紙ペーパー師匠のぺらっぺらジョグ日誌

ホイミンとマラソンするおっさんの日記

【レース編】第1回 BIHOKUパークマラソン in 国営備北丘陵公園

スタートから1周目


小規模大会なので整列は適当。3:10ペーサーの真後ろについてスタート。ロスはありませんでした。気温が12度あるので、雨はそれほど気になりません。直前までカッパ着てジョグしてたことも良かったかなと思います。直前までジョグできるのも小規模大会の強みですね。

 

コースは公園内のロード。スタート地点の計測ゲート付近だけ芝生で、あとはアスファルトかブロックタイルのような路面でした。

 

9:30。MCによるハイテンションなカウントダウンとともにスタート!

スタートすると最初に7キロ距離を作り、それから5キロを7周してフルになる構成。その一周目でいきなり心を折られます。…アップダウンしかないんです。フラット区間はほぼゼロ。緩やかなくだりが少しあって、そこで一息つける程度。これは3:10ペーサーに追随するだけでも大変だぞ、と。

 

しかも、ペーサーが速い。最初に貯金つくる指示でも出ていたのか、どのタイムのペーサーも速かった模様。3:10ペーサーは、最初の7キロをサブ3ペースで入ってました。特に4キロ目ラップは3'59"。下り貴重とはいえ、鬼です。脂肪燃焼が始まっておらず、燃費も上がらない中でのオーバーペース走。かなり糖を使ったと思います。せめて4'30"で入ってよ…

 

景色はいい場所でしたね。広々とした丘陵地帯の公園で、道も広いし舗装もきれい。大きな池の橋を渡ったり、高速道路を越えたり。花もたくさん植えられていて目を楽しませてくれます。終わり頃でしたが、葉桜も楽しめました。

 

雨なので当然ですが、水たまりが多数あり、シューズをできるだけ濡らしたくないのでルート取りは気を使いました。重さもですが、マメも怖い。スリップの危険性もありますからね。

もちろん他のランナーも同じ動きをするので、3:10集団内での位置どりも考えつつのラン。

この段階で10人弱くらいになりました。

 

2周目

 

スタート地点に戻ると給水です。普通の紙コップ給水でした。久々のレースだし、レースペースが速いのでやや心配でしたが、事前の練習で感覚を取り戻していたので対応できました。むせることもなく確実に給水できたのもプラスでしたね。紙コップを潰し、顔を横にして口に流し込むスタイル。ゴミ箱も少し離れたところにラストワンがあって親切です。

 

ここから同じ周回コースがスタート。

恐れていた、周回に飽きて心折れる現象ですが、一周5キロもあると…景色覚えてなくてまだまだ新鮮味が…。さっき通ったところだっけ?どっち曲がるんだっけ、と考えてるだけで

飽きるまでもなく走れました。

 

しかも、スピードが速いランナーさんたちとレースで走るのは初めてなので、観察するのも面白い。上下動が少ないなぁ、腕振りがしっかりしてて下半身ときれいに連動してるなぁ、コース取りうまいなぁ、そんなことを考えていると気も紛れて走れましたね。

 

2周目はコース取りをいろいろ考えているうちに終了。

 

3周目

やや慣れ始めた給水のアクション。

「へこたれるな」Tシャツのランナーさんの真後ろに入り、彼が取った一つ向こうを取る流れができました。

 

ペーサーの配分も段々とわかり始めます。平均

でキロ4:20から4:21あたりへ。予定より速いですが落ち着いてきました。どうやら4:25くらいを狙っているなと。しかし、このゾーンで5秒は大きい。ギリギリついている人はキツいでしょうね。

 

しかし、15キロあたりで自分に最初の違和感。右膝でした。以前のケガ、タナ障害のようなイヤな違和感でしたが「どうぜ消えるだろう」と気にしない作戦。

 

周回コースのいいところは、キツい時にあまりコースを考えずに「慣れ」で走れるところですね。何事も経験、勉強だなと感じました。

 

4周目

順調に給水もでき、17キロ目に。

そして徐々にコースを覚え始めます。

池沿い下って橋までゾーン

池遠影からお茶屋までゾーン

芝生上るゾーン

桜ゾーン

サイクリングコースと池沿いゾーン

レースじゃない時なら相当楽しいコースです。

 

また、時計の距離と表示とのずれに、この辺りで気づきます。集団走なので、ややコース外側を走っており、無駄に距離を走らされているんですね。それを感じてから周回内側に移動、そして少し遠くを見て最短コースを選ぶことにしました。

 

それでもキツさはもちろん変わりません。途中、妻やチームメイト1人を抜いたわけですが、その時は声かけに余裕が少なかったです。

リタイアしやすいコースだなぁ。膝痛いし怪我するよりリタイアもありだぞ。3:10についているだけでいい、途中で抜くなんて無理だ、ラスト1キロでがんばればいい。そんなネガティブ思考に支配され始めます。

 

しかし、ここで投げ出すわけにはいきません。今までのキツい練習はなんだったんだ?応援してくれている人になんていう?誘ったり連れてきてもらってるんだぞ、ととにかく気力を奮い立てつつ冷静な判断を試みます。…序盤でのオーバーペースで糖が枯渇!それを感じたので、次にジェルを取ることを決意。コース取りを考えます。

集団は7名に。

 

5周目

 

給水後、荷物置き場にダッシュ。「(旧ザバス)ピットイン」を素早く取る、はずが粘着テープのせいで脱ぎ捨てていたレインコートが付いてくる失態!

慌てて引き剥がし、レインコートを戻して再スタート。大幅ロスです。心拍数もあがっていきます。とりあえずジェルはポケットに。これがブラブラして走りにくい。

 

そこから1キロほど走って池遠影ゾーンでジェル補給開始。しかし防府読売と違って、呼吸が楽なので余裕をもってジェルが吸えます。成長を感じつつ、一口楽しんでは走り、一口楽しんでは走りの繰り返し。ジェルが美味い…。体に力までみなぎってきます。栄養になる前に、メンタルの回復ができるのも食のメリットですね。ノンカロリーゼリーでも走れるという意味が少しわかった気がします。

 

ここで走り方について書いておきます。

上りはフラット着地でハムをしっかり使う走りを心がけてふくらはぎの消耗を抑えるように常に留意しました。

また、下りはとくに急な部分ではピッチを上げて小刻みにし、かつ骨盤前傾をしっかりと限界までかけて足底と坂の角度を同じになるようにしてダメージを少なくしました。これはアシーズ藤原さんから教わったばかりのコツですね。緩いアップダウンはいつものフォアフットストライド走法。しかし、その区間はほとんどなく、売れ残る事態になりましたね。

 

6周目

給水はスルー。一回飛ばしても大差はないと判断。これは今回は正解でした。晴れていたら毎回2杯は飲みたかったところですが、発汗はそれほどでもないので、大丈夫でした。

 

そして、ジェルの糖が効いてきたのか、楽な波が来たのか、ランに余裕が出てきます。

とくに30kmあたりからグッと楽に。芝生ゾーンの上りも苦になりません。

どの周回だったかはっきりしませんが、応援に応えたり、追い抜きざまに声かけしたりする時にも、しっかり声が出るようになりました。自分でも、意外なほどにスタミナと呼吸に余裕がありました。この辺りで3:10切りは確実だなと

 

7周目

 

ジェルが美味しくて、もう一つのも摂りたくなり、今度は上手くジェルだけピックアップ。

今度もポッケに放り込んでペーサーに追いつきます。

 

この辺りだったか、親子ランがスタート。ちびっこたちが走ります。もちろん同じコースですから追い抜くわけですが、3:10のスピードが6.7人の集団ですからチビッコは右往左往。ちょっとかわいそうでした。運営には改善をお願いしたいですね(アンケートに書きました)

 

そして同じように池遠影ゾーンでジェルタイム。やや開封に手こずりましたが、アスリチューンのコーヒーチェリー味に舌鼓。コーヒーゼリーがチェリーソースに浸かっていて、食感も甘さも気分転換に最適でした。呼吸に余裕があるとジェルから受ける回復力がぜんぜん違いますね。これで都合280kカロリーほどを補給した計算です。スポドリ入れると300くらいでしょうか。もう補給はありませんから、粘り倒すだけです。

 

集団はいよいよ5人に。そして、スタート地点に戻る左カーブでやっとスパートを決意。給水スルーして前に出ることを決め、イメージを作ります。

 

8周目

ゲートをくぐりつつ3:10集団が給水に流れるところ、そのまま直進。前傾をキツくしつつもワザと笑顔を作ってリラックスし、腕振りを大きく、軸を蹴り上げるイメージでフォーム修正。加速です。下りを利用して気持ちよくスピードに乗ります。時計をチラ見すると3:50くらい。乗りました。思ったほど加速してなかったらどうしようかと思いましたが、足は残っていたようです。

 

もちろん無理はできませんから、上りは4:10程度に落としつつカウントダウン。残り4キロ台だ、いつもの練習だ、グラウンド2周じゃないか、そんなことを言い聞かせて痛みと苦しさを抑え込みます。まだ余裕がある、そう思いつつ残り3キロへ。

 

しかし、上りで来ました。足攣りです。両ふくらはぎと臀筋。一気に失速。慌ててつま先を上に向けた走法でストレッチをかけつつ、どうにか5分台前半で上り切ります。

せっかくスパートしたのに追いつかれたらダサいなぁ。でも、スパートした勇気を褒めようぜ、と前向きなんだか後ろ向きなんだかわからない自問自答の中、とにかく耐えます。完全に攣ってしまうともはや走れませんから、なんとか走れる状態をキープ。今レース最大のピンチ。

 

ストレッチをかけた走りのまま下りへ。もはやフォームも何も関係ありません。ただ攣りを抑えることだけ。残り1に近い頃でしょうか、やっと攣りが引いてきました。ここで再加速。

 

フィニッシュゲートが見えてきます。前のランナーを抜くイメージを作り、最後の激坂へ。全力で腕を振り、足を上げ、最後の直線へ。

MCが「フルマラソンの選手が帰ってきました!」とアナウンス。

加速できるだけ加速して3:55でゲートをくぐります。思わず歓喜の絶叫。清々しい気分で振り返り、やりたかった「ありがとうございました!」をキメます。3:06:07。非公認なので距離の正確さはわかりませんが、少なくとも3:10は切れたと思います。

 

フィニッシュ後

 

水をもらって、タグを外してもらい、レース終了。時計のタイムに満悦。足の痛いのはもう忘れてます。

そして、ここからお楽しみの応援タイム。コースを逆走しつつ、声援を送ります。と、そこで順位発表のアナウンス。

「40代男子の部、第3位、ゼッケンナンバー47…」

 

「!」まさかのまさかです。

名前も呼ばれたので間違いありません。またも激坂を駆け上がり本部へ。

おめでとうございます!と賞状を渡され、やったぜ!とまた歓喜。その上、インタビューまで。自己ベストであることを褒めてもらい、そして

「来年も参加してくれますか?」

「…考えときます」で笑いをとりつつ

「だって、コースキツいから」さらに笑い。

本部のみなさんにしっかりお礼が言えたのも嬉しいポイントでした。

 

また応援へ。全身カープユニさん、頭にヒヨコさん、セーラー服女装?さん、おかやまマラソンTシャツさんなど、特徴的なランナーさんにも会えました。

 

そして、Reiさんを見かけて思わず「3位になったー」と声かけしてしまい、思い切り邪魔をしました。切腹ですね。妻の応援に行ってあげてほしいと言われ、感動。なんていい人。

 

その妻と合流すると、私に荷物を全部渡して最終周回へ。身軽になってダッシュした模様。結果自己ベストを30分以上更新する結果に。

 

Reiさんは女子総合3位で、ほんとに安心しました。邪魔しなかったらもっと上だったかも。

 

MAKIさんはリタイアになりましたが、ご多忙の中なのでやむを得ない状況だったと思います。まだ走れる状態でしたが翌日以降のことを考えて無理はしなかったそうです。責任ある方の冷静な判断は見習いたいポイント。ナイスファイト、ナイス判断でした。

 

着替えて帰るころには雨も上がってスッキリ。さわやかな風に吹かれつつ、備北丘陵公園を後にしました。