正直ここまでビッタビタにハマるとは思ってなかったんですが結果オーライ大成功、第53回防府読売マラソン2022の備忘録です。
今回はテクニカルなことも含めて書いてるので、興味ない方は読み飛ばしてくださいね。
ことのいきさつ
なにいきなりサブエガやってんだよ?と突っ込まれそうですが、実はおかやまマラソン前からプロジェクトは進んでいました。ツイートにも何度か登場したように、ことぶきちゃんと作り上げた厚底シューズ用フォーム計画。元はシンスプ対応のフォーム修正が、いつの間にか厚底シューズに効くフォーム作りになりました。フォーム改良に向けてトレーニングしつつもおかやまマラソンはノーマルフォームで、そして、それからヴェイパー対応に切り替えて鍛えたら、そのうちサブエガやれるんじゃないか、そんなプロジェクトでした。戦いというものは常に2手3手先を読んで行うもの、と言いますしね。最終的には再来年の別大でやってやろうかという程度だったんですが思いのほか早期に成功したわけです。
フォームのポイント〜何を練習していたか
何度か書いてますが、まとめておきます。ほんと自分用メモなのでイメージが多いです。
骨盤前傾で腰高を作るのが大前提。
頭を上から吊られるイメージ。
腕振りが起点。やや張った胸から肘を引いて骨盤が自然に捻られるように。
この捻りで骨盤から足を前へ。単に足を上げるのではなく付け根から前に押し出すイメージ。
膝は1センチ高く上げるイメージ。この時、同時につま先の向きをまっすぐ前に。つま先に紐がついて進行方向に引っ張られる感じ。膝の軌道は付け根とつま先の位置で勝手に決まるように。無理に位置を補正しない。
この時、つまり右の膝を上げる時、意識は右の膝だが、接地した左が地面を押し出しているので、その反発を脚〜体幹で受け止める。体全体がぶれてしまわないよう腕振りで調整。
上げた脚の膝から下は脱力。力むとふくらはぎが早期に終わる。
接地は中指付け根付近。セオリーなら母指球だろうが私の足にはこちらが安全。親指を広げて安定させ、母指球〜親指で蹴り出す。この時、当然、逆の膝は1センチ高く上げるイメージになっている。
この連続で足を「回す」。
ジョグはこれを常に意識。そして、必要な筋トレやストレッチが各種ありますが、とりあえず割愛。これをおかやまマラソン前からスタートしていました。
練習メニュー
フォーム改良を含めた練習全体について。おかやまマラソンから3週間しかないので、できることは限られていました。
いずれも練習前には動的ストレッチが、後には静的ストレッチが入ります。
なお「金山」は3.2k で斜度約8%の走りやすいノンストップロードです。
日…おかやまマラソン2022
3週前
月…ランオフ
火…ウォーク6k
水…ユルジョグ3k
木…ユルジョグ5k
金…ジョグ8k 5.5/km
土…金山ペーラン3.2k 4:59/km
日…ウォーク9k ジョグ7k 5.5/km
→回復から坂で心肺負荷。足を上げる筋肉に刺激
2週前
月…ジョグ21k 5:00/km
火…タバタのみ
水…ガチユル10k 3:06-13
木…タバタ→ビルドアップ4:46→3:46/km
金…ウォーク2k
土…金山ジョグ12k
日…金山バル13k
→負荷をかける週にしました。タバタで心肺なんですがジャンプランジ、腿上げ、マウンテンクライマーはフォーム作りの筋トレも兼ねます。この辺りのトレーニングもことぶき先生のアドバイスを受けています。金山も同様に足を上げる筋力作り。Rezzo練がとても効果的。
1週前
月…LSD起伏走11k
火…タバタ
水…ジョグ3k ペーラン2k
木…ジョグ20k ws5本
金…レースペース走4k 3:58/km
土…ランオフ
日…防府
→落とし週。ことぶき先生のアドバイスで、あえて重い足を作るため20k走を大会3日前に入れました。レースペース走はサブエガペース。ズムフラでしたので、42kはちょっと厳しいかなというキツさでした。
なお、木曜にボディワンでほぐしてもらっています。
レースプラン
だいたいレースプランは1つなんですが今回はシューズが未知数なので複数考えました。
A…安全プラン
ヴェイパーで足が終わってもサブ3は死守する。おかやまをまぐれと言わせないプラン。
B…凡庸プラン
4:00〜4:10/kmで平均4:05/kmで走り、2:55切りプラン。大本命。
C…チャレンジプラン
ヴェイパーの性能に賭け、平均3:59/kmで行けるところまで巡航し、あわよくばサブエガ達成プラン。
プランBが8割くらいでした。
ただ、VFN%2の試し履きをした時、1km走って、あまりの走りやすさと負荷の低さに驚き、もしかしたらもしかするんじゃないかと沸々とサブエガチャレンジも頭をもたげていたんですね。なのでレースペース走は3:58/kmで実施。序盤の混雑が少なければ、大勝負をかけて、後半落ちても2°52’くらいに滑り込めたら嬉しいなと妄想していました。
ギア
シューズ…VFN%2
いわゆるNIKEの厚底。これまではシューズ性能の違いが走力の決定的差ではない、といきっていましたが、サブスリー達成で解禁すると決めていました。試し履き1kmのみでこれは走れると確信。接地感はテンポで、超軽量で高反発のズムフラという感触。なお、な大雨ならターサー予定でした。
ウェア…adidasシングレット
気温は高いと判断。当たりでした。
パンツ…アスフォームのマルチポケット
下着…エアリズムブリーフ
時計…EPSON J-300
アームカバー…NIKE
手袋…軍手。使い捨て予定。捨てなかった。
メガネバンド…晴れていても使うべきですね。
レインコート…雨天時やアップで使うはず…忘れてきました…。認めたくないものですね、加齢故の過ちというものを。
ジェル
ピットイン…塩0.7gとカフェイン30mg増量。これを3つ
マグオン…アップルと青みかん。どなたかのツイートで見た、セロテープによる開けやすいandゴミでない工夫しました。ありがとうございました。
計660kcal。プランCに合わせます。
カーボローディング
金曜スタートでした。
金曜の夜から白ごはんとおやつにカロリーメイトをメインに。
土曜は白ごはん、おかずほんの少し、カロリーメイト、ヤクルト、プロテイン。
土曜の夜に車で移動開始したんですが、車中で塩むすび大を2個。ポカリとプロテイン。
また、マルチビタミンミネラルのサプリ、エビオスを飲んでいます。ツーランは高いので代用のようなイメージです。
日曜朝は、白飯、味噌汁、三色団子、塩むすび、TKG風おにぎり、いちご大福。
会場入り後、アミノバイタル青、直前にアミノバイタル赤のルーティン通りでした。
今回もおかやまに続き、米メインの低残渣メニュー。重い足を回復させるためにプロテイン、アミノ酸はドリンクからしっかり摂っています。
スタートまで
スタートが10:40なので、体は温まりやすいです。着替えと同時にワセリンをそこら中に塗ります。
会場でるーさん、たこちゃんと合流し歓談しつつレースプランを話します。プランBを話したかな。
この時、たこちゃんが3:58/kmで行くこと、そして「おかやまでは止めたけど今回はついてきていいよ」と言ってくれたんです。おかやまで2°56’が出て、シューズもヴェイパーになりましたからね。たこちゃんは冗談だったかも知れませんが、私は追随できるならしてやろう、万一たこちゃんが落ちてきたら勝てないかな、そんなことを妄想していました。
プランCが現実味を帯びます。そしてまた、たこちゃんと去年の防府の話になり、神野大地のトラック勝負がすごかったと盛り上がりました。パンフの表紙の同着準優勝のやつです。たこちゃんがトラックでダッシュする力を残しておかないといけないと話していたことが今回の大きな伏線になりました。
アップ
ホテルで軽く動的静的ストレッチ。会場では腓腹筋・ヒラメ筋をとにかくストレッチしました。弱点ですからね。
人工芝グラウンドで、るーさんと6/kmで2k。レースペース流し。おかやまと同じです。VFN%2の軽さにワクワクが止まりません。こいつ、跳ねるぞ。なぜか天気予報と裏腹に晴れてきます。
スタート
整列順が歪でした。コースが左右車線で分かれており、
・左車線は速い男子半分が順に
・右車線は女子トップ→遅い男子半分の順
これって、速い人半分のうち後半の人が不利じゃないですか?
お陰で1400番付近の私はなぜか前の方からスタートできました。ごっつぁんです。
10:40スタート。曇ってくれました。
この時は風も弱く絶好のコンディション。
見せてもらおうか、NIKEの厚底の性能とやらを。
初めの3キロは西へ。平均4:04/km。プランBとしては最高のスタートです。ヴェイパーはまだ試し履きレベルなので、接地感を確かめたり、例のフォームを確認したり。なかなかの混雑ですが左レーンの500〜600番台ゼッケンにつきます。持ちタイム2:50〜2:55あたりの皆さんのはず。南に折れる手前で遠くにたこちゃんを発見します。そう離されていません。
2キロ南下。風に乗り平均3:55/kmに加速。たこちゃんの姿が見える位置につきたいという気持ちが出ます。給水でmiu(ダイドーのスポドリ)を一杯。
東へ。3:57/km辺りで集団に紛れます。8キロ給水でピットインジェル。
北に折れる直前でvomitしてる選手がいて、もらわないためにやや離れて曲がったらなぜか集団の先頭でした。北風になるところでみなさん鮮やかに先頭を避けるんですね。後ろにつかれるのは嫌いではないんですが、4:02/kmにペースダウン。たこちゃんも見失います。
レース最大の分かれ目
11〜12k目は西に。ここで3:55/km辺りに加速しますが、前に人がいなくなります。12kくらいで南に折れた時、かなり先にたこちゃん発見。そして、その前に大集団が。きっとあれがサブエガ集団だと感じます。
悩みました。かなり距離があります。しかし追い風区間。後から長い向かい風区間がくる。ここで追いつけばプランC切り替えもあり。追いつかなければプランB…。…やるしかない。
意を決して前を追うことに。ことぶきフォームを明確に意識。力を抜きつつ加速。3:30台で追いました。13k目はスパートを除けばレース最速ラップ3:44/km。息が切れ始めますが、西に折れた先でついに大集団を捉えます。この決断が今回最大のレースの分かれ目でした。
大集団最後尾で呼吸を整えます。時計の平均ペースは3:58/kmまで上がってきていました。サブエガ集団と走っていることに興奮します。しかし、右腸脛靱帯に張りを感じます。
14k給水でマグオンアップル。早めの補給を心がけます。防府読売は、「スペシャルテーブル→ゼネラルスポドリ→水」のフォーマットが完全に決まっていて、全く同じ給水ゾーンが左手に8回繰り返されるので、パターンが作りやすいです。スペシャルが見えたらジェルを取り、スポドリで流し込みます。その間もたこちゃんを目で追いました。
集団としてはたこちゃんより後ろのグループ。やや落ち着いたペースで進みます。給水を挟んで19kまで4/kmくらい。ピットインも忘れず半量摂取しています。
防府読売は、前半戦はキリンレモンスタジアム周辺の工場地帯を変則的に二周し、後半戦は防府の市街地を往復するコース。この後半に差し掛かる辺りで、流れでたこちゃんグループを抜き、前のグループにつきます。なんとたこちゃんより前を走る暴挙。しかし、向かい風になりつつあり、走りやすいグループに混ざりました。
20k手前で三田尻大橋交差点。橋は渡らないんですが最大高低差があります。ここでたこちゃんに追いつかれ、話しかけられました。なんでこんなところにいるんすか?!って。
なので「ついてきていいって言ったから笑」と返します。でも楽しくおしゃべりする余裕なし。そのままたこちゃんグループの後ろに。ついてきていいと言われてるんですから、おっさんついて行きますって。
コースは街中へ。心拍も落ち着いてきます。駅前は応援も多く気持ちよく走れました。22k給水でピットイン半量摂取。25kまで3:58/kmで刻みます。感じたことのない、レース中の臀筋の疲労感。これがカーボンプレートの反発なのか。
25k過ぎで南下へ。植松跨線橋という2箇所目のアップダウン。ちなみに防府読売マラソンはフラットな高速コースとして知られますが、累積高低差はおかやまマラソンよりあります。
坂はむしろ好きなのでいつも通りにフラット着地で上り、違う筋肉を使うことで休憩に。
下りを利用して心肺も休憩。そして、追い風もあって集団全体が加速します。ここから折り返しまで3:53/kmくらいでした。速い…。27k給水も安定のマグオン補給。
この南下の間トップ選手とすれ違うんですが、選手たちの表情の険しいこと。川内優輝選手もいつにも増して苦しそうに走っています。なお、南下ゾーンではほぼたこちゃんグループに張り付いていました。何度か離されかけたんですが、ここで離れると心が折れると思い、少々無理をしましたね。足首に違和感。
諦め?折り返し地点
やっとの思いで折り返し。29.5kです。ヴェイパーで折り返すのは初めてなので、シューズのズレや足首の捻りを警戒してやや慎重に。たこちゃんと並んで北に切り返します。
折り返した途端、猛烈な北風に足が止まりました。向かい風に加え、道も上り基調に。たこちゃんは前のグループを追って加速。前グループを風除けにするんでしょう。私も追いたいんですが、足が出ません。気象庁のデータによればこの時、北北西の風6.4メートル。瞬間最大9.7メートル。そのままズルズルと引き離され、後ろのグループに吸収されます。なお、当日の風は以下の表。方角の左列が風速です。大きい数字が瞬間最大。
まぁ、いきなりサブエガなんて無謀だったかな。30キロまでこれただけでも収穫だな。無理せずBプランに変更しよう。サブ3ペースに落としても2:55切りじゃないか。力抜いて楽に行こうぜ。そんな悪魔の囁きに屈します。実戦というのはドラマのように格好の良いものではない…。そんな折、私の名前を呼ぶ声が。るーさんです。なんと故障で走り込めてないから3.5くらいかなと言っていたるーさんが、意外と早くすれ違います。折り返してから1kmくらい?今回もかよ!
そして,耐えて走って31kのラップ…3:58/km。
思いの外,落ちていません。サブ3ペースあたりを覚悟していましたが、肩の力を抜いたことでヴェイパーが運んでくれたようです。ええい、NIKEの厚底は化け物か!なんだ、まだサブエガペースじゃないか。息を吹き返します。まだだ、まだ終わらんよ!
たこちゃんを追わなくては。グループ先頭に立ち、復路の植松跨線橋上りを利用して前に出ます。下りは一気に加速して引き離し、前のグループを追いました。
34k給水手前でピットインのラスト一本を一気に取ると、前方にたこちゃんの姿が。気合を入れてスポドリ給水……ここでミスって咽せました…。暑さもあって水をかぶり、気合を入れてたこちゃんを再度追います。
一騎打ちへ
35kまでについにたこちゃんグループに追いつきます。折り返しで完全に諦めなくてよかった。しかし、たこちゃんが徐々にペースアップ。風もやや追い風になり、全体的にスピードがついています。
37kで南下へ。残り5キロ表示付近でたこちゃんがスッと前に出ます。明確にスパートがかかりました。どうする?追随か、3:58/km維持か。このペースでもサブエガ達成は可能。いえ、むしろこのペース維持の方が確実にサブエガ達成可能性は高い。
しかし、たこちゃんに勝てるとしたら、もうこの先ないでしょう。彼は若い。おっさんが勝てるとしたら今日しかない。チャンスは最大限に生かす。それが私の主義だ!
道マラでは虚しく響いた「自分の可能性を微塵も疑うな」を恥ずかしげもなく唱えます。たこちゃん追随を決断。無謀でしたが、またフォーム修正して加速。38kのラップは3:48/km。ここにきてこのペースは鬼です。ですが、まだ足が動く。反応できなかったため真後ろにつけなかったですが、徐々に詰めて、たこちゃんのペースがやや落ちたところで並びます。どうする?
思い出したのは朝の話。トラック勝負の体力を残しておくとかなんとか。後ろにつけば彼は落として温存に入るはず。もしトラック勝負になったら、若い彼の方が断然速い。ここは先行逃げ切りしかない。そのまま一気に前に出ます。たこちゃんが全力で驚く声が。行っちゃってくださいと言われたましたが、そりゃ無理だよというジェスチャーで応えます。そしてまさに渾身のスパート。
防府のみなさんは応援のレベルも高いです。この辺りで私を指差し「腕、振れてないよ!腕振って!」とアドバイスくれた応援の男性の方、ありがとうございました。腕を振ることができました。
39kで三田尻大橋交差点を越えると、あとは追い風の下り基調。しかし、長い長い残り3キロでした。たこちゃんが真後ろにいる気がして振り返るのが怖く、とにかく必死で走る走る。
キリンレモンスタジアムに向けて曲がる時にサブエガは確信。もらった…。
応援の方から「46分台行けるよ!」の声。いえ、ここから0.5キロを1分半で走れるのはトップ集団だけです…苦笑。それすら嬉しく受け止めてスタジアムへ。
苦しい中でしたが、夢のようなラスト500メートル。後はたこちゃんから逃げ切るだけ。スタジアムの青いトラックを3:40/kmくらいまで上げて走り抜け、フィニッシュ。
2:47:33(2:47:18)
信じられないタイムが出ていました。未だに嘘みたいです。
それから20秒ほどでたこちゃんがフィニッシュ。フィニッシュ後に握手からの抱擁とか初めてです。
たこちゃん、ありがとう。
総括〜なぜいきなりのサブエガなのか、について
おかやまで悲願のサブ3で大騒ぎして、それから3週間で8分短縮って、あれはなんだったの?と言われそうなことはわかっています。自分でも信じられない好タイムでした。謙遜抜きに考えてみます。
まず、基本的なところからまとめておくと、
・米メインのカーボローディングは道マラ、おかやまでも成功して安定。
・ジェル補給も当たり。ブーストピットインが効いてそう。米+ジェルの代謝対策は一応の完成形。
・アップジョグ2kも自信持ってできました。
・テーパリングの重い脚作りも悪くなかった模様。
→大きなミスなし。大会が戻ってきて6レース目。コンディション作りができてきました。とくに速いペースでのレースに対応できてきましたね。もちろん、当日の気象条件にもそこそこ恵まれました。
そして、今回の大幅なPB更新は端的に言うと
VFN%2 + ことぶきフォーム + たこちゃんナビ
のシナジー効果でした。
大きいのはシューズの性能でしょう。
VFN%2は、
超軽量…膝あがる
超高反発…フラット着地でも進む
カーボンプレート…ストライド伸びる
クッション性能…下りで飛べる
とんでもないシューズですね。
慣れないと履きこなせないと言うのもわかりますが、ズムフラを3年間使ってきて厚底自体には慣れていますし、フォア着地で短足を補ってきた私には向いているシューズでした。マラソン界が厚底に切り替わってしまったのも納得です。
しかも、おかやまマラソンよりも脚ダメージが少ない。レース中あちこち違和感が出ましたが、筋肉痛があっただけで故障もなかったです。
次にフォーム改良。一緒に考えてくれた「ことぶき整骨院」の大久保先生…いつもはことぶきちゃんって呼んでますが…に敬意を表してことぶきフォームと呼称。
これがなかったらVFN%2の性能は引き出せなかったと思います。故障を防ぎつつ、エネルギー効率の高い走りができたのはまさにこれのおかげ。ことぶきちゃん自身、ぎりぎりサブ4ランナーだしカーボンプレート入りシューズを履いたこともないそうなんです。でも整復師としての解剖学、生理学、運動学的知識とアメフト部監督、アイホケ・ハンドボール部のコーチング経験から「理論上、このフォームならVFN%2の性能を引き出し、サブエガもできるはず」と言っちゃうの、かっこよすぎです。鍛えたらね、という条件つきでしたけどね。さすが、攻めのことぶき。
そのトレーニング方法も聞いていたので勝手にアレンジして短期間ながら整えたところ、思わぬ結果になりました。おかやまマラソンが実はいいロング走になっていたのも大きかったですね。
ヴェイパーとフォーム。これがピッタリはまって、おかやまマラソンからストライド伸びました。
130→136。4.6%向上。
タイムは5.1%向上なのでほとんどストライドの貢献。まぁピッチは上がらないので当然ですが、それを可能にしたのはこの2つのコンボです。ことぶきちゃんありがとう。この速さがなければ3:56/kmに持ち込めませんからね。
そして、たこちゃん。
たこちゃんがついてきていいよと言ってくれてなかったら、2:55切りを卒なくこなすだけのレースだったと思います。一応、プランとして想定していたとはいえ、目標があるとないとでは大違い。ライバルの存在は本当にありがたい。
たこちゃんとは実はTwitter上で付き合い長いんですよね。teamいきもの舎のメンツより長いです。彼がまだ実名アカウントだったころから繋がっていて、リプのやり取りしてました。お互い全然走力なくて、フォームのアドバイスしあったりとかした気がします。
たこちゃんは病気や交通事故やいろいろあって苦労しながら走力を伸ばし、私より遥かに速くなっても、私に声かけてくれていました。とくに長野棄権や道マラ後の励ましは嬉しかったなぁ。
長野ではサブスリーの先を越され、吉備高原でもおかやまマラソンでも惨敗。でも、スタート前に臆せずアドバイスくれて、どちらもいいレースができて、今回も同じように最高のレースを演出してくれました。
若い人と同じ立場で切磋琢磨したり競い合うなんてことは貴重な機会。ほんとにうれしいです。改めてたこちゃんに感謝。
今回、ずっと意識して走りました。
13での激追い、30での後退、34での復活、38スパート、39で差す。どの段階でもたこちゃんに勝ちたい気持ちで踏ん張れました。
特に21〜29、34〜38はほぼコバンザメ。
おかげで楽に走れました。おっさんに夢を見させてくれてありがとう。
今年の大本命レースは奇跡とも言えるサブエガ達成で終えることができました。今回のレースの立役者、たこちゃんとことぶきちゃんに改めてお礼を申し上げるとともに、リプやいいねで励ましてくださるランツイ界隈のみなさんにも改めてお礼申し上げます。
がんばった自分へのご褒美に、次の京都and大阪は楽しく観光ファンランにしたいと思います。
琵琶湖では、夢のアノ記録にチャレンジ予定です…。そろそろ本体の方にもがんばってもらわないと、ね。