紙ペーパー師匠のぺらっぺらジョグ日誌

ホイミンとマラソンするおっさんの日記

別府大分毎日マラソン2024 -the towers of speed

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はじめて別府大分毎日マラソンに参加してきました。備忘録です。

 

初参加です

初参加なの?とよく聞かれるので、その経緯をば。興味ない人は読み飛ばしてね。

別大を知ったのは忘れもしない、さいたま国際マラソン2018の打ち上げです。「埼玉のはるな愛ちゃん」からの提案。このコースでサブ4できるんだったら防府読売マラソン別府大分毎日マラソンに出たらいいよ、と。

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聞いた時の走力は、「苦しんで苦しんで走り抜いてネットサブ4」でしたから、そんなグロス3時間半でフルマラソンを走りきれるなんて思っていなくて、別大は遠い夢物語のようでした。そもそもタイム狙って走ってなかったですからね。(なおコロナ以降、別大は「ネット」3.5切りでエントリーできます)

しかし、グロスサブ4のためのトレーニング開始、その達成…スモールステップを積み重ねるうちに、もしかしたら自分にでもサブ3.5は狙えるんじゃないかと思いはじめました。ランスマでのハブサービスのチャレンジも刺激になりました。同い年だし。とくしま2019や道マラ2019では未達でしたが、満を持して出場した松本マラソン2019でサブ3.5達成。ついに夢の切符をつかんだわけです。3:28:29。40kmで足が残っていたあの興奮はいまだに忘れられない!

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しかし、そこからが長かった。松本マラソンは10月のレースなので、翌年2020の別大には間に合わず、出られません。そうこうしているうちに、例の病禍で大会は軒並み中止に。そしてやっと2023年、別大は復活しましたが、その時の記録はまだサブスリーではありませんでしたから、カテゴリー4、つまり抽選でしか出走権が得られない状態。しっかりクジに外れ、走ることはできませんでした。

それから走力を上げ、防府読売でサブエガ達成。(2:55でカテゴリー2です)これで抽選なしで別大に出られる権利を得たわけです。サブ3.5達成から既に4年4ヶ月が経過していました

そんなわけで別大初挑戦です。

 

目標は?

2023年シーズンのガチレースの中で最後のレースとなるのが別府大分毎日マラソン。その位置づけで最初目標は「2時間45分切り」を設定していました。しかし防府で頑張ってしまって、先にそれを達成。

防府読売の後にツイートしましたが、新たに目標として掲げたのが

フルマラソン3万歩未満でのフィニッシュ

サブスリーまんぽ

です。

ストライド防府の138から142センチに伸ばし、距離ロス込み42.500キロを走れば29930歩。新たなサブスリーの達成です。え、30000はthirty thousandだろって?こまけぇこたぁいいんだよ!むりやりサブスリーって言いたいだけなんだから笑

いくぜ、股下72センチの戦い!ちょっとおふざけ?

 

サブスリー万歩へのトレーニン

本気で「目標3万歩」なの?

別大は市民ランナーにとって厳粛で神聖な特別の大会ですから下手な走りはできません。なんとしてでもプライベートベストを記録したい。防府からあまり時間はありませんでしたが、防府で得た経験を生かして一体どうすればPBが出るか考えたんですね。

おふざけのような30,000歩未満でのフィニッシュ。しかしこれは決して、ただのおふざけではありません。ここからタイムを伸ばす。そのためにはストライドを伸ばすのが絶対に必要になります。ピッチを上げる事は難しい。年齢のこともあって、最大酸素摂取量を急激には増やせない。

しかし脚筋力に関してはまだトレーニングの余地があります。つまりしっかりとした脚筋力を鍛え、カーボンプレートの反発を十分に生かした走りができるようにする。そうすればおのずとPBはついてくるだろうと考えました。この辺の運動生理学的見地は今回もことぶき先生のお世話になっています。

 

地獄のスキップ走

その脚筋力のトレーニングに使ったのがスキップ走です。スキップというのはあげている方の足は、反対側がツーステップする間上げたままにせざるを得ず、また、蹴る方の足も反動を使わずにもう一歩蹴り出さなくてはなりません。高負荷をかけるにはこれが最善だと考えました。

実際には、金山走をスキップで実施。6.2キロで500メートル近く駆け上がる急坂をスキップ登坂!…開始100メートルで後悔…苦笑

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写真は金山コースフィニッシュ地点の金山タワー。そうタワー。スタート地点から見るとゾッとする電波塔ですがスキップ到達した時の達成感はフル完走レベルです。下りは雑にならないようにフォーム超意識の快調走で。

この金山タワースキップ練を2本。うち一本は翌日にキロ4のハーフPRをセット練してみたりもしました。

また備南たましまロードレース10kmでは牛スーツでスキップ10km。こちらは下りもスキップ。

翌日に足が悲鳴を上げるんですが、その度に足が強くなるのを感じ取れましたね。

その他のトレーニングと組み立て

Vo2Max系では、ノーマルタバタ、タバタプロトコルでの坂・階段ダッシュ(22s-9sで10本)

ジョグはQ-jog(1kmウォーク、静的動的ストレッチ、レースフォームジョグ、ダウン、ストレッチ)と呼称することで質を高めています。

いわゆるポイントはガチゆる、閾値走、キロバル。これらはVDOTで目標を決めて実施しています。

またRezzo練は、Reiさんペーサとして4:20台〜6:30くらいの決められたペースを徹底して守り、ペース感覚を掴む集中力ランを中心に行っています。トレランは停滞気味。

そして街中ファルトレク。好きなペースで上げ下げしつつ、信号はきっちり止まりドリルで繋ぎ→再スタート。飛ばせるところではダッシュ、人がいればウォークもする、そんな変化走です。

組み立てとしては、

・ノーマルタバタ+Q-jog

・斜面ダッシュタバタ+Q-jog

・ポイント練

・金山走

LSD

・Rezzo練

・街中ファルトレクやQ-jog

というバリエーションでやっています。アクティブレストはショートQ-jogですね。

テーパリングからレース前ルーティン

最終週からのズムフラ(それまでは薄底)、ラスト水曜の20kQ-jogなどいつもの調整メニューをこなしています。

そして、ラスト木曜にボディワン。先生から脚が引き締まってますねと指摘され、スキップが聞いたかなと手応えのようなものを感じました。

やや心配だったのが体脂肪率。いつも5%、つまり測定限界未満だったのが6%を超えており、食べ過ぎが祟ったかなと。ジタバタしても仕方ないので、月〜木は高タンパク低カロリーにしつつ、金曜からは普通にカーボローディングしました。

理論武装

防府読売は3回走って様子がわかります。しかし別大は様子がわからない。なので先達に助言を頼みました。

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なんと相木さんから詳細な参戦記レポートをいただいてしまいました。どんだけ助けられたら気が済むんだ…。詳しくはレースレポートの中で。

また、るーさんから去年の別大パンフをいただき、かなり具体的に前日・当日の様子を確認させてもらいました。

事前に知っているかどうかで自律神経の乱れを防ぎ、糖質の浪費も抑えることができます。持つべきものは頼れる先輩ランナー。まさにa tower of strength ならぬthe tower of speed!

(頼れる人って意味ですね)

 

出発

朝ごはんはどんぶりTKG。土曜の朝、車で別府へ出発。

新車になって運転が半自動で超快適。疲れを最小にして向かいました。カーボローディングも快適にできます。

車中でラジオを聴いていると、漫才?漫談?が流れてきてネタの歌?が流れます。

 


「タワータワー🎵東京タワーにのぼったわー

売店でお土産買ったわー。東京タワーよかったわー」

寒空はだか、という芸人さんの「東京タワーの歌」というらしい。


…おう、こちとら金山タワーまで登ったわー。スキップしながら登ったわー。そんなことを呟きつつ、車内でカーボローディング。

おにぎり4個、パン5個、まんじゅう、カステラ、ドリンクゼリー2個、プロテインドリンク、プロテインバー…しっかりカーボを摂ったわー笑

途中、別府湾SAでるーさんと遭遇!

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お互いの「サブスリー」に向け共闘です。

そこから数分で別府入り。

高速を降りると謎の構造物が見えてきます。

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看板には「グローバルタワー」

なんだろ?

実は別大の前日受付会場だったわー。

駐車場は大行列で進まないので、少し離れたスーパーで買い物をし、ついでという感じで会場へ。

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来たぜ、別大!

なんと選手にはIDカードが渡されます。

大会でエリート選手が首からかけてるやつー!

これ、憧れです。しかもカテゴリーで色分け…笑

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噂の別大カーストってやつですな。

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るーさんと合流。

会場には飲食ブースもあり、選手は500円のチケットで食事も可能。私はお土産に柚子胡椒をもらいました。

グッズ売り場では別大クッキーが飛ぶように売れてましたね。チーム内でのお土産かな?


さて、会場を後にし別府市街地へ。コースを5.6キロ試走します。足の状態は悪くありません。疲れないうちに終えます。

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準備に移ります。本降りの雨の中、まず温泉へ。市営温泉無料チケットで200円が無料に。ありがたい。ポカポカに温まります。

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カーボローディングの仕上げはあったかいおうどん!せっかくの九州ですから資さんうどんへ。…岡山にもあるんですけどね。

ネギ抜きかけうどんとご飯で白白しい晩ごはん!これで万全!

近くのスーパーで買い物をし、トイレを借りて、車中泊。準備ができたら、おやすみなさいませ。

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やや寒くて何度か目が覚めますが、それなりによく眠れました。

 

当日、スタートまで

4時に起きてトイレを済ませ、おにぎりやパン、まんじゅう、プロテインドリンクで朝ごはん。味変しつつ胃と相談で量を決定しました。スタートが12時ですから4時間前の朝8時までに固形物は完了。そこからはジェルしか取りません。

8時過ぎに市営駐車場へ。シャトルバス乗り場に近いところです。周りもランナーっぽい人だらけ。その流れに乗ります。

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別府タワー登場。

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別府タワーの近くからシャトルバスにのったわー。

ラソン本戦でも2回ほど見かけることになるのかな?


さて、ついにスタート会場、うみほたるです。ランナー憧れのあの地点ですよ。

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カテゴリー別に待機場所が違います。カテゴリー2は快適なのかなー。テントの中へ。

…濡れた芝にシート敷いてるだけだから、上をあるいたらソックス濡れるやんけ!

暖房も弱く、さむーいテント内。そう、快適にお着替えできるのはカテゴリー1だけ…。がんばろ。

快適なスタート会場という意味では防府読売の方がはるかに理想的でした笑

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さて、るーさんと合流してエール交換。シューズは履き替える前だからHOKAですがもちろんレースはVFN%2です。2人とも「サブスリー」しなきゃね。テントに戻り、最後の服装チェック。補給のジェルをポッケに。


ギア

シューズ…VFN%2

サブエガ以降のタイム狙いはずっとこれ。

靴に頼らないとこんなに速いレースは楽しめません。ありがとう、NIKE

なお、今回も予備としてhyper speed2持参。


ウェア…adidasシングレット

天気予報の気温がいろいろ変わるのですが、12時スタートなのでやはりシングレット。


パンツ…アスフォームのマルチポケット
下着…エアリズムブリーフ
ソックス…タビオ
時計…EPSON J-300
アームカバー…防府読売からワークマン。

ちょっとずり落ちてくるのが難点。

手袋…軍手。

防府読売と同じく使い捨てました。

メガネバンド…もし雨だと必須。
レインコート…DAISO

保温のために上に羽織っておき、スタート時に廃棄。

ジェル…アスリチューンのみ。

味と食感、飲みやすさでこれにしてます。

ぶどう味2、オレンジ2、コーヒーチェリー2。

セロテープで開けやすいandゴミでない工夫。計600kcal。

なお、他のサプリ系は何も持ってません。軽量化。


荷物を預けます。アップに向かうと大高さんを見つけました。勝手にライバル視してるんですよね。サロマ湖では惨敗。フルでは先に45分切り。今回、45分は切ってくるでしょうから、今日は負けられません。

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アップ

ウォーク1km

静的ストレッチ、動的ストレッチ

ジョグ3km

ややふくらはぎに不安があり、腓腹筋、ヒラメ筋のストレッチは丁寧に。また過去一長いアップジョグをしました。キロ3:50で飛び出すにはそれなりのアップが必要かな、と。猫ひろしさんに聞いた時も冬場は3kmと言ってましたしね。

最終トイレを済ませたら整列です。別大は「ラインナップ表」なるものがあります。映画館の座席予約みたいな感じで、並ぶ場所が明確に指定されてるんですね。ただ、枠も何もないので周りのゼッケンを見て、自分の場所を決める感じ。

そして、時間になると生演奏の響く中、スタートブロックまで入場行進です。噂に聞いてたけど、これ、テンション上がるわ…

スタートブロックに到着したらあとはカウントダウン。レインコートを脱ぎ、右端にいるスタッフに捨ててもらいます。これなら先に捨てておくべきだったかな。

薄曇りの空、ひんやりとした空気、ほぼ感じない海風の中、スタート時刻12時を迎えます。スタート。

レースプラン

全て距離ロス300メートルを加え42.5キロにし、またスタートロス・混雑ロスは距離ロスに集約して簡略化のうえ考えています。

A…安全プラン キロ3:50ペース。

防府読売より1秒速いプラン。PBのための最低限度の、かつ明確な目標はキロペースを1秒だけ上げること。

→2:42:55〜2:43:40。これでもかなりのPB更新になりますね。

B…凡庸プラン キロ3:49ペース

夢の3分40秒台ペース。

→2:42:12〜2:42:50。ラスト5キロでスパートできたら2:42切りも?

C…チャレンジプラン キロ3:48ペース

→2:41:30〜2:42:11。アボットなんたらシリーズの招待状が届くタイムになるプラン。ただ、計算した時は取らぬ狸のなんとやらで恥ずかしいくらいに思ってました。

 

スタート〜いっちゃえ

号砲と同時に前のランナーがダッシュ

え?っと躊躇うヒマも与えられずレースになだれ込みます。ハーフや10キロのスタートみたいな感覚。今までにないスタートでした。ロス6秒。スタートラインはわかりません。気づけば始まっていました。

落ち着いてフォームを固めていきます。骨盤、胸の張り、腕振り、膝の軌道、つま先、接地感、そして呼吸。うん。スーパーカーの心地よさ。

前を見るとまだ先頭グループと中継車が見えます。なんだかかっこいいぞ。

次にペースを決めていきます。時計に合わせるのではなく、感覚に合わせてみます。防府読売は時計で合わせてキツいスタートになり、余裕なく始まりましたが、今回はキツすぎず走りきれそうな限界を狙っていきます。3:50を挟んで…んー3:48くらいだと速いかな。まぁ3:52でも取り戻せばいいしなんて考えながらアップ気分で進みます。

どう考えても周りが速くて怖いんですが無理せず走って1キロ。ラップを見ると3:44

…速すぎた。何がなんでも突っ込みすぎだろ。相木さんも周りが速いから冷静に、と。それでも防府読売よりキツくはない。そうだ、今大会のテーマは「強気で攻める。悔いなく攻める」

…このまま行ってしまえ。

こうして無謀なチャレンジは幕を開けたのでした。

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コースですが、おさるさんで有名な高崎山をスタートし、まず別府市街地に向かいます。

道は広ーい別大国道。ストレスなく走れますね。聞いた通り、風もそんなに吹いてない。

右手には別府湾。1キロ目のペースを保ったまま、北上していきます。

途中クレイジーカロさんを見かけます。ブラインドランナーの伴走をされていました。周りの状況を後ろまで確認し、逐一伝えていくんですね。このペースでこのサポート。頭が下がりますね。

しばらくすると別府市街地へ。天気は悪いのに、沿道には多くの観客。そして声援。

別府タワーが見えてきます。突っ込んじゃったわー、なんて考える余裕なし。

5キロ目ラップ 18:39

(時計のラップです。公式は18:50)

ちょっと笑えました。5kmTTかよ笑

スーパーカーの性能に驚嘆です。いっちゃえ。

 

5〜10キロ…集団走へ

走りやすい集団を探します。今回はコバンザメではなく引っ張っていくくらいのレースをしようと思っていますが、同じくらいのペース集団と一緒に走るのはラクというだけでなく楽しさもあります。

ただ、スタートした周囲のランナー=申請持ちタイム2:47あたり(キロ3:55位)よりかなり速いペースではいったので、まだ前を追います。

6km…最初の給水です。

まずスペシャルが見えます。

スペシャルが見えたらジェルを取る→スポドリ

というのが一つの形になります。防府と同じですね。

別大は6キロ以降2.5k ごとに

スポドリ→水→スポドリ→…と繰り返します。

とても計算しやすい配置。

ジェルは6キロからのスポドリゾーンで6回の予定。まずはオレンジ味。うん、うまい。

想定以上のペースなのでジェル補給は確実に取りたい。しかし、呼吸が苦しく疲労しました。そして、体温上昇から判断し軍手を廃棄。これは失敗でした。

別府の湯煙を左手奥に眺めつつ、昨日ジョグした通りをラン。情報通りの橋越えアップダウンはありますが、たしかに気になるほどではないですね。

折り返しが気になり始めるころ、前に大きな集団を発見。追います。折り返しあたりで後ろにつけました。10キロ目ラップが3:39。さすがに息があがります。でも、この追随が最終的な好走につながることに。

10km地点での5kmラップも18:39。

10kmを37:18。(公式37:45)

はっきりいって飛ばしすぎなんですが、今回は構わない。撃沈上等。ストライドは気にしません。このペースならまず142cmの目標は満たしたいるはず。

 

10〜15km…タワさんにつけ!

折り返してしばらくするとるーさんとすれ違います。今日はそこそこ引き離したぞ。そんなことを考えつつ南下。

ここで、集団内に見た顔を見つけます。このウェア、間違いない。TWAのタワさんです。上下動のない、あまりに美しいランニングフォーム。なんていう安定感なんだろう。ついていきたい。しかし、実力が違いすぎる。いや、今日はやるぞ。TWAは岡山でメジャーなガチランチーム。その代表と競る。おもしろい!

「タワさんに勝ったわー」とか言ってやろうじゃないか。

11km給水。ややジェルの取り出しと開封に手間取ります。手袋を捨ててしまったため指先が冷えていました。気温は高くとも風は冷たい。判断ミス。

どうにかジェルは取りますがスポドリはスレスレで一杯。ここも無駄な体力を使います。給水に余裕なし。でもぶどう味おいしい。

実力不相応な集団についていきます。とにかくランに集中しないといけません。フォームが崩れるとすぐに遅れます。ランにも余裕なし。でも、楽しい!

防府読売では感じなかった、変な高揚感。のちにTwitterで連絡をくださる小力さんや女子優勝のマカランさんもこの集団に。

15km 18:31(公式18:44)

なお、今回の最速5kmラップでした。

 

15〜ハーフ…ケ・セラ・セラ

集団について走っていましたが、ずっとコバンザメだったわけでないです。何度か前に出ます。引っ張ったるで!無茶したなぁ笑

16km給水はジェルなしで確実にスポドリをとります。そして18.5kmの水テーブルに合わせてジェル。カフェイン投入。コーヒーチェリーは好きなんですが呼吸苦しくてしんどい…。

うみほたるへ戻ります。なるほど、たしかにバンクがありますね。疲れてくるとはっきりわかります。最短距離を走るためにグループから外れることも厭いません。

しかし、キツい笑

こんなペースで走ったことはありません。頭にあるのは

「ハーフまでがんばろう。あとはあとの自分がなんとかするだろう。」

「ハーフ80分切れるんじゃね?公認されるし、とっちゃえ!」

もう別大だから、と変なテンションです。

そして、うみほたるが見えてきます。スタート地点です。なんとここでゆかさんが!下田裕⚪︎太目当てに別府まで応援ツアーだそう。ついでに応援していただきました。防府に続き、ありがとう。

20km 18:49(公式18:54)

集団のペースがやや落ちます。それでもハーフ80分切りできそう。せっかくなのでペースダウンして後ろの集団に下がる選択はしません。

ハーフ公式 79:29

やりました〜。ハーフPB。

陸連登録で走るとハーフも公認されますからね。

…しかし、こんなのをあと一回やるの?

キツいなぁ。でも、タワさんに勝ちたい。そんな大それたことを考えつつ、後半戦へ。

 

ハーフ〜 正念場

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バンクのある別大国道を大分方向へ。徐々に道は南東方向へ向いていきます。今日は東の風。さらにしんどさが増します。はるか先が見えるんですが、小さいランナーが走っています。見たら気が遠くなるので見ない見ない笑

キツいのでとにかく目の前のランに集中。

 

23.5でオレンジジェル。取り出しも開封も難しい。呼吸もあがり全部吸うのがキツいです。


25km 18:43(公式18:53)

やや戻しますが、距離ロスが広がっていっていますね。


大分市街地へ。

たしかこの辺りかな、はっきりしませんが小力さんやタワさんがマカランさんとおしゃべりしていました。

「〜で会いましたよね〜、〜で走ってました〜?」

そして、

「今日の目標は?」

「40分切りです」

そんな声が聞こえてきました。

そういう集団だったのか…。

計算外の高速集団。でも今日のテーマは「攻める」。やったろやないかい!

28.5kmでコーヒーチェリー。カフェイン追加。うまく飲めないですが少しでも流し込みます。

30kmが近づいて向かい風がキツくなるゾーン。集団のペースが,さらに落ちます。これでは40分切れないぞ、と無謀にも前に出て先の集団を追います。キツいけど楽しいっ!

橋を超えます。確かに相木さんの言うとおり、見た目と裏腹にキツさがガツンときます。ゆるいはずの橋なのに体が上がっていかない感覚。ミッドフット寄りに接地を移し、ややストライドを落として橋を超えます。

さらに途中、右手にフィニッシュ地点を確認。すでに先頭はフィニッシュ地点に近い様子。ここまで戻るのか。

30km 18:57(公式19:05)

タワさんたちに数秒先行。しかし、余裕はなくなっていました。

 

30km〜…失速

ストライドが気になり膝を上げることを意識。40分切るならやめときゃ良かった気もしますが、なによりサブ3万歩は達成したい。

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この辺りから向かい風区間。一気に足にきます。攣りそうな気配。なにより膝が上がらなくなってきます。ピッチ走法にしようかと思うんですが、ここは初志貫徹。

長い直線区間で心も疲労し始めます。先行したはずのタワさん、マカランさんに追い抜かれ、小力さんにも追いつかれる展開。苦しい。

苦しい区間でした。攻めの気持ちも揺らぎます。ここからただただ小力さんの背中を追い続ける展開に。やはり前半の突っ込んだ走り=貯金は借金だったか。ジェルも取れません。ポケットから取り出すのに手間取るとその間手が振れません。飲む間は呼吸も難しい。それを躊躇。

折り返し手前で橋を超えます。ちょっと40分切りは難しい。それでもここまで粘ったら3万歩はいけるんじゃないか。そんな期待感を持って折り返しへ。

35km 19:23(19:28)

防府読売の平均ペース程度に落ちます。

 

35km〜動け、足!

ここから追い風になってラクになる…そんな期待は泡と消えます。住宅地に入り、むしろ無風。いわば走りやすいゾーン。しかし追い風もない。

大分の皆さんから熱い声援を受けラストの粘り。ただ小力さんを追い、落ちてこないか、追いつかないかと足をあげます。

この辺りでウルトラみやこさんの何度目かの応援。すごく通る声で声援を送ってくれていました。大音量や絶叫系の応援は大好物なのでとても助かります。たぶん4回くらいお目にかかりました。動画に出ている以外でも全力応援されてます。ありがたいですね。

もう足も上がりません。でも3万歩は切りたい。もはや必死の腿上げ。ふくらはぎは攣りかけ、思うように走れなくなりますが、あと5キロ。いけ、おれ。

小力さん追随マシンと化したtazzo、どうにか最終盤へ。

40km 19:08(19:37)

なんと時計でのペースは平均3:49に上げているのに、公式タイムでは平均3:55に落ちているという…どんだけ距離ロス出してるんだ…笑

右手に回り込むと、遂にフィニッシュ地点のスタジアム。

ここで歩数を増やしてはいけないと、可能な限りストライドを伸ばします。残り1キロ、スパートです。膝を高く上げ、飛びます。2時間41分あたりか?このタイムならいけるぞ。サブスリー万歩を確信。

競技場に入ります。時計は目の前で2:39:59から2:40:00へ。残り300メートル。40分台は取りたい!

スタジアムの時計とにらめっこしながらカウントダウン、まにあえー!

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フィニッシュ!
グロス 2:40:58(公式)

望外の好記録が出ていました。

 

サブ3万歩のゆくえ

…吐きそう。防府読売と同じパターン。

落ち着いてから小力さん(この時は名前を存じ上げず、ナンバー⚪︎⚪︎⚪︎の方でしたが)を探しますが見つかりません。残念。後半は完全に頼りっきりでした。

そして、タワさんに話しかけます。

「岡山で牛で走ってるものです」

…我ながらとんでもない自己紹介だな。これで通じるからまた面白い。

タワさん、見事40分切り達成とのこと。くー、悔しい!でも、満足!引っ張っていただきありがとうございました。LSDが効いたと話してくださいました。やっぱり勝てなかったわー。なんてね。それにしても美しいフォームでした。あんなフォームで走りたいです。

タワさんと小力さんは今回のthe tower of speedでした。おかげでいいタイムでたわー。おふざけはこれくらいにして、ほんと感謝です。

そして、大高さんがフィニッシュ。大高さんは見事45分カット。私が前を走っていたことにがっかりされていた様子でした笑

大高さんと感想戦を楽しみつつ、スタジアムを後にします。若い彼には福岡国際を走ってもらいたいですね。

おしゃべりが楽しすぎてタオルへの刺繍サービスを見逃します。あぁもったいない。

さて、ゾンビ軍団で体育館に入り、スマホに時計のデータを転送。さぁ、サブ3万歩は?!


30268歩……がーーーん

 

わくわくした気持ちは泡と消えます。42.195キロ地点は3万歩未満で通過していたことを付記しておきます。

ストライドは目標の142cmを達成。股下72センチの戦い完全勝利は、次に持ち越しです。

仲間からのラインで、るーさんのサブスリー未達を知ります。んー、残念。でもまだるーさんは若い。次に期待しましょう。

足が攣りかけで着替えに時間がかかり、動線がややこしくて応援には回れませんでした。なんといっても関門が3.5ですからあっという間にレースが終わります。シビアだなぁ。

るーさんと合流し、シャトルバスで大分を後にしました。しばし感想戦のあと、別府で解散。夢は続きますよ。

別府タワーがお出迎え。また帰ってくるぜ。

 

まとめ

+厚底対応トレは成功

-距離ロスが大きい

→この方向で継続的なトレーニング!

+カーボローディングOK

 -情報を活かしきれない準備不足

→来年は万全の体制で。


Twitterではサブスリー万歩!と言いつつ,そのトレーニングでPBを狙う二正面作戦は、それなりの成功を見たと思います。

いわゆる厚底カーボンの特性にあったトレーニングが想定以上に効いたのではないでしょうか。

なお、40km(時計)からフィニッシュまで9:39で2.65キロ走ってました。平均3:38ペース。ラストだけ、がんばりましたね。それにしても距離ロスでかいなぁ。450メートルも長くムダ走りしてました。

走行時の平均ペースは3:46。距離ロスがあと300メートル少なければサブ40。次の目標は決まりですね。あと1分縮めてやるぜ。今の2倍がんばれば達成できる気がします。

別大はサブ3.5ランナーのみが走るレース。それに相応しく走りやすいコースにレースできる運営がなされているなと感じました。

だからこそ、タイムを狙うランナーが集まり、速い集団も大きく多く形成される、良循環のあるレースだなと思います。

出たくてたまらない大会は、期待以上に興奮を誘う素晴らしい大会で、その上で想定以上の結果までついてきました。なにより強気のレース展開を貫けたのは、この環境があったからこそだなと感じています。

このゾーンでのレースをもっと走りたいと強く感じさせてくれたのも別大ならではかもしれません。

 

次はご褒美ファンランの「さいたまマラソン」。

そして、ランナー垂涎、一度は走りたいレース、

…「東京マラソン」!!

牛ベスト狙います!

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