます。カーボ取らなきゃね。(アミノ酸プロテインは別に摂ってます)

朝ジョグ

翌日は、朝ジョグから。

オールアウトしてないから走れちゃう悲しさ。

札幌は涼しくて走りやすいです。

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閉店間際のESTA。初めてきた時はSOGOだったなぁ。
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大通り公園は道マラの撤収中。スタッフさん、ありがとうございます。
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北大・恵迪寮。ペーteam合流して朝ジョグペーサーしてもらっちゃいました。
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赤レンガは改修中。

道マラ参加Tシャツの人を見かけると声をかけては、おつかれさまでした!と労いまくるジョグ。一期一会を楽しみます。

one more thing

そして、ホテルをチェックアウト。北大に向かいつつ、また道マラシャツの方にあいさつします。次の信号で追いつかれ、今度はあちらから話しかけていただき、出身地やら地元レースのことやら盛り上がりました。

札駅で別れ北大マルシェに向かっていると、さっきの方がダッシュしてきて

「失礼ですがタツオさんでは?」

な、なぜ知っている?!ホイミンいないのに!

「コリドーレです!」

まじかよ!!

なんと、知らずにたまたまコリドーレさんに声をかけていたんです。あれ?コリドーレさん、大阪で会わなかったっけ?

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大阪マラソンの時の写真。

これじゃお互い顔がわからんわ…。

そして、勝手にコリドーレさん=大阪の人と思い込んでて、茨城の話に反応できずでした。

なんと、こんな奇跡あるんですねー。

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奇跡記念に一枚。素敵な出会いと再会が詰まった北海道マラソン2023。最後にこんな素敵な再会がもう一つまってくれていました。コリドーレさん、ありがとうございました。


さよなら札幌。

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さよなら北海道。

また戻ってこなきゃね。

 

 

技術面の考察はまた別ブログで。

 

こんな恥ずかしくも情けない初歩的ミスをやるのは、自分の驕りの表れ。若葉マークつけ直してゼロから出直します。

 

9月はトレーニングメイン。鍛え直しスタート。

10月は🐮月間。

11月のおかやま🐮フルに備えます。